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税理士に必要な資格とは?取得するメリットを解説!

2022年05月31日

はじめに

税理士の国家資格について詳しくなりたいですか?この記事では、税務業務のプロフェッショナルである資格である税理士について、資格の概要、資格の取得方法、国家試験の内容と取得難易度、そして資格取得のメリットについてご紹介します。税理士について学びたい方・目指したい方は是非ご参照ください。

どんな資格?税理士の資格概要

税務業務のプロフェッショナル資格「税理士」

税理士とは、企業や個人の納税をサポートする職業です。
税理士の主な業務は税務代理、税務書類作成の代行、税務相談の3つで、これらは税理士資格を取得している人以外は行うことができない独占業務となっているため、税理士は納税義務の適正な実現に大きな役割を果たしており、常に必要とされている職業です。

税理士の成り立ち

税理士制度は、1947年に始まった申告納税制度の導入がルーツであるとされています。
それまで税金は、国が国民に対して課すものでしたが、国民が自主的に計算し納める申告納税制度に変わったのです。そうした背景の中、1950年のアメリカシャウプ税制使節団による勧告により、公正で中立的な税制を確立すべきとされ、日本の税制度が大きく変わることになりました。この税制改革の一環として税理士法が制定され、4回にわたる法改正を経て税理士の役割が確立されてきました。

税理士の国家試験概要と取得難易度

税理士の国家試験概要

実施日

税理士の国家試験は毎年、8月上旬に3日間かけて実施されています。

試験内容

全11科目のなかから必須科目の簿記論と財務諸表論を2科目、選択科目の所得税法、法人税法、相続税法、消費税法を3科目受験し、計5科目の合格が必要です。

形式

記述式の筆記試験です。マークシート方式の問題はありません。

開催地

2022年度試験は、北海道、宮城県、埼玉県、東京都、石川県、愛知県、大阪府、広島県、香川県、福岡県、熊本県及び沖縄県において行われます。

料金

受験手数料は1科目4000円、2科目5500円、3科目7000円、4科目8500円、5科目10000円となっています。

税理士国家資格の取得難易度~合格率は15%程度?!

税理士国家試験の合格基準点は各科目とも満点の60%と定められています。
例年、科目により差はありますが、受験者数の10~20%が合格する相対評価の試験になっています。合格科目が会計学に属する科目2科目及び税法に属する科目3科目の合計5科目に達したとき、合格者となります。
また、税理士国家試験には科目合格制度という特徴があります。税理士試験は1回の受験で5科目全てに合格する必要はなく、1科目ずつ合格することができます。
そのため、1年間の勉強量を自分で決定することができますが、最終的に5科目合格に至るまで一般的に平均2年〜3年程度の勉強期間が必要になります。

なぜ取得するの?税理士の資格を取得するメリット

メリット① 年収が高い

厚生労働省の令和2年賃金構造基本統計調査によると、税理士の平均年収は約958万円となっています。民間全職種の平均年収は約487万円と言われているため、平均と比較して高収入が期待できます。

メリット② 独立できる

税理士が個人で開業するのは比較的容易で、個人の能力次第ではより高収入が得られる可能性があります。
独立することで、自分の裁量で働き方を決められるため、プライベートと仕事を両立させやすくなったり、クライアントや仕事を選ぶことができるので、自身のやりがいを優先した働き方ができるといったメリットがあります。

メリット③ 転職に有利

税理士は経理業務のプロフェッショナルであり、高い専門性を持っていることから、民間企業の経理・財務職への転職で評価されやすいといえます。
そのほか、税理士の転職先は会計事務所や金融機関、コンサルティングファームなど多岐にわたります。

どうやって取得するの?税理士の資格を取得する方法

税理士の資格を取得するまでの流れ



税理士の国家資格取得のためには、まず試験に合格する必要があります。
会計学に属する科目2科目及び税法に属する科目3科目の合計5科目してはじめて税理士試験合格者となります
試験を受けるために、まずは国税庁が発表しているスケジュールに沿って願書取得・受験申し込みを行います。一般的に、税理士試験は8月に実施され、11月に合格発表が行われます。
税理士試験合格後、2年以上の実務経験を経て日本税理士連合会の税理士名簿に登録されると、税理士の資格を取得することができます。


税理士の資格を取得するための一般的なルート


税理士になる場合の最も一般的なルートは大学に通うことです。
実際、厚生労働省のデータによると、税理士として働いている人の学歴の約55%は大卒者となっています。
税理士の受験資格を取得するには、法律学または経済学に関する学科を62単位以上取得することが必須となるため、大学の法学部、経済学部、商学部などが主な進学先になります。

まとめ

本記事では、税理士の国家資格取得について詳しく解説してきました。
税理士は、非常に難関な試験を突破しなければなることができない職業ですが、その分非常にやりがいのある職業です。
また、合格することで民間の平均年収と比較して約2倍の高年収を得ることが期待できます。
税理士を目指そうと考えている方は、本記事の内容を自分自身が目指すかどうかの判断基準として参考にしていただければ幸いです

当記事に記載の数値や事実等に関しては、下記サイトの情報を基に作成しております

国税庁 税理士試験の受験資格の検証
https://www.nta.go.jp/about/council/zeirishi/081209/35_3.htm
日本税理士会連合会
https://www.nichizeiren.or.jp/prospects/work/
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