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救急救命士になる方法、仕事内容、必要な資格、年収等を解説!

2022年03月01日

はじめに

この記事では救急救命士について網羅的にご紹介いたします。救急救命士についてご興味がある方は是非ご参照ください。

救急救命士とは

救急救命士とは

救急救命士は、1991年「救急救命士法」の成立に伴って、国家資格として成立した資格です。「救急救命士法」第一章第二条によれば、「救急救命士」とは、「厚生労働大臣の免許を受けて、救急救命士の名称を用いて、医師の指示の下に、救急救命処置を行うことを業とする者をいう」と定義されています。また同箇所で「救急救命処置」は、「病院又は診療所に搬送されるまでの間に(中略)当該重度傷病者の症状の著しい悪化を防止し、またはその生命の危険を回避するために緊急に必要なもの」と定義されています。

救急救命士の仕事内容

救急救命士の仕事内容は主に、救急車等の救急現場での医療処置です。従来、救急車等での医療行為は、止血や人工呼吸等の応急処置に限定されていました。そのため、事故の現場から病院までの間、といった一刻を争う場面でも限られた処置しかできないことから、手遅れになるケースも多かったそうです。そうした実情を踏まえて成立した「救急救命士法」によって、より多くの処置を行うことができるようになりました。救急現場で医療行為を行い、患者の生命を守ること、これが救急救命士の仕事です。

救急救命士の給料

救急救命士の平均年収

地方公務員である救急救命士の平均年収はズバリ629万1798円です(令和2年度4月1日時点)。救急救命士の給与についての公的な情報はありませんが、救急救命士資格を持つ人の大半が消防署で消防士として働いているので、基本給与は消防士と同じですが、救急救命士に特有の手当が付与されるので消防士よりも給与は高いです。内訳は、月額給与が39万4010円、ボーナス(期末手当と勤勉手当の合算)が年額156万3678円になっています。ボーナスは夏冬の2回に分かれており、国家公務員の支給日である6月30日と12月10日に近い日に支給されます。また、消防士の初任給は、大卒で21万1100円、高卒で17万8300円となっています。

他の業種より高いの?

救急救命士の平均年収約630万円とは、他の職業と比べて高いのでしょうか。国税庁が発表している令和2年分民間給与実態統計調査では、日本全体の平均年収が433万円となっています。公務員ということもあり、救急救命士の平均年収は日本全体と比べて200万近く高くなっています。ちなみに、同じ地方公務員である警察官の年収は717万0886円、一般行政職(事務職)の年収は644万1246円となっています。同じ地方公務員の中で比べると、救急救命士は平均より少なく、警察官がかなり高給取りであることがわかります。

救急救命士の資格を取るメリット

国家資格であること

救急救命士は国家資格で、そもそも救急救命士として働くためには必須の資格となります。この資格を持っていなければ救急車等での医療行為に携わることはできません。また、医療系の国家資格であるということから、取得していれば社会的信頼を得ることにもつながります。

人命に携わる重要な仕事

救急救命士は人命に携わる仕事です。医療系の仕事の中でも、救急車等で緊急性の高い患者さんに処置を施す仕事であるため、責任の重い、プレッシャーのかかる仕事ではあります。しかし同時に、人の命を救うという点で大きなやりがいを持つことのできる仕事です。社会的な期待や信頼も大きく、高いモチベーションを保ちやすい仕事でもあると言えるでしょう。

救急救命士のキャリアアップの仕方

救急救命士としての技術を高める

後述するように、救急救命士のキャリアパスは様々です。しかし、どんなキャリアを目指すとしても、やはり自分に救急救命士としての高いスキルがなければ始まりません。救急救命士としてのスキルを高める方法は、やはり現場経験を積むことです。より多くの現場を経験することが、知識と技能を高めるうえで重要になってきます。現場経験だけでなく、自ら勉強会や講習会等に参加することも重要になってきます。

他の資格を取得する

キャリアアップの手段として、救急救命士の国家資格のほかに、各種救急ライセンスを取得するという方法もあります。心停止に対応する蘇生処置を学ぶICLSや、多数傷病者を想定した対応を学ぶMCLS、病院前の重症外傷患者を想定した知識、技術を学ぶJPTEC等がそれにあたります。様々なケースや専門分野に分かれたコースプログラムが提供されています。それらのプログラムに合格するとプロバイダー資格を取得できます。プロバイダー資格取得後は、指導者であるインストラクター資格を取得することもでき、指導者として働くことができます。

