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臨床検査技師を目指せる進路は?進路別のメリット・デメリットを解説!

2022年12月20日

はじめに

本記事では、臨床検査技師として働く上で必要な臨床検査技師免許を取得するための進路の決め方について詳しく説明しています。臨床検査技師として働くことに興味を持っていらっしゃる方はぜひご覧ください。

臨床検査技師になるには

臨床検査技師は、主に検体検査や生体検査を行うことができる国家資格です。
そのため、臨床検査技師国家試験に合格し、「臨床検査技師免許」を取得する必要があります。
そして、臨床検査技師の受験資格を取得するためには、高校卒業後臨床検査技師養成課程のある専門学校、大学で3年以上にわたり臨床病態学や形態検査学、臨地実習などを履修して卒業する必要があります。
国家試験は毎年2月に実施されるため、多くの受験生が養成校の最終学年の2月に国家試験を受験し、卒業と同時に臨床検査技師の資格を取得します。

専門学校、大学で臨床検査技師を目指すのは何が違う?

臨床検査技師を目指すための進路は、主に専門学校と大学ですが、多くの人が進路をどちらにするかか迷うようです。
それでは、大学と専門学校にはそれぞれどのような違いがあるのでしょうか。それぞれの特徴とメリット・デメリットを比較してみましょう。

専門学校のメリット・デメリット

専門学校に進学するメリットは主に2つあります。
1つ目は、専門学校では最短3年間で国家試験受験資格を得ることができる点です。国家試験に1度で合格することができれば、大学よりも1年早く現場に出て実務経験を積むことができます。
2つ目は、大学に比べ学費が安い点です。臨床検査技師を目指せる4年制私立大学の平均学費は約600万円程度であるのに対し、3年制の専門学校の平均学費は約300~350万円程度であることから、約300~350万円程度の差があります。
一方、専門学校のデメリットは、大学卒業資格が必要な企業や研究職などの求人を受けることができない点です。そのため、大学卒の臨床検査技師に比べ、将来の選択肢の幅が狭まってしまうといえます。

大学のメリット・デメリット

大学に進学するメリットは、専門学校に比べて大学は時間的に余裕があり、ゆとりをもって国家試験対策を行うことができる点です。
大学では一般教養まで広く学ぶことができるため、仮に大学に入学してから臨床検査技師への関心が薄れてしまっても臨床検査技師以外の進路を目指すことも可能です。
また、一部の大病院や検査機器メーカーでは職員を募集する際に大卒と限定していることがあるため、大学卒業者の方が専門学校卒業者よりも就職の幅が広がるといえます。
加えて、大学卒業者と専門学校卒業者の基本給に約5000円~2万円程度の差が出ることもあり、技師長や管理職への昇進に関しても大学卒業者の方が優遇される傾向にあります。
一方、大学に進学するデメリットは専門学校に比べて入学難易度が高い点です。特に、国公立大学では定員数が少なく入試科目も多いことから、非常に狭き門となっています。

専門学校、大学どちらがおすすめ?

ここまで、臨床検査技師になるための2つの進路について説明してきました。
近年、臨床検査技師を目指せる2校の専門学校が1校に統合される事例もあり、減少しつつあります。実際、関東・甲信越エリアで見ても、臨床検査技師を目指せる専門学校の数はわずか8校程度と少なく、自分に合った学校を探すのが難しくなってきているという事実もあります。
結局のところ、専門学校と大学どちらを選べばいいのかわからないという方に向け、ここからは考え方や希望就職先に合わせたおすすめの進路を紹介していきます。

本気で臨床検査技師を目指すなら専門学校へ

すでに臨床検査技師になると決めており、本気で臨床検査技師を目指したいという方には専門学校への進学をおすすめします。
その理由は、臨床検査技師になることができる最短ルートであり、国家試験合格率の高い専門学校を選べば、臨床検査技師になれる確率がさらに高まるからです。
臨床検査技師を目指せる専門学校は、大学に比べ臨床検査の実習に重点を置いており、3年間で即戦力になれるスキルを磨き、いち早く現場に出たいと考えている人にはおすすめです。
また、卒業生に向けて、スキルアップのため細胞検査士や認定輸血検査士といった認定資格講座を設けている学校もあり、専門学校卒業後のサポートも非常に手厚くなっています。
臨床検査技師の専門学校の選び方については、別の記事でご紹介しているので、臨床検査技師を目指せる専門学校への進学を検討している方はぜひご参照ください。

臨床検査技師になるかまだ迷っている人は大学へ

まだ臨床検査技師になるか迷っており、他の学問にも興味があるという方には大学への進学をおすすめします。
その理由は、専門学校に進学した人より就職は1年遅くなりますが、4年間でご自身が将来やりたいことについてじっくり考えることができるからです。
大学在学中であれば、仮に臨床検査技師以外の職種に就きたいと思っても方向転換をすることができます。
また、大学病院など大規模病院への就職を希望している方は、大学を目指すことをおすすめします。
大学の場合、大学病院が併設されていることが多く、一定以上の成績を取ることができれば、付属の大学病院に優先的に就職することができます。

まとめ

当記事では、臨床検査技師になるための進路選択について説明してきました。
専門学校と大学、どちらの進路にもそれぞれメリット、デメリットがあります。
ですので、皆さん自身が重要にしたいことを明確にしたうえで進路選択をしていただくと、ご自身にとってベストな進路選択ができるのではないでしょうか。
当サイトでは、ほかにも臨床検査技師についての記事があります。興味のある方は是非ご覧ください。

当記事に記載の数値や事実等に関しては、下記サイトの情報を基に作成しております

日本医療学院専門学校
https://www.jdm.ac.jp/admission/expenses.html
東京電子専門学校
https://www.tokyo-ec.ac.jp/licence_recruit/working/med_mt.html
大阪医療技術学園専門学校
https://www.ocmt.ac.jp/gakka/rinsho/
東洋公衆衛生学院
http://www.toyo-college.ac.jp/rinsho-kensa-gijyutsu/
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http://www.mihagino-mt.ac.jp/training/index.html
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