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臨床工学技士の平均年収はいくら?具体的な金額や年収アップのポイントを解説!

2022年05月31日

はじめに

医療機器の進歩とともに年々ニーズが増してきている臨床工学技士。
それに伴い、臨床工学技士が活躍できる職場が増えてきています。
そんな臨床工学技士がどれくらいの給料をもらっているのか気になりませんか?
この記事では、医療系の国家資格である臨床工学技士の給料についてご紹介します。
また、年収を上げるための手段についても解説していきます。
臨床工学技士の給料状況についてく詳しく知りたい方は是非ご参照ください。

臨床工学技士の平均年収は?

平均年収の値

厚生労働省によって行われた調査によると、臨床工学技士を含む保健医療従事者の平均年収は約426万円(月給30万円、ボーナス71万円)でした。
なお、大手求人サイトのデータによると、臨床工学技士の平均月給は約30万円となっています。

全業種・業界内での比較

厚生労働省の令和2年(2020年)賃金構造基本統計調査によると、臨床工学技士(を含む保健医療従事者)の平均年収は約426万円です。この額は日本人の民間全業種の平均年収と比較すると、どの程度のものになるでしょうか?
厚生労働省の令和2年(2020年)賃金構造基本統計調査によると、全業種の平均年収は約487万円と言われています。つまり、臨床工学技士(を含む保健医療従事者)の平均年収は61万円ほど日本人の給与所得者の平均年収に比べ低いというデータが得られます。
それでは、臨床工学技士の給料を他の医療・福祉従事者と比べるとどうなのでしょうか?
医師の診察にもとづき、診療や治療の補助を行い、病気やケガを負った患者さんに対し看護を提供する看護師の平均年収は491万円で、臨床工学技士の方が65万円ほど低い平均年収となります。また、心電図の操作や血液検査などを行う臨床検査技師の平均年収は約492万円で、臨床工学技士の方が66万円ほど低い平均年収となります。
臨床工学技士の働き方は日勤が一般的ですが、医療機器が高度化し、急患に備え夜間や休日に患者を受け入れる病院も増えていることから、夜勤や休日出勤がある病院が増えてきています。そのため、夜勤や休日出勤がある病院に勤めている臨床工学技士はその分の手当が加わり、一般的な日勤の臨床工学技士よりも平均年収が高くなります。

臨床工学技士の他業界との給料比較 臨床工学技士の他業界との給料比較

臨床工学技士の平均年収は本当に低いの?その理由は?

上記で、臨床工学技士の平均年収は民間全業種と比べ低いとご紹介しました。
同じ医療職である看護師の平均年収約499万円、臨床検査技師の平均年収約497万円と比較してみても約70万円の差があります。
このことから、やはり臨床工学技士の平均年収は低いという印象を持たれる方が多いかもしれません。それではなぜ、同じ医療職内で臨床工学技士の平均年収は低いのでしょうか。その理由として考えられるのは、平均年齢の低さです。一般的に、臨床工学技士などの医療職は非常に高い専門性が求められます。そのため、長く働くことで経験を積み、専門性を高めることで給料も上がっていきます。臨床工学技士の平均年齢は37歳であるのに対し、看護師の平均年収は41歳、臨床検査技師の平均年齢は42歳になっています。
つまり、臨床工学技士に同じ医療職である看護師や臨床検査技師に比べ若い人が多く、まだ給料が低い人が多いため、平均年収が低くなっていると考えられます。


臨床工学技士の雇用形態別(正規・非正規・パート・アルバイト)の給与比較

臨床工学技士は正社員として働く以外にも、契約社員・アルバイトやパートなど様々な雇用形態があります。
臨床工学技士の正社員として働く場合、基本的に月給制となっており、月給約20~45万円と開きがあります。その理由は、個人のスキルや経験、勤務先、地域、年齢など様々な条件により、臨床工学技士の正社員の月給が変わってくるからです。
アルバイトやパートは時給制となっており、1300円~1800円が相場となっています。週5日で毎日8時間働いたと仮定すると、月給20万円前後の収入になります。

臨床工学技士の勤務先別(規模)の給与比較

臨床工学技士の平均年収は、勤務先の規模が大きくなればなるほど、月給とボーナスが上がり平均年収も上がるという傾向が見られます。
厚生労働省の令和2年(2020年)賃金構造基本統計調査による事業規模別の平均年収は、下記の表に示されています。
臨床工学技士の平均年収は10~99人規模の場合は381万円、100~999人規模の場合は428万円、1,000人以上規模の場合は471万円となっています。
臨床工学技士の平均年収は、従業員数が100〜999人までの企業ではそこまで差が出ませんが、従業員数が1,000人以上の企業と比べると40万円以上の差が見られます。その理由は、勤めている病院の規模が大きければ大きいほど、最先端かつ多くの分野の医療機器を取り扱っていることが多く、より専門性が求められるからです。

臨床工学技士の勤務先別(規模別)の給料比較 臨床工学技士の勤務先別(規模別)の給料比較

臨床工学技士の地域別(エリア別)の給与比較

厚生労働省の賃金構造基本統計調査によると、東京都における臨床工学技士の平均年収は約440万円となっており、臨床工学技士の全国平均年収約423万円よりも高いのが特徴です。平均年収の上位3都道府県を見てみると、上から愛媛県約558万円、香川県約521万円、岐阜県約510万円です。臨床工学技士の全国平均年収や東京都の平均年収と比較すると、愛媛県はかなり高い年収になっていることがわかります。
一方で、臨床工学技士の平均年収が低い都道府県3つは下から、福島県約334万円、佐賀県約337万円、熊本県約337万円です。臨床工学技士の全国平均年収や東京都の平均年収と比較すると、福島県は約100万円低い年収になっています。
最上位の愛媛県は臨床工学技士の全国平均年収約423万円を大幅に上回っている一方で、最下位の福島県は平均年齢が全体よりも10歳下回っていました。このことから、臨床工学技士の給料は地域によって違いがあるというよりは、平均年齢によって違いがあるということが分かります。