救急救命士になるには

救急救命士になる方法は大きく分けて2つあります。
1つ目は、消防官採用試験に合格後、働きながら救急救命士の国家資格取得を目指す方法です。この場合、救急活動の実務経験を5年以上、もしくは2000時間以上こなし、指定された講義を修了することで救急救命士国家試験の受験資格を獲得できます。そして、国家試験に合格することで、晴れて救急救命士になることができます。
2つ目は、指定された救急救命士養成所で決められた条件を満たした後、救急救命士の国家試験に合格、その後、消防官採用試験に合格する方法です。この方法の場合、文部科学省または、厚生労働省が指定する大学、短大、専門学校などで2年以上学ぶことで受験資格を獲得できます(ただし、大学で指定された科目を学んだ場合は1年以上の在籍で受験資格を獲得可能)。
つまり、救急救命士になる主な進路は、消防官採用試験合格後に救急救命士を目指すか、救急救命士の受験資格を獲得できる大学、短大、専門学校に進むか、の2択になります。

専門学校の選び方

救急救命士国家試験への合格実績で選ぼう!

専門学校を選ぶ際は、救急救命士国家試験への合格実績を確認しましょう。救急救命士として働くには、この国家試験への合格が必要なためです。救急救命士国家試験の合格率は86.7%と国家試験の中では高い方です。しかし、合格率は学校によって大きく差が開いており、100%の合格率を記録する専門学校もあれば平均を大きく下回る専門学校もあります。そのため、専門学校を選ぶときは合格率を確実にチェックしましょう。また、消防官採用試験への合格率もチェックすると良いでしょう。救急救命士の主な活躍場所が各自治体の消防本部になるためです。

学校を絞ったらチェックすべきこと

合格実績という軸で専門学校が絞れたら、それらの学校の受験科目、通学距離、合格実績、学費、口コミ、オープンキャンパス情報をチェックしてみてください。そうすることで、満足のいく学校を見つけることができるでしょう。

実際に働いている人の口コミをチェックしよう!

救急救命士として実際に働く方にアンケートをとり、 仕事に対する満足度を5段階で評価してもらいました。
実際に働いている人の口コミを参考に、どんな仕事なのかイメージをつけましょう!

救急救命士の 口コミ一覧

全6件

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北海道の30代前半女性

正社員 / 850万円以上~900万円未満 / 専門学校卒

就職先:救命救急センター

総合満足度 ★★★★★ 5.0
  • 仕事内容 (満足度5

    思ったより働きやすく、女性の制度もしっかり支援してくれていた。安心して仕事できる

  • ワークライフバランス (満足度5

    残業はなく、みんなで助け合って仕事をしているため定時でかえることができることがよかった。

  • 年収 (満足度5

    年収はとってもよく、この仕事についてよかったと思えた。お金のためではないが、じゃらくのがたのしい

  • 仕事の将来性 (満足度5

    将来性では上に行けるように技術や人間性をもっと高めて人の役に立てるように頑張る 日本中の女性が増えるように取り組んでいきたい

  • 女性の働きやすさ (満足度5

    産休やq育休がしっかり7手 思ったより産後も復帰しやすい 手当などもしっかりしているため安心してq暮らすことができる

  • どのように専門学校を選んだか

    家から自転車で行ける範囲のキャンパスにしたため30分程度で着く。 キャンパスは女性が少ないが、過ごしやすかった

  • なぜその仕事に就いたのか

    女性が少なかったため役に立ちたいと思いつきちと思った。具体的に、女性の患者さんが私が来てよかったと思ってくれるといいなと思って

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東京都の30代後半女性

正社員 / 600万円以上~650万円未満 / 大学卒

就職先:二次医療機関

総合満足度 ★★★★☆ 4.2
  • 仕事内容 (満足度4

    救急医療は医療の入口。患者さんが一番つらく、苦しい時に関わるのが救急救命士。 関わりは一瞬で、顔や名前を覚えて貰えることはほとんど無い。根本治療ができる立場ではないので、自分達に何ができるのかと役割を見失うこともあるけれど、命の現場に関われることでやりがいを感じる。

  • ワークライフバランス (満足度4

    救急医療には少なからず自己犠牲の精神が必要。救急外来の状況によっては残業になってしまうことも多い。 シフト性なので、休日出勤や夜勤などもある程度覚悟しないといけないが、長期休暇など全体の休暇日数はしっかり管理されているので、過剰労働となることはない。

  • 年収 (満足度4

    勤務する医療機関が救急救命士の役割を理解し、どれだけ救急医療に力を入れているかによって給与や待遇は大きく変わってくる。 看護部所属の看護助手で終わるか、救急外来で戦力になれるか、医療機関での貢献度が評価される。歴史が浅い国家資格だけに、伸び代は大いにあると思う。 現在の勤務先は、救命救急センター化に向けて救急医療にもかなり力を入れているので、救急救命士への期待は高く、収入面でもこれまで勤務した医療機関に比べて格段に高く、安定していて満足している。

