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歯科技工士になれる専門学校の選び方とは?選び方の軸をご紹介!

2022年03月01日

はじめに

この記事では、歯科技工士として働きたいと考える人向けに、専門学校の選び方をご紹介します。歯科技工士を学べる専門学校の数は多くないですが、学校によってカリキュラムや合格率などの違いがあります。歯科技工士の専門学校選びに悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。

専門学校に行くメリット

歯科技工士国家試験の受験資格を得られる養成所は全国に47か所ありますが、そのうち8割以上が専門学校(日本歯科技工士会HPより)です。短大や大学と比較すると、最短2年間で卒業できるうえ学費も安く抑えられるため、もっとも一般的な選択肢です。

専門学校選びの軸

合格率

歯科医療振興財団によると、歯科技工士国家試験の合格率は例年95%前後で推移しており、基本的には養成所を卒業出来れば資格を取得できると言ってよいでしょう。しかし、中には10年以上連続で100%を維持している学校もあれば、年度によっては60%程度となる学校も存在します。分母が少なく、年度による差も大きいので一概に合格率で優劣をつけるのは難しいですが、先に挙げたように高い合格率を維持しているかどうかは一つの指標になるでしょう。

カリキュラム

2年制か3年制か

歯科技工士の専門学校は大半が2年制ですが、中には3年制の学校も存在します。3年制の場合、以下の2通りのパターンがあります。
・授業時間が多い(多くの場合、実習時間が充実している)
・夜間制(午後授業)である
 前者に行くメリットとしては、2年制より実践的な学習をすることで即戦力としての価値を高められる点があります。実際、超高齢化の進展や歯科医療に関する国民の意識の変化等によって、歯科技工士の修業年限は2年では足りず3年に引き上げるべきだという意見も出てきています(厚生労働省の資料より)。そのため、3年制の専門学校が今後増えていく可能性はあります。
 後者の場合、午前中をアルバイトなどで有意義に使うことが可能です。歯科技工所や歯科医院における歯科技工士のアシスタントとして働けば、現場での学びも出来て一石二鳥です。

最新の歯科医療を学べるか

最近は歯科医療でもデジタル化が進んでおり、CAD/CAMと呼ばれるコンピュータを用いた設計・生産が多くなっています。今まで手作業で行ってきた技工物の製作過程にこの技術を導入することで、作業の効率化や人による仕上がり具合のばらつきを減らすことが可能となります。こうした最新技術を専門学校で学んでおけば、現場でも役に立つことでしょう。

学費

国家試験合格率が95%を上回る歯科技工士だからこそ、多少の合格率の差には目をつぶって出来るだけ学費を抑えておきたいと思う人は多いでしょう。実際、2年間でかかる費用は100万円~400万円と差がありますし、学校によって奨学金制度の充実度も異なります。

※専門学校独自の奨学金のほか、以下のような奨学金も利用可能です。
 日本学生支援機構(JASSO)が提供する奨学金
 国や地方公共団体が提供している奨学金
 高校教育の修学支援新制度
 企業が提供する奨学金(卒業後働くことが条件)

その他の軸

それ以外で考慮すべき点として「就職」がありますが、歯科技工士の就職先は歯科技工所、歯科医院、一般企業(メーカー)など数多く存在するため困ることはほぼありません。養成所の数自体がさほど多くないので各都道府県の歯科医師会等のサポートも受けやすく、多くの専門学校が就職率100%を達成しています。また、就職以外にも大学進学・海外進出などの進路も考えられます。このような進路を選ぶのに適した専門学校かどうかも人によっては1つの軸になりうるでしょう。

実際の専門学校選びの流れ

3つの軸と通える立地で探す

まずは家から通える範囲で専門学校を探し、候補がそろったら上記の軸を元に絞っていきましょう。合格率やカリキュラムだけでなく、学費や奨学金制度についてもHPなどで忘れずに確認しましょう。
ただし、岩手県・高知県・沖縄県内などそもそも養成所が存在しない場合を含め、近くに魅力的な専門学校が存在しない場合があります。その場合、近隣の都道府県からも候補を探してみましょう。

自分の目で確認する

資料請求のほかオープンキャンパス・説明会への参加、実際に通う人の話を聞くなどして総合的に判断しましょう。

口コミを見てみる

入学したい専門学校の候補が決まったら、その学校の口コミを見てみましょう。口コミは学校側からの情報ではないため、学生目線でのその学校の評価が分かります。「学校のHPにはこう書かれているけど、実際のところどうなの?」などの疑問をお持ちの方は、口コミを見てみると新たな発見があるかもしれません。
専門学校の口コミがわかるサイトもあるので、気になる方はご参照ください。

