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パティシエに必要な資格とは?取得するメリットを解説!

2022年03月01日

はじめに

この記事では製菓系資格である製菓衛生師について、資格の概要、資格の取得方法、資格にメリットやおすすめの取得ルートなどを紹介します。

どんな資格?資格概要

パティシエの業務内容に関する資格

パティシエは、主にケーキや菓子を製造する人のことを指します。日本ではケーキ職人、洋菓子職人を総称してパティシエと呼ばれます。パティシエとして働くにあたって、取得が必須となっている資格はありませんが、業務に関連した国家資格がいくつか存在します。

ショコラティエとの違いは?

混同されることの多いパティシエとショコラティエですが、これらの職業はそれぞれ専門分野が異なります。パティシエがケーキやタルト、クッキーなど幅広く洋菓子を作る職人のことを指すのに対して、ショコラティエは洋菓子の中でもチョコレートを専門に作る職人のことを指します。

資格の例

製菓衛生師

製菓衛生師という資格は、製菓衛生師法において定められた、厚生労働省が認定する国家資格です。和菓子屋・洋菓子・パンなどの製菓技術や衛生知識が備わっていることを証明する資格となっています。また名称独占資格である為、試験に合格していない者が製菓衛生師と名乗ることはできません。

製菓製造技能士

製菓製造技能士とは国家資格である技能検定制度の一種である製菓製造に関する学科及び実技試験に合格した者を指します。和菓子製造と洋菓子製造に区分され、それぞれ一級と二級に難易度分けがなされています。また、職業能力開発促進法によって、資格を持たない者が製菓製造技能士と名乗ることは禁じられています。

資格を取るメリット

業務を行うのに必須ではない

製菓衛生師や製菓製造技能士の資格は基本的パティシエとしての業務を行う上で必須の資格ではありません。しかし、資格を取得することで社会的信用を得られ、自らの技術レベルをわかりやすく第三者に証明することが出来ます。

メリット①パティシエとしての能力を証明できる

製菓製造技能士の資格を取ることで、パティシエとしての技能レベルを証明することが出来ます。洋菓子製造作業二級を取得することで自身のスキルを可視化し、就職活動を有利に進める事が可能です。

メリット②パティシエとしての業務に役立つ

パティシエとしての業務に役立つこともあります。製菓衛生士の資格をするための公衆衛生学や栄養学の勉強は、パティシエとして働くうえでも食品や厨房周りの衛生に気を付けた安全性の高い職場を作ることに役立ちます。

各資格の比較

パティシエの資格の基本情報の比較表 パティシエの資格の基本情報の比較表

内容

検定によってやや異なりますが、食品の衛生や管理に関係する学科試験が主な内容となっています。製菓衛生師の資格について、試験には学科試験と実技試験が課されます。学科試験は、衛生法規、公衆衛生学、食品学、食品衛生学、栄養学、製菓理論及び実技の6科目、計60問、4肢択一方式で行われます。また、製菓実技については、3分野(和菓子、洋菓子、製パン)の中から、試験当日に受験者が1分野を選択して解答します。実技と言っても実技内容をペーパーテストで問うものです。製菓製造技能士二級を取得している場合は、この科目を免除申請することが出来ます。製菓製造技能士の資格についても、学科試験に加えて実技試験が課されます。学科試験に関しては、洋菓子と和菓子ともに共通問題である「食品一般」、「菓子一般」、「関係法規」、「安全衛生」の4科目と、洋菓子製造、和菓子製造のどちらかを選択する製造法に関する科目の計5科目が課されます。

合格率・難易度

令和三年に東京都が実施した製菓衛生師の試験の合格率は、60.6%となっています。一方製菓製造技能士二級の合格率は50%となっており、難易度はやや高めとなっています。

どれがお勧め

上記に挙げた二つの資格の中では製菓衛生師の資格がお勧めです。国家資格であるため、一度取得すれば更新は必要なく、一生涯にわたって製菓衛生師を名乗ることが出来ます。製菓製造技能士2級の資格はパティシエとしてのキャリアを数年積んでから取得するのがお勧めです。

取得までの道のり

製菓衛生師

同じ領域の国家試験でも製菓衛生師の資格は調理師資格と違い、専門学校を卒業しただけでは資格を取得することが出来ません。都道府県が実施する国家試験に合格することで、製菓衛生師の資格を取得することが出来ます。

専門学校

製菓衛生師の資格を取るためには受験資格が必要となります。1年制の製菓専門学校に通った場合は、入学してから1年後、卒業と同時に受験資格が得られます。2年制に通った場合でも1学年修了時に受験資格を得ることが出来きます。

独学

専門学校に通わなくても受験資格をえることが出来ます。しかし、専門学校が1年通うことで受験資格を得ることが可能なのに対して、独学の場合は2年以上の実務経験が必要となります。

製菓製造技能士

製菓製造技能士二級の受験資格には2年制の専門学校を卒業した人、もしくは1年以上の実務経験が必要です。一級の場合は、専門学校卒業にて6年以上の実務経験、それ以外の人で7年以上の実務経験が必要です。

まとめ

パティシエになるために必須の資格はないですが、製菓衛生師、製菓技能技術士の資格を取得することで、パティシエとしての仕事に役立てることができ、社会的信用を得ることが出来るのでお勧めです。

当記事に記載の数値や事実等に関しては、下記サイトの情報を基に作成しております

東京都福祉保健局令和三年東京都製菓衛生師試験の実施について
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/kenkou/shikaku/csh_menkyo/chori_seika/seika/shiken.html
厚生労働省ホームページ
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/jinzaikaihatsu/ability_skill/ginoukentei/index.html
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