  • 仕事の将来性 (満足度5

    法改正により、医療機関での業務が公式に認められたので、今後活躍の場は大きく広がってくると思う。 医師の負担軽減、タスクシフトが求められており、将来性は大いにあると思う。 知識や技術のさらなる向上が求められており、養成課程での教育改革も必要になってくると思う。

  • 女性の働きやすさ (満足度4

    消防機関だけでなく、医療機関での業務が認められたことで、今後はさらに女性の活躍が期待できる。 医療機関は看護師など女性が多く活躍してきた歴史があるので、女性ならではの働き方やライフステージにも柔軟に対応できる働きやすい職場であると思う。

  • なぜその仕事に就いたのか

    命の現場に関われる仕事をしたいと思ったから。災害などが多くある日本で、現場でも活躍できる医療従事者になりたいと思い救急救命士を志しました。

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滋賀県の20代後半女性

正社員 / 500万円以上~550万円未満 / 大学卒

就職先:消防署

総合満足度 ★★☆☆☆ 1.6
  • 仕事内容 (満足度3

    人の命のをたすけるしごとだからやりがいはある女性職員としてはまだまだ働きにくい環境であると感じる

  • ワークライフバランス (満足度1

    もともと一回の仕事で3日分働いているので休みに関しては少ないと感じるもっとみんな休みを取りたいと思っている

  • 年収 (満足度1

    仕事のプレッシャー、しんどさに比べて手当など年収などが安すぎると思うので、満足してません

  • 仕事の将来性 (満足度2

    女性ということで将来の不安だけしかない結婚、出産、育児等仕事復帰できるのかがとても不安である

  • 女性の働きやすさ (満足度1

    ない!とにかくない!女性の働き方は改革していかなければ女性職員はふえないとおもう!

  • なぜその仕事に就いたのか

    人の役にたちたかったからこの仕事につきました人の命の重みを感じ、日々仕事しています

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北海道の30代前半男性

正社員 / 500万円以上~550万円未満 / 専門学校卒

就職先:消防署

総合満足度 ★★★☆☆ 3.3
  • 仕事内容 (満足度3

    市民サービスのため理不尽なクレームやタクシー代わりの救急車利用をあることを知ってしまった。

  • ワークライフバランス (満足度4

    24時間勤務のあとは休みがしっかりとあり、休暇も取りやすい。残業は殆どないのもよい。

  • 年収 (満足度2

    勤務の過酷さの割には給料が低い面があり、生活が苦しいと感じる。給料をもう少しあげてほしい。

  • 仕事の将来性 (満足度4

    年収は勤めれば勤めるほど上がっていくため、将来的には生活が楽になっていくとはおもう。

  • どのように専門学校を選んだか

    消防士になりたくて、救急救命士の資格があると有利であると情報を得たため、道内で資格が取れる専門学校を選んだ。

  • なぜその仕事に就いたのか

    幼稚園の時から消防士に憧れがあった。父親に消防士になるよう勧められ救急救命士の資格をとり消防署に就職した。

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岐阜県の40代男性

正社員 / 700万円以上~750万円未満 / 大学卒

就職先:消防署

総合満足度 ★★★★☆ 4.0
  • 仕事内容 (満足度4

    多くの現場で、人の生命や身体、財産を守る仕事をしている。その反面、危険が伴うため。

  • ワークライフバランス (満足度4

    残業は意外と少ない。当直の勤務であるため、総計での時間は変わらないが、昼間に自宅にいることが多い。

  • 年収 (満足度4

    一般的な公務員がそうであるように、安定して昇給する。現在の給与で何とか生活できている。

  • 仕事の将来性 (満足度4

    安定している点では、将来性があるといえる。しかし、業務について極端に増えることはないため成長性はない。

  • なぜその仕事に就いたのか

    安定した職業を選ぶ中で、興味を持っていた職業を選択した。資格は就職後に取得したため、関係はない。

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鹿児島県の40代男性

正社員 / 700万円以上~750万円未満 / 大学卒

就職先:消防署

総合満足度 ★★★★☆ 4.0
  • 仕事内容 (満足度5

    たまに、感謝をされたりした時はやりがいを感じる。また、心肺停止の方が社会復帰した時はやりがいを感じます。

  • ワークライフバランス (満足度5

    24時間拘束の16時間勤務なので休みが多いと錯覚します。次の日の非番も24時間なので。

  • 年収 (満足度1

    一部事務組合なので役所の職員より、給料が少ない。命をかけてる割に少ないと思います。

  • 仕事の将来性 (満足度5

    人口減少で納税者が減ると負担金も減らされて、給料も職員数も減らされて負担が増えそうです。仕事量は増える一方です

  • なぜその仕事に就いたのか

    前職はスポーツインストラクターで、会員さんを謝って怪我をさせてしまった。その時に来た救急隊の対応が素晴らしかった。

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