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航空整備士を目指せる進路は?進路別のメリット・デメリットを解説!

2022年03月01日

はじめに

当記事では、航空整備士の進路選択について説明します。航空整備士の資格は、試験への合格に加え、実務経験が求められる取得に苦労する資格となっています。そのような航空整備士の資格取得を目指す方の進路には、どのような選択肢があるのでしょうか。説明していきます。

航空整備士にはどうやってなるの?

航空整備士には合計5種類の国家資格があり、資格によって細かい取得要件は異なります。通常、航空整備士の資格取得には、国が行う学科試験・実地試験への合格と、実務経験が必要になります。ただ、国土交通省が承認する施設の講義などを修了することで、資格の取得要件の全てまたは一部をパスすることができます。このように、航空整備士になるための手段はいくつかあるため、ここからは航空整備士資格取得のための方法について説明します。

王道ルート:指定航空従事者養成施設を卒業!

航空整備士になる一般的な進学先としては、国土交通省に承認されている指定航空従事者養成施設になり、日本航空大学校や中日本航空専門学校などがあります。指定航空従事者養成施設が航空整備士を目指す方にとって王道なのは、この施設を修了することで航空整備士の資格試験の全部または一部が免除されるからでしょう。ただし、養成施設ごとに取得できる航空整備士の資格が異なるため、注意して下さい。

メリットは主に2点あります。1つ目は先ほど触れた通り、この施設のカリキュラムを修了することで、学科試験と実技試験の全部または一部が免除されることです。2つ目は、航空整備士としての就職率の高さです。航空整備士の需要が非常に高いため、多くの養成施設で就職率100%を達成しています。

デメリットも2点あります。1つ目は、指定航空従事者養成施設の数が非常に少ないことです。養成施設として国土交通省から承認されている学校は、たったの7つです。(平成27年7月時点)そのため、多くの方は自宅から通学することが難しく、寮生活などをする必要があります。2つ目は、航空整備士以外の専門性を獲得できない点です。非常に専門性の高い職業になっているため、もし航空整備士の仕事が自分に合わなかった場合のキャリアチェンジが難しいでしょう。

航空機整備訓練課程のある学校を卒業!

航空機整備訓練課程という指定航空従事者養成施設と似た制度もあります。こちらも国土交通省が承認したもので、この課程を修了することによって、航空整備士の学科試験が免除されます。指定航空従事者養成施設とはちがい、実地試験は免除されないので注意して下さい。メリット・デメリットも指定航空従事者養成施設と非常に似ており、特に学校数の少なさが大きなデメリットです。航空機整備訓練課程が設置されている学校の数は全国でわずか2つとなっているため、自宅から通える方はほとんどいらっしゃらないでしょう。

就職後に航空整備士資格を取得

航空機整備を行っている企業・官公庁への就職という方法もあります。この方法では、企業・官公庁に就職後、実務経験を積みながら資格取得を目指すことになります。企業としては、大手航空会社に技術総合職として就職、航空機関連の中小企業への就職といった選択肢が、官公庁では、航空自衛隊や海上保安庁への入隊といった選択肢があります。

この選択肢の大きなメリットは、航空整備士の資格取得に対する自己負担がほぼないという点です。航空整備士の資格取得に必要な費用を就職先が負担してくれます。そのため、航空整備士になりたいけど費用面に不安を感じている方、航空業界への興味から航空整備士資格の取得を考えている方などには魅力的な選択肢ではないでしょうか。

一方、本当に航空整備士として働けるかわからないというデメリットもあります。例えば、技術総合職として大手航空会社に就職した場合、各自の適正に基づいて配属先が決まります。そのため、大手航空会社の技術総合職は、航空整備士以外の職種に従事する可能性があります。同様に官公庁でも航空整備士として確実に働けるかはわかりません。そのため、航空整備士への気持ちが強い方にはオススメできません。また、そもそも就職できるかどうかわからないというデメリットもあります。採用試験において、航空整備士の勉強をしてきた方よりも不利になることは否めません。

どうやって進路を決める?

ここまで、航空整備士へのなり方として3つの方法について説明してきました。どの進路も一長一短で、結局どの選択肢がいいのかわからないという方もいらっしゃるかと思います。そこで、ここからは進路に悩む高校生の方に進路選択のイメージを膨らませてもらうべく、考え方に合わせたおすすめの進路を紹介していきます。

「航空整備士に決めた!」という方は指定航空従事者養成施設

「航空整備士になる!」と決めた方には、指定航空従事者養成施設がオススメです。航空整備士になるほとんどの方は、専門学校卒以上の学歴を持っています。そのため、学校での勉強がそのまま航空整備士の資格取得につながる指定航空従事者養成施設は魅力的と言えるでしょう。しかし、養成施設は非常に数が少ないため、自宅から通えない方は寮生活などをする必要があります。そんな時、こちらも数が非常に少ないですが、航空機整備訓練課程を設置している学校が近くにある場合、訓練課程への進学も検討すると良いでしょう。ただし、訓練課程では実地試験の免除を受けることができないため、基本的には養成施設への進学がオススメです。

「航空整備士で働いてみたいかも」という方は大学

機械いじりや航空機への興味などから航空整備士に興味があるという方は、大学進学がオススメです。大学での勉強を通して、航空整備士以外にも、興味のある職業が出てくるかもしれません。航空整備士として働く気持ちが固まっていない方は、航空整備士以外の職業とも比較することで、結果的に納得できるキャリアを歩むことができるはずです。

「進学はなし、航空整備士になれたらいいな」という方は就職

航空整備士への興味はあるけど、進学はしないと決めている方は、航空機関連の中小企業や官公庁への就職がオススメです。航空整備士として働ける保証はないものの、航空機関連の仕事に就けるでしょう。採用試験などのハードルもありますが、挑戦する価値はあるのではないでしょうか。

まとめ

当記事では、航空整備士になるための進路選択について説明してきました。専門性の高い職業ということもあり、航空整備士になるための進路はかなり限定的です。航空整備士になると決めた場合は、指定航空従事者養成施設・航空機整備訓練課程への進学が現実的です。一方、決め切れていないという方は、理系の大学に進学するのが良いでしょう。このように、航空整備士になるためには、早めの決断が必要になってきます。少しでも興味のある方は、多くの情報を調べて、航空整備士について詳しくなると良いのではないでしょうか。当サイトでは、他にも航空整備士についての記事があります。興味のある方は、ぜひご覧ください。

当記事に記載の数値や事実等に関しては、下記サイトの情報を基に作成しております

国土交通省指定航空従事者養成施設について
https://www.mlit.go.jp/common/001100091.pdf
厚生労働省職業情報提供サイト(日本版O-NET)
https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/206

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