アイリストの仕事内容とは？仕事の魅力・やりがいを解説！

アイリストとは？

アイリストの定義

アイリストとして働くには、国家資格である美容師資格が必要です。厚生労働省によると、アイリストは、美容師法（昭和32年法律第163号）で以下のように定義されています。
“美容師法に基づき厚生労働大臣の免許を得なければならない。美容師の免許を持たないものは美容を業として行うことはできない。（中略）染毛やまつ毛エクステンションも美容行為に含まれる。”

アイリストの仕事内容

まつ毛エクステは、近年多くの女性から人気を集めている美容アイテムです。アイリストは、アイラッシュサロンや美容院で、お客様の要望に合わせてまつ毛エクステの接着、まつ毛パーマやまつ毛カラーなどの施術を実施します。事前にアレルギー確認を含む丁寧なカウンセリングを行い、要望通りのデザインに仕上げられるよう、お客様とコミュニケーションを取ることが求められます。また、施術後のアフターケアも大切です。目に何か異変はないかヒアリングし、まつ毛を長持ちさせるためのアドバイスなども欠かしてはいけません。基本的に仕事内容は施術がメインですが、業務時間内には受付業務や電話応対などの事務作業、サロン内の掃除も行います。新規顧客獲得等に向けたキャンペーンの企画を手掛けることもあります。

アイリストの一日のスケジュール

予約分の施術を時間通りに行い、その空き時間に電話応対や宣伝活動の事務作業を行います。予約状況によってスケジュールも変わるので、これは一例となります。

アイリストに必要な資質

美容への関心

美容のトレンドに常にアンテナを張り、美意識が高いことが大切です。お客様それぞれに合った内容を提案するためには、美容の知識がなければ難しいでしょう。施術中にお客様と美容の話題で会話が盛り上がるというメリットもあります。

手先の器用さ

エクステを1本ずつまつ毛の根元に貼っていく作業や、まつげというとても細かい毛先にパーマを施すといった作業は、非常に繊細なスキルが求められます。眼球や粘膜を傷つけないよう、丁寧に施術しなければなりません。施術中は集中力を切らさずに、失敗が許されないプレッシャーと戦います。

接客スキル

施術がメインの仕事といっても、お客様とコミュニケーションを取りながら接客する仕事には変わりありません。リピーターとなってもらえれば、収入に反映される可能性もあります。なにより、お客様としても楽しくコミュニケーションが取れるスタッフに施術をお願いしたいでしょう。相手の気持ちをよく理解でき、話すのが上手な人は、固定客がつく可能性も高まります。

アイリストの魅力

笑顔が見られる

お客様が喜ぶ姿を間近で見られることは、アイリストの仕事の魅力です。自分の技術によってお客様がさらに美しく変身し、その人の本来の華やかさを引き出せたときは、大きな充実感を覚えるでしょう。結婚式や成人式など、特別な日にもっと輝けるようサポートできる機会もあるので、誰かの役に立ちたいという夢も叶えられます。

研修が短い

アイリストは、研修期間が約1ヶ月〜3ヶ月とかなり短く、プロとしてすぐに活躍できるところはうれしいポイントでしょう。一般的な美容師が接客できるまで2、3年以上かかるのと比べると、実戦経験を積むうえで大きな差が生まれます。美容師資格さえもっていれば初心者でも応募可能な求人も多いので、挑戦もしやすいです。

独立も可能

平均して2年間ほどキャリアを積めば、アイリストとしては一人前になれると言われています。早い人ではキャリア1年で独立し、自分のサロンを開業する人もいるようです。集客や資金繰りなどはもちろん簡単にできることではありませんが、手に職をつけてなるべく早めに独立したい人にはおすすめの職業でもあります。

アイリストのやりがい

目元は人の印象を大きく左右する箇所なので、施術によってその人の顔の魅力を上手に引き出せることにやりがいを感じるでしょう。施術後に鏡を見たお客様が喜んでくれるたびに、やりがいを感じられます。
また、お客様の希望に応じ、まつげエクステの長さや量、位置などを提案するのもまつげエクステスタッフの大事な仕事です。自分のことを信頼して、アドバイスを聞いてくれたり、更にその施術を喜んでもらえたりすれば大きなやりがいになるでしょう。
リピーターや指名客が増えたり、自分の技術を褒めてくれる高評価の口コミをもらえたりするのもうれしいことです。口コミの中にはデザインやクオリティについて厳しい意見もありますが、学びを得てスキルを伸ばすならプラスに作用するでしょう。お客様からの高評価が昇給や昇格などに結びついたときも、この仕事を選んでよかったと実感できます。

アイリストとして大変なこと

精神的負担

施術中は、ミスができない緊張感と重圧がついて回ります。お客様の大切な目に器具があたってしまったり薬剤がかかったりしないように、細心の注意を払わなければなりません。また、お客様の希望通りの目元となるように、一人ひとりのニーズに合わせた施術が求められます。さらに、施術には制限時間があるため、時間内に終えなければならない焦りもあります。プレッシャーとうまく付き合えるようになるまで、時間がかかるかもしれません。

身体的負担

長時間同じ姿勢で緊張状態を保っているため、筋肉痛や腰痛、頭痛、眼精疲労などに苦しめられる人も多くいます。OLや一般的な美容師に比べると、前かがみの猫背姿勢で施術しなければならないので、慢性的な肩こりになりやすいといえます。椅子の買い替えやマッサージなどで対策しつつも、根本的な解決はできないまま悩むことも多いようです。

技術力向上のプレッシャー

技術力がそのまま集客力に反映されるので、安定して指名客を獲得できるようになるまでには、ある程度時間を要します。個々のまつ毛に合わせ、希望に沿った施術をする点で、技術の向上に終わりはありません。
成長が早い他のスタッフと自分を比べてしまい、精神的に追い詰められることも少なくないようです。地道に努力を重ねられるひたむきさが求められます。

まとめ

アイリストは、まつ毛をより美しく演出することでお客様に笑顔と幸せをお届けできる素敵な仕事です。比較的短期間で施術ができるようになり、独立やキャリアアップがしやすいのもメリットといえるでしょう。
精神的にも身体的にも重い負担がのしかかり、毎日プレッシャーや焦りを感じる苦しさはあるかもしれませんが、その辛さを打ち消してくれるくらいの魅力がこの仕事にはあります。需要も大きく、将来性も期待できる仕事です。目元のメイクが以前よりも重要視されつつあるこの時代に、アイリストはなくてはならない存在といえるでしょう。