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管理栄養士を目指せる進路は?進路別のメリット・デメリットを解説!

2022年03月01日

はじめに

将来、管理栄養士として活躍していくためにはどのような進路選択を行うのが良いのか、お悩みではないでしょうか?この記事では管理栄養士の進路選択について詳しく解説していきます。管理栄養士になるための進路選択に悩んでいる方は是非ご覧ください。

管理栄養士になるには

管理栄養士になるには管理栄養士国家試験に合格する必要があります。管理栄養士国家試験の受験資格は管理栄養士養成施設に指定されている大学や専門学校を卒業または卒業見込みの者、もしくは栄養士養成施設に指定されている大学、短大、専門学校を卒業し、栄養士としての実務経験を経た者です。管理栄養士になるには栄養士養成施設もしくは管理栄養士養成施設を卒業することが必須です。
管理栄養士養成施設ルートの場合には大学四年時もしくは専門学校四年時の在学中に受験資格を得ることが出来ます。一方で栄養士養成施設ルートの場合には何年制の学校を卒業したかによって、国家試験の受験資格を得るために必要となる実務経験の年数が異なります。四年制の大学や専門学校を卒業した場合には一年の実務経験が必要となり、三年制の短大や専門学校を卒業した場合には二年の実務経験が必要となり、二年制の短大や専門学校を卒業した場合には三年の実務経験が必要となります

栄養士養成施設ルート

メリット

管理栄養士養成施設ルートの最大のメリットは在学中に管理栄養士の試験勉強にだけ集中することが出来る点です。また、受験資格に実務経験を必要としないため、国家試験に合格することが出来れば、最短で管理栄養士になることができます。また、栄養士養成施設ルートと比べた時に、国家試験の合格率も高いことから管理栄養士になるための最適なルートであると言えます。

デメリット

デメリットを強いて挙げるとすれば、四年間の学費が掛かってしまうことです。最も安く管理栄養士になる方法は二年制の栄養士養成施設に通い三年の実務経験を経て国家試験に合格する方法であるため、四年間の学費を払うことができる方に限定されたルートと言えるでしょう。

管理栄養士養成施設ルート

メリット

栄養士養成施設ルートのメリットは実務経験を三年積むことで管理栄養士国家試験の受験資格を得ることが出来ることです。経済的に苦しい人は三年後も国家試験に向けて栄養士として働き、給料を貰いながら勉強することが可能であるため、強い志さえあれば、経済的ビハインドを埋めることができます。

デメリット

デメリットは、働きながら受験勉強をすることは多くの人にとって困難であるという点です。栄養士として働くという事も決して甘くはないわけですから、仕事から疲れて帰ってきた後に勉強することや、隙間時間を見つけてコツコツと勉強を続けることは強い意志が必要となります。また、後述しますが、管理栄養士養成施設の受験者と比べて国家試験の合格率が低いという事実があります。

管理栄養士養成施設内での比較

大学

メリット

管理栄養士養成施設の中でも大学に進むメリットは、大卒資格を得ることが出来る点です。大卒の資格は将来就くことができる職業の幅を広げてくれるため、メリットであると言えるでしょう。また、管理栄養士の資格を取ったとしても管理栄養士として働くかどうか決めかねている人にとっては大学という選択肢は非常に有効です。また、学校にもよりますが、基本的に国家試験の合格率が高いため、確実に管理栄養士になりたい人は大学に進むのが最善の選択です。

デメリット

先ほどデメリットとして学費の高さをあげましたが、同じ管理栄養士養成施設である専門学校と比べた時のデメリットは、学校に入学するのに受験が必要である点です。大学の場合には、受験に合格する必要があるため、受験対策が必要です。また、大卒の資格は職業の幅を広げてくれることは事実ですが、学歴によってその広がる幅も決まってくるため、より偏差値の高い大学に通うために受験勉強が必要不可欠であると言えます。

