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アイリストに必要な資格とは?取得するメリットを解説!

2022年03月01日

はじめに

アイリストは、まつ毛の美しさを追求する専門職です。アイリストとして働くには、美容師の国家資格が必要です。美容師の国家資格とはどのようなものか気になりますよね。
この記事では美容師資格について、資格の概要、取得方法、試験の内容と取得難易度、そして取得のメリットについてご紹介します。

どんな資格?アイリストの資格概要

まつ毛美容の専門職「アイリスト」

アイリストはまつ毛エクステンション、まつ毛パーマ、まつ毛カラーなど、美しいまつ毛をデザインするプロフェッショナルです。まつ毛のデザインは美容の一種であり、アイリストやアイスタイリスト、アイデザイナーなどとも呼ばれます。アイリストになるには国家資格である美容師免許を取らなければいけません。実際に施術をするには、まつ毛に関する知識や専門技術も必要です。そのため、美容師の専門学校で学ぶのに加えて、アイリストの学校で学ぶ人も多くいます。

アイリストの成り立ち

アイリストの発祥は美容の国、韓国です。つけまつ毛が派生し広まったとされています。日本でまつ毛エクステが流行しはじめた2000年頃は、何の規制もなく施術が行われていました。その結果、接着剤によりまぶたがかぶれる、目が充血する、角膜炎になる、などの健康被害が続出したのです。そこで厚生労働省が2008年3月7日に「まつ毛エクステンションによる危害防止の徹底について」という通達を出しました。その中には「まつ毛にかかわる施術を美容行為とする」、「エクステンションは美容師法の美容に該当する」という旨があります。アイリストは美容師法に従い、美容師免許が要るようになったのです。アイリストは2000年以降にできた比較的新しい職種といえます。

アイリストの国家試験概要と取得難易度

アイリストの国家試験概要

実施日

美容師国家試験は年に2回あります。
春(冬)は、実技試験が1月下旬から2月上旬、筆記試験が3月上旬です。
秋(夏)は、実技試験が7月下旬から8月上旬、筆記試験が9月上旬です。

試験内容

試験内容は実技試験と筆記試験に分かれています。実技試験はカッティング、ワインディングかオールウェーブセッティング、及び衛生上の取扱いです。
筆記試験は関係法規、衛生管理、香粧品化学などの6つの科目があります。

形式

実技試験はモデルウィッグを用いて行われます。2つの課題があり、それぞれの試験時間は準備時間も含め30分弱です。
筆記試験はマークシート形式です。

開催地

開催地は毎年多少異なります。実技試験はほぼ全都道府県で、筆記試験はおよそ13~14都道府県で開催されます。

料金

受験料は実技試験、筆記試験両方で2万5,000円です。どちらか一方の場合はそれぞれ1万2,500円です。

注意事項

願書の記入漏れや提出書類に不備があった場合は、返却されますので注意してください。また、実技試験では複数の持参品が要りますので、試験要綱をよく確認して忘れずに持参しましょう。
試験内容や開催地などは変更することもあります。理容師美容師試験研修センターの公式サイトを確認しましょう。

美容師国家資格の取得難易度~合格率は70%以上?!~

筆記試験の合格基準は55問中60%以上の正答率です。無得点の科目があってはならない、という条件もあります。しかし各科目ごとのアンダーラインはありません。
実技試験の合格基準は、衛生上の取扱いの減点が20点以下、および2つの実技それぞれの減点が30点以下です。

2019年度から2021年度の過去5回分のデータでは、平均の合格率は70.1%です。春期と秋期で合格率に差があり、秋季の第44回は60.1%、第42回は61.7%ですが、春期の第43回は85.6%、第41回は85.1%です。このように春期のほうが高くなっているのは、試験の難易度が異なるわけではなく、春期のほうが美容専門学校の受験生が多いためです。国家試験で70%前後の合格率であれば、難易度はそれほど高くないと言えます。専門学校で学習する内容をきちんと習得していれば合格できるでしょう。

なぜ取得するの?アイリストの資格を取得するメリット

メリット①国家資格であること

美容師資格を取得する大きなメリットは、国家資格であることです。国家資格を持っていれば、その分野において専門的な知識や技能があるということが証明でき、社会的な信用にも繋がります。
基本的に生涯有効なので、女性であれば出産の際に休職しても復職しやすいでしょう。引越しても、新しい土地で仕事を見つけるのに有利です。

