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社会福祉士に必要な資格とは?取得するメリットを解説!

2022年03月01日

はじめに

社会福祉士になるには、そもそも社会福祉士とはどのような国家資格なのか、詳細をよくチェックしておくことが大切です。また、試験をパスするためにはあらかじめ難易度について調べておくことも重要といえるでしょう。そこで今回は、社会福祉士になるために必要となる資格について詳細を整理したうえで、資格取得のメリットについても解説していきます。

どんな資格?社会福祉士の資格概要

ハンディキャップのある人をサポートする国家資格「社会福祉士」

社会福祉士はさまざまな方面でハンディキャップのある人をサポートする職業です。身体的・精神的・経済的などの面においてハンディキャップのある人からの相談を聞き、問題を解決したうえで日常生活を快適に過ごすにはどうすれば良いのか、具体的な助言を行います。必要に応じて各種専門家と相談者をつなぐ役割を担当することもあるため、社会福祉士はハンディキャップに悩む人を総合的に支援するのが大きな特徴です。

社会福祉士の成り立ち

社会福祉士は、社会福祉士及び介護福祉士法が制定された昭和62年に設立された国家資格です。設立されて以来徐々に登録者の数は増えており、近年は社会福祉の需要の高まりも影響してか、厚生労働省のデータによれば令和3年までに登録された社会福祉士の数は25万人を超えています。近年は高齢社会の背景もあり、特に高齢者施設での社会福祉士の必要性がより顕著なものとなってきています。そして、もともと社会福祉士の資格が生まれたきっかけは、高齢化に伴う社会福祉関係の課題が頻繁に取りざたされるようになり、専門家の存在が必須と考えられたことなのです。そのため今後も高齢社会を中心とした社会福祉の問題を解消する存在として、社会福祉士の需要は高まっていくでしょう。

社会福祉士の国家試験概要と取得難易度

社会福祉士の国家試験概要

実施日

社会福祉士の試験は毎年1回、時期は2月上旬頃をめどに実施されます。

試験内容

筆記試験があり、福祉や医療などにかかわる合計19個の科目の試験を受けるようになっています。

形式

筆記試験は基本的に選択問題の形式(五肢択一が中心)で実施されます。

開催地

全国複数の開催地で試験が実施されます。会場がない県もあるため、在住している県が会場になっていない場合は近隣の県まで受験に行く必要があります。

料金

社会福祉士のみ受験:19,370円/社会福祉士のみ受験で共通科目免除の場合:16,230円/+精神保健福祉士:36,360円

社会福祉士国家資格の取得難易度~合格率は20%以上?!

社会福祉士の平均的な合格率は27.9%となっており、10人受験すれば3人弱が合格するくらいの難易度なので、難易度は少々高めの国家資格といえるでしょう。令和3年2月に実施された第33回の合格率は29.3%となっており、ここ数回は同じくらいの合格率となっていますが、年によっては20%を下回ってしまっている年も見られます。ちなみに合格ラインは試験の6割以上の点数を取ることですが、社会福祉士は合格率がそこまで高いわけではないため、過半数以上の人が6割以上の点数を取れない難しい内容の試験であることがわかります。受験する科目も多いため、試験に合格して資格取得を目指すなら、念入りに準備をしたうえで臨むことが大切です。

なぜ取得するの?社会福祉士の資格を取得するメリット

メリット①社会福祉の知識が広がる

社会福祉士の資格を取得すれば、社会保障制度や医療などさまざまな福祉についての知識を付けることができます。これは介護などの福祉関係の仕事に就くうえで大きく役立つポイントです。知識が豊富なら、その知識を活用したうえでの柔軟なサポートができ、仕事をよりスムーズにこなしていくことができます。何より知識が最初から備わっていれば仕事中にトラブルが起きても安心しやすく、自分の自信につながることが多いです。それによって一つひとつの業務にも積極的にかかわっていけるため、キャリアアップにも役立つと考えられます。

