アイリストのキャリアアップの方法は？仕事の現状と将来性を解説！

現状について

アイリストの現状について

日本にまつ毛エクステが導入されてから、まだあまり期間が過ぎていません。そのため、技術に精通した施術者が多くはなく、一般的な認知も美容師ほど進んでいないため、今後成長していく分野といえるでしょう。独立行政法人中小企業基盤整備機構によると、まつ毛エクステサロンの市場規模は近年拡大していて、およそ800億円と推計されています。
アイリストになるには、美容師免許の取得、まつ毛エクステの技術習得が必要です。そのため、まつ毛エクステサロンを開業し、優秀なスタッフを集めたり育成したりするには、一定の時間がかかります。逆にいえば、競合店が比較的少ないため、店が成功するチャンスは大きいといえるでしょう。

アイリストの業界が直面している課題について～安全性の確保～

まつ毛エクステは新しい技術で、過去にトラブルが報告されたこともあるため、安全性の確保は優先すべき課題です。独立行政法人の国民生活センターは、2015年6月には「後を絶たない、まつ毛エクステンションの危害」という文書を公表しました。2010年にも注意喚起をしたものの、いまだに問題があるので再度注意を促しています。報告によると、美容師法違反での検挙数が2013年に大幅に増えているとのことです。また、施術に使用される接着剤の成分について調査し、消費者に情報提供しています。業界や事業者に対し「技術と知識を備えた美容師を早急かつ着実に育成する」ことなども求めています。日本まつ毛エクステンション認定機構や日本アイリスト協会などの民間団体も、「安全安心」の徹底を目指して技術検定を設けていることを、公式サイトで表明しています。 アイリストとして働く際は、待遇だけではなく、勤務先が安全性を重視しているか、教育や研修に力を入れているか、などもチェックする必要があるでしょう。

アイリストの将来性について

社会変化がもたらすアイリストの需要の増加

まつ毛エクステ業界は、美容業界ではまだ歴史が浅く、認知度は同じ美容師免許が必要になる美容師と比べるとずっと低い状況です。しかし、近年都市部を中心にまつ毛エクステサロンのオープンが相次いでいます。そのため、アイリストの求人は増加傾向です。美容師免許を取得後、まつ毛エクステの技術に熟達すれば、十分な需要があるといえるでしょう。ただし、将来的なリスク要因として、美容の流行が変わり、まつ毛エクステの需要が減少することが考えられます。

アイリストの職場環境の変化について

まつ毛エクステサロンでは、多様な働き方ができるのが特徴で、アルバイトやパートでも働けます。また、業務委託契約のフリーランスとして、完全歩合制で働くことも可能です。固定給プラス歩合制で働くスタッフもいます。歩合制の場合、多くのお客様からの支持が収入アップに直結します。これらの働き方は安定性に欠けますが、出産などの際に、さまざまな雇用形態から選べる便利さもあります。

アイリストは、新しい時代の美容の流行に合わせて施術メニューを提案することが求められます。そのため、新しい技術や知識を学び、お客様に支持されるように日々努力し続けなければなりません。

女性のアイリストが活躍する場が増える？！

アイリストとして、多くの女性が働いています。ほとんどのお客様が女性であることも影響しているでしょう。美容専門学校のサイトには、多くの女性の先輩がアイリストとしていきいきと働いている声が掲載されています。美容師や美容関連の職業を目指している女性は、アイリストになることも選択肢の一つとして検討してみるとよいでしょう。

アイリストのキャリアのスタート～就職先～

まつ毛エクステサロン

アイリストになるためには、専門学校等で学び、美容師免許を取得後、まつ毛エクステサロンに就職することが一般的です。まつ毛エクステの知識や技術は、サロンで研修を受けて身に付けることになります。研修期間を経て本格的に勤務を開始してからも、経験を積むことでより高い技能を習得できるでしょう。

美容室

まつ毛エクステの施術には、美容師免許が必要なので、まつ毛エクステメニューを提供している美容室もあります。そのため、アイリストを目指す人が、美容室に就職することも可能です。美容室でまつ毛エクステの施術や接客を学べるでしょう。

エステ・ネイルなどの美容サロン

まつ毛エクステサロンや美容室だけでなく、エステやネイルサロンでまつ毛エクステメニューも提供する店舗もあります。美容業界は流行の変化が大きいので、将来に向けてさまざまな施術メニューを知れるエステやネイルサロンに就職することも、意義深いといえます。

スクール

美容専門学校を卒業して、さらにまつ毛エクステ専門のスクールに通うこともできます。そして、スクール講師として活躍する道もあります。スクール講師は、まつ毛エクステの技術を教えることで収入を得ることから、施術に相当熟達していなければなりません。

フリーランス

美容専門学校を卒業して、サロンと業務委託契約を結び、フリーランスとして仕事をすることも可能です。まつ毛エクステの技術をスクールなどで身に付け、できれば民間の資格などを取っておくとよいでしょう。ダブルライセンスなどを目指しているなど、学びと働きの時間を両立させたい人には、特に向いている働き方です。

アイリストのキャリアアップの仕方

アイリストとしての技術を高める

美容専門学校を卒業後、まつ毛エクステサロンに就職する場合は、まつ毛エクステの施術力と接客を身に付けることがキャリアアップへの近道です。お客様から指名をもらえることが増え、店舗でも管理職を任されるようになるでしょう。

ダブルライセンス

まつ毛エクステの施術は、近年流行している技術です。今後美容の流行が変わることで、あまり行われなくなる可能性も考えられます。ネイルやエステなど他の技術も身に付けるなら、万が一流行しなくなっても、困らないでしょう。将来独立することも視野に入れるなら、さまざまなメニューを提供できるのは強みになります。

独立

アイリストとして成長できたら、将来的に独立開業も見えてきます。自分のサロンを経営することで、高い収入も得ることも可能です。美容室のように高額の設備が必要ではなく、小規模であれば200万円前後の初期投資で、マンションの1室だけでも開業できます。

転職

アイリストは、他の美容系の仕事に転職することも可能です。特に、美容師免許を生かせる美容業界での転職が有利です。転職した後も、アイリストとして身に付けた技術や接客スキルは役に立つことでしょう。

まとめ

アイリストは、積極的に技術向上に励むことで、キャリアアップが可能です。また、お客様やサロン経営者に認められるようになれば、独立開業も視野に入ってきます。アイリストのキャリア形成では、施術と接客スキルをしっかり身に付けて、多くの指名を得ることを目指してみるとよいでしょう。