メリット②幅広い分野で働ける

美容師免許を生かせる仕事には、下記のようなものがあります。
・アイリスト
・メイクアップアーティスト
・エステティシャン
・ネイリスト

これらは美容師免許が必要なもの、または持っていると優遇されやすい職業です。
働きながら、他の分野に関心が出てくれば専門を変えられるのは、美容師免許の特権でしょう。

メリット③自分の趣味や感性を生かせる

アイリストをはじめ、美容師免許が必要な仕事は、自身の感性やセンスを生かせます。もちろんお客さんの要望に応えなければなりませんが、センスのいい提案をして、それを叶える技術力があれば、お客さんにも喜ばれます。
おしゃれや流行に敏感な人は、その感性を存分に発揮して仕事ができるでしょう。

メリット④独立開業できる

スタイリストとしての経験を積んだ後に、独立開業する人も多くいます。独立開業すると、自身の裁量や判断が広がります。自分が思い描く理想的な店舗に近づけるのは、楽しいことでしょう。さらに人気店になれば、売り上げに応じて収入アップも見込めます。
もちろんそのためには、物件や内装を決め、役所での手続きや営業活動をするなど、自分で行うことも増えるので、覚悟も必要です。

どうやって取得するの?アイリストの資格を取得する方法

アイリストの資格を取得するまでの流れ

まず美容師の国家試験に合格する必要がありますが、そのための受験資格を得なければなりません。受験資格を得るためには、厚生労働大臣指定の養成施設である短期大学や専門学校で2~3年の課程を履修する必要があります。
専門学校の昼間か夜間の課程なら2年、通信の課程なら3年の履修により、受験資格が与えられます。すでに美容室で働きながら通信課程で受験資格取得を目指す人もいます。

一般的な専門学校の場合、卒業見込みの段階で、1月下旬~3月に美容師国家資格を受験します。3月末の合格発表で筆記・実技両方合格していれば、美容師免許登録を申請し、美容師免許証を交付してもらいます。
アイリストを目指すなら、卒業後さらにアイリストスクールに通うなどして、専門の知識や技術を学び、民間資格を取得するのが一般的です。
以下は、アイリストとして就職するのに有利になる資格です。
日本まつ毛エクステンション認定機構JECA(以前は、日本まつげエクステンション協会JLA)は歴史が長く、加盟店が多いのが特徴です。「安全技術師」「まつ毛エクステンション1級~3級」「認定講師」の資格を取れます。
日本アイリスト協会の「JEA技能検定1~3級」「認定講師」も知られています。

アイリストの資格を取得するための一般的なルート

美容師資格をとる一般的なルートは専門学校です。実際、厚生労働省のデータによると美容師として働いている人の8割以上が専門学校卒業となっています(専門学校卒が88.7%、高卒が14.1%、短大卒が5.6%)。 合計で100%を越えてますが、あくまでも「この職業で実際に働いている人が多いと感じる学歴」からの引用ですので参考にしてください。

まとめ

この記事では、アイリストになるために必須の美容師の国家資格や、まつ毛エクステの技術を証明できる民間資格について紹介しました。

美容師の国家資格は美容分野の幅広い職種で生かせます。取得には異なるルートがありますが、専門学校で2年学ぶのが一般的です。
あわせて、まつ毛エクステ技術の民間資格も取ることで、アイリストとして活躍できる可能性が高まるでしょう。どの学校にいつ通うか、将来設計する必要があります。

美容師の国家資格はしっかり学べば十分取得可能です。関心がある人は検討してみてはいかがでしょうか。

当記事に記載の数値や事実等に関しては、下記サイトの情報を基に作成しております

厚生労働省まつ毛エクステンションによる危害防止の徹底について
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r985200000223kw-att/2r985200000223pj.pdf
第45回美容師国家試験受験案内
https://www.rbc.or.jp/wp-content/uploads/2021/10/45-Bjyukenannai.pdf
国際文化理容美容専門学校理容師免許・美容師免許の国家試験について
https://kokusaibunka.ac.jp/curriculum/license.html
第44回理容師国家試験及び美容師国家試験実施結果
https://www.rbc.or.jp/exam/about_result/
第44回理容師国家試験及び美容師国家試験の合格基準
https://www.rbc.or.jp/exam/criteria/
過去の試験実施状況
https://www.rbc.or.jp/exam/past_result/
JECA(日本まつ毛エクステンション認定機関)
https://jeca-eyelash.com/certification-exam
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