専門

メリット

大学と比べた時の管理栄養士専門学校のメリットとしては、就職に強い点が挙げられます。専門学校では管理栄養士として将来働きたい職場で即戦力として活躍することができるカリキュラムを設置しています。具体的にはスポーツ栄養や病院福祉栄養などの専門性に特化したカリキュラムが挙げられます。また、大学と比べても国家試験の合格率に差はなく、むしろ専門学校の方が合格率が高い場合もあります。

デメリット

管理栄養士専門学校のデメリットとしては二点あげられ、それは日本全国において学校数が少ない点と、大卒の資格を得ることが出来ない点です。まず、学校数の少なさについてですが、日本全国で管理栄養士養成施設に登録されている専門学校は5校しか存在しません。詳しくは、東京都に2校、茨城県に1校、新潟県に1校、京都府に1校です。よって、ご自身の居住する地域によっては通学が困難となる可能性が高いと言えます。管理栄養士養成施設に登録されている大学は日本全国に143校存在するので選択肢の幅が広く、多くの方にとって通学が可能な学校が見つかる可能性が高いと言えるでしょう。また、大卒の資格を取ることが出来ないという点についてですが、大卒の資格の価値をどのように考えるかは人によって異なりますが、同じ四年間の学費を払うのであれば、大卒の資格も取りたいと考えるのが一般的であるといえます。

国家試験の合格率での比較

まずは、栄養士養成施設ルートと管理栄養士養成施設ルートの合格率の比較を見てみましょう、旺文社教育情報センターのデータによると、2021年の管理栄養士国家試験の合格率は、管理栄養士養成施設ルートの大学の合格率が91、3%であるのに対し、栄養士養成施設ルートの合格率は24,3%です。管理栄養士を目指す場合、この合格率の開き具合から判断して、金銭的余裕があるのであれば、管理栄養士養成施設に進学するのが最適であると言えます。
つぎに、管理栄養士養成施設内での大学と専門学校の国家試験の合格率の比較を見てみましょう。2021年管理栄養士国家試験において、大学ルートの合格率が91.3%であるのに対して、専門学校の合格率は、100%の学校もあれば、0%の学校もあります。結論として合格率の点では大学に進学するのが適切な選択と言えます。

大学・専門の就職後の比較

給料

給料に関しては、学歴で給料に差が出るという事は無いと言えます。大卒でも専門卒でも管理栄養士の資格をとれば基本的には同じ扱いです。給料に差が出るのは学歴においてではなく、就職先においてです。管理栄養士の就職先でもっともの給料が高いのは、公務員として働く場合です。公務員は年齢とともに給料が上がっていくので平均年収は最大600万円ほどになります。公務員の栄養士の勤務先としては、公立の学校、自治体が運営する病院や高齢者介護施設、都道府県が設置する保健所、市区町村の保健センター、福祉センター、自衛隊、刑務所などがあります。

就職・転職

就職・転職において一般的には大学卒の方が有利です。企業によっては大卒しか採用条件に設定していないところも多いので、学歴は重要と言えます。ですが、管理栄養士の専門学校は企業と提携している場合がほとんどであり、就職におけるサポートも充実しているので、就職における学歴の差はないといえます。転職においては、管理栄養士と関係のない業界に就職する場合大卒の方が圧倒的に有利です。ですが、管理栄養士の資格をいかし、栄養士の業界の中で転職をする場合には学歴よりも就職後の実績や志望動機のほうが重要視される傾向にあると言えます。

まとめ

これまで管理栄養士の進路選択についてまとめてきました。結論としては、管理栄養士養成施設に登録されている大学に進学するのが最適であると言えます。専門学校については合格率100%の学校から合格率を公にしていない学校まで存在するため、一概にいう事はできませんが、全国における学校数の少なさや大卒の資格が取れない点からあえて選ぶ理由は見当たらないと結論づけることが出来ます。

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