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診療放射線技師を目指せる進路は?進路別のメリット・デメリットを解説!

2022年12月20日

はじめに

本記事では、診療放射線技師として働くうえで必要な診療放射線技師免許を取得するための進路の決め方について詳しく説明しています。診療放射線技師として働くことに興味を持っていらっしゃる方はぜひご覧ください。

診療放射線技師になるには

診療放射線技師になるには、診療放射線技師国家試験に合格して「診療放射線技師免許」を取得する必要があります。
その受験資格を得るためには、高校卒業後文部科学大臣や都道府県知事によって指定された養成校(大学、専門学校)に通い、卒業する必要があります。
診療放射線技師国家試験は最終学年の2月中旬に受験でき、学校卒業後の3月中旬に合格発表というスケジュールになっています。

診療放射線技師になる人たちの主な進路

上記で示したように、診療放射線技師になるためには指定された養成校に卒業後国家試験に合格する必要があります。では診療放射線技師になるひとたりはどのような進路を選択しているのでしょうか?
厚生労働省によると、診療放射線技師として働いている人のうち約43%が大学を卒業しています。また約29%の人たちが専門学校を卒業していて、残りの人たちは短大・修士課程卒です。

大学、専門学校で診療放射線技師を目指すのは何が違う?

厚生労働省の調査から、放射線技師になる人たちの主な進路は大学・専門学校であることが分かりました。
それでは、専門学校と大学にはそれぞれどのような違いがあるのでしょうか。それぞれの特徴とメリット・デメリットを比較してみましょう。

専門学校のメリット・デメリット

専門学校に進学するメリットは、専門学校は大学に比べAO入試や推薦入試で入学できる枠も多く、一般入試も教科書レベルのことが理解できていれば、ほとんど確実に入学できる点です。
実際、診療放射線技師を目指せる専門学校の入学試験は、数学または理系科目と小論文、面接となっていることから、大学入試よりも試験対策がしやすいといえます。
しかし、専門学校入学後に数学や物理の基礎がわかっていないと苦労することになりますので、教科書の内容は確実に身につけておく必要があります。
一方、専門学校のデメリットは専門卒と大卒とで昇給に差が出る点です。
実際に、大学病院や国立病院などの大規模病院では専門卒と大卒とで5000円~2万円程度基本給に差が出るところもあります。

大学のメリット・デメリット

大学に進学するメリットは、診療放射線技師の就職活動において、大規模病院や医療機器メーカーのアプリケーションスペシャリストなどの求人は大卒者に限られているケースもあり、大卒者が有利な傾向にある点です。
また、大学は専門学校に比べて時間的にも余裕があるため、ゆとりをもって国家試験対策を行うことができ、仮に大学に入学してから診療放射線技師への関心が薄れてしまってもそれ以外の進路を目指すことも可能です。
一方、大学のデメリットは専門学校に比べて学費が高額になる点です。
診療放射線技師を目指せる4年制私立大学の平均学費は約600~700万円程度であるのに対し、昼間3年制の専門学校の平均学費は約350~400万円程度であることから、約250~300万円程度の差があります。

専門学校、大学どちらがおすすめ?


ここまで、診療放射線技師になるための2つの進路について説明してきました。
結局のところ、専門学校と大学どちらを選べばいいのかわからないという方もいらっしゃると思います。
そこで、ここからは考え方に合わせたおすすめの進路を紹介していきます。

診療放射線技師になると決めた!という人は専門学校へ

すでに診療放射線技師になると決めており、本気で診療放射線技師を目指したいという方には専門学校への進学をおすすめします。
その理由は、診療放射線技師になるための最短ルートだからです。
加えて、国家試験合格率の高い専門学校を選べば、診療放射線技師になれる確率がさらに高まるといえます。
ただし、学ぶ内容や将来の進路が特定の分野に絞られており、途中で目標が変わった時には時間やお金のコストがかかるため、慎重に検討する必要があります。
診療放射線技師を目指せる専門学校の選び方については別の記事でご紹介しているので、を専門学校への進学を検討している方はぜひご参照ください。

診療放射線技師になるか迷っている、または放射線治療に携わりたい人は大学へ


まだ診療放射線技師になるか迷っている、または放射線治療や高度医療に携わりたい方は大学への進学をおすすめします。
理由は2つあります。
1つ目の理由は、大学に進学することで将来の選択肢を広げることができるからです。
大学在学中であれば、仮に診療放射線技師以外の職種に就きたいと思ったとしても、方向転換をすることができます。
2つ目の理由は、診療放射線技師の中でも花形といわれる放射線治療の分野や核医学検査などの高度な医療に関わるには、大卒者が前提となっていることが多くなってきているからです。
また、放射線治療において、治療計画のシミュレーションを行うのは医学物理士であり、医学物理士の資格を取ることができれば、より専門的な立場で放射線治療に携わることができます。医学物理士の認定試験を受験するためには、理工系か放射線技術系の修士や博士の学位をとる必要があるため、大学や大学院への進学が必要です。

まとめ

当記事では、診療放射線技師になるための進路選択について説明してきました。
専門学校と大学、どちらの進路にもそれぞれメリット、デメリットがあります。
ですので、皆さん自身が重要にしたいことを明確にしたうえで進路選択をしていただくと、ご自身にとってベストな進路選択ができるのではないでしょうか。
当サイトでは、ほかにも診療放射線技師についての記事があります。興味のある方は是非ご覧ください。

当記事に記載の数値や事実等に関しては、下記サイトの情報を基に作成しております

中央医療技術専門学校
https://www.ccmt.ac.jp/
東京電子専門学校
https://www.tokyo-ec.ac.jp/licence_recruit/working/med_rt.html
大阪ハイテクノロジー専門学校
https://www.osaka-hightech.ac.jp/course/radiation
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