みんなの専門学校情報TOP 公務員・法律・ビジネス 消防士の資格

消防士に必要な資格とは?取得するメリットを解説!

2022年03月01日

はじめに

消防士になるのに必要なのは、消防官採用試験への合格です。そのため、消防士になるのに必要な国家資格はありません。採用試験の受験資格を満たした人であれば、試験への合格によって消防士になることができます。当記事では、消防官採用試験の詳細や消防学校など「消防士になるまで」について説明します。地方公務員の一種である消防士は、大きなやりがいと安定した生活を送れることから人気の職業の1つです。是非ご覧ください。

消防士になるにはどうすればいい?

消防士になる方法は1つです。各地方自治体が実施する消防官採用試験に合格し、採用されることです。消防士とは、正確には消防作業を行う職員のなかの1つの階級を指し、消防署に勤務し消防活動に従事する職員は総称して消防吏員(しょうぼうりいん)と言います。(ただ、一般的に消防士という言葉が定着しているため、当記事では消防士という言葉を使用します)消防官採用試験とは公務員試験の一種であるため、消防士は国家資格ではありません。そのため、消防士とは地方公務員のなかで消防に関する専門的な能力を有する職員という位置付けになります。ただし、消防活動の一分野である救急業務は、国家資格の救急救命士が必要になります。救急救命士については、当サイトに救急救命士について詳しく解説した記事がありますので、ぜひそちらをご覧ください。
 それでは、消防士になるための消防官採用試験について詳しく解説していきます。また、消防士として現場で働く前に通う消防学校についても後述します。

消防官採用試験って何?

前述のとおり、消防官採用試験は消防士になるための唯一の方法です。消防士は、子どもの憧れの職業の1つでもあり、非常に人気の高い職業です。しかし、消防士になるためには採用試験に合格する必要があります。では、そんな消防官採用試験について詳しくみていきましょう。

消防官採用試験の概要、受験資格って何が必要?

消防官採用試験は各地方自治体で実施され、難易度別にいくつか試験区分が分かれています。この試験区分ごとに受験資格に違いがあります。主な受験資格は年齢で、おおよそ18歳以上から30歳前後までが受験資格を保有しています。年齢に加えて、地方自治体や試験区分によって学歴が必要になる場合もあります。受験資格は自治体によって多少違うため、気になった方は興味のある自治体の採用試験について調べてみると良いでしょう。
ここでは、東京消防庁を例に解説します。消防士の試験区分は主に筆記試験の難易度によって変わります。東京消防庁では、Ⅰ類が大学卒業程度、Ⅱ類が短大卒業程度、Ⅲ類が高校卒業程度の一般教養を問う試験になっています。自治体によっては、短大卒業程度の試験区分を設置していない場合もあります。また、この3種類に加えて専門系という試験区分を設置する自治体もあり、大学卒業程度の一般教養の筆記試験に加えて、法律・建築・電気といった専門分野の筆記試験を受ける区分もあります。以上の筆記試験に加えて、体力試験・面接試験・論文試験などが試験内容として設定されています。試験の実施時期は自治体によって違いがありますが、春から秋の間に実施されることが多いようです。そのため、興味のある自治体の試験日程を早めに把握し、試験合格のための準備をしっかりと行いましょう。

消防官採用試験って難しい?

消防官採用試験は公務員採用試験の中では、かなり難しい部類に入るでしょう。理由としては、採用倍率の高さです。消防士は人気の職業であるため、採用倍率が10倍を超えることもあります。例えば、令和2年度の東京消防庁の採用試験の結果を見てみると、Ⅰ類でおよそ6.7倍、Ⅱ類で6.6倍、Ⅲ類で7.7倍、専門系で8.5倍となっています。また、地方の採用試験では、採用人数の少なさから東京消防庁よりもさらに高い倍率になることも少なくないようです。また、消防官採用試験が難しい理由として、試験科目の多さもあげられます。筆記試験や面接試験、論文試験、体力試験の対策が求められます。

消防官採用試験の対策はどうすればいい?

対策方法としては、独学、予備校へ入学、専門学校へ入学の主に3つの方法が考えられます。独学で学ぶ場合、公務員試験対策のテキストや通信講座の受講などで学習することになります。独学の場合、学習にかかる費用と学習スケジュールの自由度に大きなメリットがあります。そのため、高校・大学生活を送りながら勉強する場合などに適しているでしょう。予備校や専門学校で試験対策を行う場合、学校に通って学習することがメインになります。予備校や専門学校での対策は、論文試験や面接試験といった独学では対策が難しい範囲もしっかりと対策することができるでしょう。予備校と専門学校の違いとしては、予備校の方が時間に都合をつけやすく、専門学校の方が長い時間をかけて対策をできる傾向にあります。当サイトでは、消防士を目指せる専門学校を調べることができます。ぜひ調べて見てください。

消防学校って何?

消防学校とは?

消防学校とは前述のとおり、消防官採用試験に合格後、現場で働く前に基礎訓練を行う学校のことです。一般企業で例えると、新入社員の新卒研修の場ということになります。消防学校は都道府県などに設置されており、現場で必要な能力を獲得するため、採用後半年から一年ほどの間学ぶ場所になっています。

消防学校って何を学ぶの?

消防学校では、消防活動に必要なことを座学と実科によって学びます。座学では、消防活動に必要なルールや消防車両の運用方法、消防活動に関連する法律などを学びます。実科では、筋力・体力トレーニングや消防活動で利用する機器の扱い方などを学びます。座学・実科いずれも消防士として働くためには必須の内容になっているため、一生懸命学ぶことが必要になってきます。また、寮生活などを通して、規律の順守や心得など消防士として、また社会人として必要な素養を身に着けます。そして、消防学校での基礎訓練を終えると消防署に配属され、ここから消防士としての仕事が始まります。

消防学校って厳しい?

消防学校が易しい環境ではないことは間違いありません。消防活動という過酷な仕事内容を遂行するためには、相応の訓練が必要不可欠だからです。しかし、この消防学校での訓練を通して、一人前の消防士としての基礎を獲得することができるはずです。また、一緒に訓練を頑張る同僚、熱心な指導をしてくれる教官の方とともに、日々消防士としての能力を獲得することは大きなやりがいになるでしょう。厳しい教官もいるかもしれませんが、その分自分の成長につながるはずです。各自治体の消防局のHPなどで消防学校の様子を知ることができます。気になる方はぜひ調べてみて下さい。

まとめ

当記事では、消防士になるまでについて説明してきました。消防士は、非常に人気の高い職業であるため、採用試験も決して簡単に合格することはできません。しかし、非常に大きなやりがいと安定した生活を送れることは確かです。当記事を読んで、さらに興味を持った方はぜひ当サイトにある消防士のその他の記事もご覧ください。

当記事に記載の数値や事実等に関しては、下記サイトの情報を基に作成しております

東京消防庁採用HP
https://tfd-saiyo.jp/
横浜市採用・選考情報
https://www.city.yokohama.lg.jp/city-info/saiyo-jinji/saiyo/saiyo-info/zyuan-panf.html
厚生労働省職業情報提供サイト(日本版O-NET)
https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/401
厚生労働省職業情報提供サイト(日本版O-NET)
https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/155
ぴったり専門学校診断

みんなの専門学校情報TOP 公務員・法律・ビジネス 消防士の資格