メリット②需要のある職業

社会福祉士は身体的・精神的・経済的に悩みを抱えている人を支援する職業なので、社会的に需要があるのがポイントです。資格を取得しておけば全国どこへ行っても、働き口を見つけられる可能性があります。家族の転勤に伴う引越しや移住などがあった際にも、資格を活かして就職のチャンスは広がるといえます。また、社会的に求められる職業だからこそやりがいを強く感じられるのもメリットといえます。相談者をサポートすることで感謝されることも多く、その都度やりがいを感じられるので続けやすさにもつながってきます。

メリット③資格手当が付く

就職先によっては、社会福祉士の資格を持っていることで手当てが付く場合もあります。待遇改善のための取り組みとして、資格手当の制度を設けている施設は増えてきており、資格手当を受け取ることができれば給料アップが見込めるでしょう。需要のある職業とはいえ介護や福祉関係の仕事は薄給であることがよく課題となっているため、少しでも手当が受け取れる可能性を増やしておくことは重要といえます。

メリット④独立開業ができる

社会福祉士の資格を取得したうえで実務経験を積めば、相談援助事業所を自分で独立開業することも可能になります。独立して自分で福祉施設を構えることを目標している人も中にはいるでしょうから、そういったキャリアプランのためには社会福祉士の資格は必須のものと考えられます。

どうやって取得するの?社会福祉士の資格を取得する方法

社会福祉士の資格を取得するまでの流れ

社会福祉士の資格取得を目指す際には、福祉系の短大、四年制大学などの学校で、出題対象となる科目を履修する必要があります。学校で勉強したうえで、学校によっては相談援助実務などを経て、初めて社会福祉士国家試験の受験資格が得られる仕組みです。このため社会福祉士の試験は民間資格と違い、誰でも気軽に受験できるものではないため注意しましょう。また、学校は必ずしも福祉系の大学でなくても可能で、一般大学・一般短大だった場合は最終的に例えば専門学校などの一般養成施設などを経て受験資格を得られます。試験は例年2月に開催して、試験後は約1ヶ月後に合格発表がなされ、合格基準に到達していれば資格取得(登録)という流れです。

社会福祉士の資格を取得するための一般的なルート

厚生労働省の調査によれば、社会福祉士として働いている人が多いと感じる学歴のトップは大卒です。基本的に社会福祉士の国家試験を受けるためには大学や専門学校などで指定科目の履修が必要になるため、自然と大卒の人が多くなるのだと考えられます。そのため社会福祉士の資格を取得するなら、最も一般的なルートは福祉系の大学といえるでしょう。福祉系の大学に進めば社会福祉士の試験を受けるための指定科目の履修が可能になります。ほかには高卒、専門学校卒、短大卒の人もいますが、調査では大卒が58%と高い割合になっているため、社会福祉士の資格取得を考えるなら大学で学ぶことは積極的に検討したいところです。

まとめ

社会福祉士は、高齢者やハンディキャップを抱えた人の支援のために重要な役割を果たす仕事です。需要の高い仕事にあたるため、資格取得には多くのメリットがあると考えられます。福祉にかかわる仕事に就きたい、福祉関係の資格を取っておきたいという人は、社会福祉士の資格取得についてぜひ積極的に検討を進めていきたいところです。資格を持っておけば働き口を見つけられる可能性は高まり、必要とされる仕事だからこそ就職すればやりがいも十分に感じられることでしょう。

当記事に記載の数値や事実等に関しては、下記サイトの情報を基に作成しております

社会福祉士・介護福祉士等|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/shakai-kaigo-fukushi1/index.html
[社会福祉士国家試験]:公益財団法人社会福祉振興・試験センター
http://www.sssc.or.jp/shakai/
社会福祉士国家試験の受験者・合格者の推移
https://www.mhlw.go.jp/content/12004000/000751968.pdf
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