臨床工学技士の年齢別の給与比較

臨床工学技士の平均年収を年齢ごとに比較すると、下記のようになります。
やはり、20代~30代前半の若いうちはまだ経験不足であったり、管理職やリーダーを務めるのは難しく、残念ながら年収はそこまで上がらない傾向にあります。
これに対し、40代~50代の平均年収は約500万円となります。これは経験を重ねたことで管理職やリーダーを任されるなどにより、その分の手当がつくことが理由として考えられます。
しかし、残念ながら臨床工学技士の平均年収は民間全業種の平均年収よりも低くなることが多いのは事実です。

臨床工学技士の年齢別の給料比較 臨床工学技士の年齢別の給料比較

臨床工学技士の性別による給与比較

臨床工学技士の平均年収は性別によっても以下のように違いが表れます。
厚生労働省の調査結果では、従業員数が10人以上の企業で男性の方が女性よりも86万円ほど平均年収が高くなっています。その理由は、女性は結婚や出産・育児などを機に職場を離れる性質が影響しているからだと考えられます。

臨床工学技士の男女別の給料比較 臨床工学技士の男女別の給料比較

将来、給料を上げるには?!

上位認定資格を取得する

臨床工学技士の上位認定資格を取得することができれば、病院によって資格手当がついたり、昇進や転職に有利に働くなど、給料アップにつながります。
臨床工学技士に関連する資格には、透析技術認定士や体外循環技術認定士などがあります。ご自身が究めたい分野で気になる資格があれば、積極的に挑戦することをおすすめします。

大規模病院に就職する

臨床工学技士の給料は勤めている病院の規模の大きさに比例する傾向があります。病院の規模が大きいほど、最先端の医療機器を取り扱うため、より専門性が求められることから給料が高くなっています。
また、臨床工学技士は病院やクリニックだけでなく、医療機器メーカーでも需要があります。医療機器メーカーで働く臨床工学技士には、より高度で専門的な知識が必要な場合もありますが、平均年収は約500~650万円と医療機関に比べ100万円以上の給料アップが期待できます。

まとめ

臨床工学技士の平均年収は、病院の種類や規模だけでなく、地域によっても大きな幅がありますが、民間全業種の平均年収と比べて低い水準にあります。
臨床工学技士としてできるだけ高い給料を望むのであれば、就職先として大規模病院を選び、管理職を目指すのがよいでしょう。
また、資格手当の支給を狙うことができる認定臨床工学技士や専門臨床工学技士などの上位資格を取得するのもおすすめです。
臨床工学技士として自分の将来の姿を模索しつつ、地道に努力しステップアップしていくことが大切であるといえます。

当記事に記載の数値や事実等に関しては、下記サイトの情報を基に作成しております

厚生労働省 令和2年賃金構造基本統計調査
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&toukei=00450091&tstat=000001011429
求人ボックス
https://onl.la/zfpcCjM

実際に働いている人の口コミをチェックしよう!

臨床工学技士として実際に働く方にアンケートをとり、 「年収」に対する満足度を5段階で評価してもらいました。
実際に働いている人の口コミを参考に、どんな仕事なのかイメージをつけましょう!
実際に働いている人の
臨床工学技士の「年収」の満足度
★★☆☆☆ 2.3 (38件)

臨床工学技士の 「年収」の 口コミ一覧

全38件

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愛知県の40代男性

正社員 / 600万円以上~650万円未満 / 短期大学卒

就職先:病院

年収の満足度 ★★★☆☆ 3.0
  • 年収

    業務内容にみあった収入は得られてはいない。もっと楽な仕事で稼いでる人はいるから満足はできない

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岩手県の40代女性

正社員 / 200万円以上~250万円未満 / 大学卒

就職先:クリニック

年収の満足度 ★☆☆☆☆ 1.0
  • 年収

    都会に住んでいた頃より10万円ほど下がった同じ仕事で全国共通の診療報酬なのに地域による給与格差が理解できない

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長野県の40代男性

正社員 / 600万円以上~650万円未満 / 専門学校卒

就職先:病院

年収の満足度 ★★★☆☆ 3.0
  • 年収

    給料はなかなか上がらない。ボーナスもなかなか上がらない。成果報酬はない。管理職手当も低い

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大阪府の30代後半男性

正社員 / 600万円以上~650万円未満 / 大学卒

就職先:病院

年収の満足度 ★★☆☆☆ 2.0
  • 年収

    年収自体はそこそこだと思うが、当直回数が週に1回と多いためだと思っている。当直がなければかなり安い。 しかし、当直手当もものすごく安く不満である。 15時間拘束されて時給にすると500円程度しかつかない。

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富山県の30代前半女性

正社員 / 250万円以上~300万円未満 / 専門学校卒

就職先:病院

年収の満足度 ★★★★☆ 4.0
  • 年収

    ワークライフバランスがしっかりしているのであまり高い年収ではないが満足している。

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