おすすめの専門学校

岐阜県立衛生専門学校

岐阜県立衛生専門学校は、2年間の学費総額が約82万円(教材費、実習費等含む)であり、一般的な専門学校の200~400万円と比較すると圧倒的に安いのが特徴です。肝心の国家試験合格率も令和2年度試験は100%を達成している上、最新歯科医療の一つであるCAD/CAMシステムを使用した歯のデザイン、プログラミング、デジタル加工なども学ぶことができ、学習環境も申し分ないと言えます。

東洋医療専門学校

東洋医療専門学校は、全国的にも珍しい昼間3年制を導入している大阪の専門学校で、開校以来18年連続で国家試験合格率100%・就職率100%(就職希望者のみ)の実績を誇ります。従来は多くの専門学校と同じく2年制だったものの業界からのニーズを踏まえて3年制となり、業界が求める基礎力・高度な技術習得に力を入れたカリキュラが用意されています。CADシステムも1クラス30台用意されているほか、メーカーによって異なるCADシステムの使用方法・製作工程を学べるセミナーも行われているようです。学費は3年間総額で425万円と他の専門学校と比較するとやや高めですが、充実した学習環境を考えれば相応の値段と言えるでしょう。

まとめ

歯科技工士の専門学校の数は全国50校程度しかなく、東京や大阪などの都心部以外においては選択肢が限られてしまうかもしれません。しかし、だからこそ魅力的な専門学校があれば都道府県の垣根を越えて通学するのも一つ有効な手段となるでしょう。高い合格率を誇る専門学校は勿論、学費やカリキュラム、将来どこで働きたいかなどの観点も加味して総合的に判断しましょう。

当記事に記載の数値や事実等に関しては、下記サイトの情報を基に作成しております

日本歯科技工士会歯科技工士教育機関一覧
https://www.nichigi.or.jp/about_shikagikoshi/gakkouitiran.html
一般財団法人歯科医療振興財団歯科技工士国家試験
http://www.dc-training.or.jp/siken2.html
厚生労働省歯科技工士の養成・確保に関する検討会報告書(案)
https://www.mhlw.go.jp/content/10804000/000576130.pdf
岐阜県立衛生専門学校学科紹介
https://www.pref.gifu.lg.jp/book/list/book24.html
東洋医療専門学校歯科技工士学科
https://www.toyoiryo.ac.jp/gakka/dt/

実際に働いている人の口コミをチェックしよう!

歯科技工士として実際に働く方にアンケートをとり、 「専門学校の選び方」に対する満足度を5段階で評価してもらいました。
実際に働いている人の口コミを参考に、どんな仕事なのかイメージをつけましょう!

歯科技工士の 「専門学校の選び方」の 口コミ一覧

全10件

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佐賀県の40代男性

正社員 / 450万円以上~500万円未満 / 専門学校卒

就職先:歯科医院

  • どのように専門学校を選んだか

    1番近い歯科技工士学校を探すと一校だけあったのでそこに見学に行ってそこに決めました。 特に理由はそれだけです。

  • なぜその仕事に就いたのか

    手先が器用なところを生かした仕事につきたいと思い歯科技工士を選びました。 それと周りの勧めがあったので流されて吐いた面もあります。

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島根県の40代女性

正社員 / 200万円以上~250万円未満 / 専門学校卒

就職先:歯科医院

  • どのように専門学校を選んだか

    県内にある唯一の学校で、たまたま家から通える範囲だったので、県外の事は考えなかった。

  • なぜその仕事に就いたのか

    人が苦手な自分にはいいとおもったし、手先は器用な方でしたので、あっていると思い選んだ。

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愛知県の30代前半男性

正社員 / 400万円以上~450万円未満 / 専門学校卒

就職先:歯科医院

  • どのように専門学校を選んだか

    東海三県で名古屋に3校しかないですが高校に説明に来た学校がそこだけだったので他の学校については考えなかったです

  • なぜその仕事に就いたのか

    親から手に職をって言われて資格のある本の中から見つけたのと、同じ時期にその職業になれる専門学校の案内の人がきたのがきっかけです

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静岡県の40代男性

正社員 / 450万円以上~500万円未満 / 専門学校卒

就職先:歯科技工所

  • どのように専門学校を選んだか

    技術的な仕事をしたいと考えかつ家から通える範囲で 就職率が高く長く続けられそうな仕事だと考え専門学校を選びました

  • なぜその仕事に就いたのか

    手に職を付けたかった事 技術系の仕事をしたかった、物作りの仕事をしたかったからです

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兵庫県の30代後半男性

正社員 / 400万円以上~450万円未満 / 専門学校卒

就職先:歯科技工所

  • どのように専門学校を選んだか

    やりたいことがなく、姉に勧められたのが一番最初のきっかけです。いまでは勧めてもらって良かったです。

  • なぜその仕事に就いたのか

    手先が器用なのは小さい頃からそうだったので、その能力を使えるかと思いこの職業になりました。

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