航空整備士の平均年収はいくら？具体的な金額や年収アップのポイントを解説！

航空整備士の年収は？

航空整備士として働くためには、国家資格である航空整備士資格が必要になります。例えば、旅客機などの大きな航空機を整備・保守・点検する一等航空整備士は、資格取得のために、4年以上の実務経験と試験への合格が必要になる非常に苦労する資格といえます。では、そんな航空整備士の年収とはどうなっているのでしょうか。見ていきましょう。

全業種・業種毎の年収との比較

厚生労働省によって行われた調査によると、航空整備士を含む輸送用機械器具整備・修理工の平均年収は、525万となっています。一方、国税庁によって調査されている全業種の平均年収はおよそ433万円になっています。この2つを比較すると、航空整備士は、他の職業に比べて多額の給料を貰っていると言えます。また、航空整備士の平均月収は32.7万円、平均のボーナス金額が1年で133万円となっています。

航空整備士の年収が高い理由とは？

航空整備士の年収が平均と比べて高くなっているのは主に2点の理由からだと考えられます。1点目は、国家資格が必要になるためです。資格取得のために、試験に向けた勉強と実務経験の双方が求められ、また新機種の整備などの業務に対応するために継続的な学習も必要になります。つまり、航空整備士の仕事の大変さに対応して、給料が高くなっていると考えられます。2点目は、手当てが豊富なためです。航空整備士の方は、手当てとして資格手当・夜勤手当・社内資格に対応した手当・地域手当などを受け取ることができます。特に、空港で働く航空整備士の方は、夜勤手当でかなりの金額をまとまって貰えるようです。

航空整備士の勤務先別（規模）の給与比較

航空整備士は、大手航空会社の系列会社のような大規模な会社から、航空関連機器を製造する小規模なメーカー企業などで働きます。では、規模によってどのくらい収入が変わるのでしょうか。以下の表をご覧ください。大企業になるほど多額の給料を貰えるようで、1000人以上の企業で547万円、100～999人の企業で539万円、10～100人の企業で450万円となっています。小規模企業の年収は全業種の平均年収より少し多い程度ですが、100人を超える規模の会社では平均よりも100万円程度多く貰えるようです。

航空整備士の地域別（エリア別）の給与比較

航空整備士の給料は地域ごとに大きく差が出ています。給料を高い順にみてみると、1位の東京698.1万円、2位青森675．6万円、3位鹿児島657.3万円と続きます。一方、最下位は大分県で325.6万円となっており、高収入の都道府県と比べて半分程度の水準になっています。航空整備士に従事する方の平均年齢は41.3歳となっており、青森県は平均年齢が高い分、収入も大きくなっていると推測されます。一方、大阪・京都といった都市圏でも平均年齢に関わらず収入の高くない地域があるため、就職時はエリアごとの収入の違いを調べるとよいでしょう。

航空整備士の年齢・性別の給与比較

航空整備士として順調にキャリアを積む場合、どのように給料は上がっていくのでしょうか。収入は年を重ねるごとに増えていき、55～59歳で680.1万円のピークを記録しています。また、20～24歳の平均年収が332.5万円になっており、新卒の年収は300万円強が相場のようです。
性別ごとの収入の差についても見てみます。性別によって収入に200万円近くの差があり、男性が531万円貰えるのに対して、女性は344万円となっています。男女での平均勤続年数の違いは2年程度で200万円の差が出るほどの違いとは言えません。現時点では、まだ女性が活躍しやすい環境が整っているとは言えないでしょう。

将来、航空整備士として給料を上げるには？

航空整備士は、他の職業と比べると多くの収入を得られる仕事になっていますが、収入は多い方が良いですよね？そこで、ここからは航空整備士としての給料の上げ方について説明します。

手当で給料アップ！

1つ目の方法は、手当てによる給料アップです。航空整備士は業務の性質上、多くの手当てが設けられていることが多いです。一例として、一等航空整備士など個人が保有する国家資格への資格手当、夜勤手当、社内資格取得による手当、役職手当などがあげられます。この中でも、特に夜勤手当と資格手当が給料アップの近道になりそうです。24時間体制で運営している空港では、夜間でも日中と同様に整備業務があります。そのため、航空整備士は定期的に夜勤業務を行うことになります。その夜勤業務では夜勤手当がつき、通常の日中業務よりも多く収入を得ることができます。健康には気を付けながら、夜勤を多めに入れるのは収入を増やす1つの方法と言えるでしょう。また、資格取得による手当も給料アップに繋がります。国家資格、社内資格ともに自分の業務範囲を広げるために必要な勉強になる上、給料アップにもつながるため、コツコツと勉強することで給料アップを目指すのが良いのではないでしょうか。

転職で給料アップ！

もう1つの方法として、転職による給料アップが考えられます。現在、航空整備士は人手不足が深刻で、この状況は今後も続くと予測されています。また、専門性の高い職業のため、航空整備士としての経験を持った方の需要は高くなっています。そのため、高い専門性を持った航空整備士であれば、転職による給料アップが見込めます。一定のキャリアを積んだ後、給料アップの1つの選択肢としてもっておくと良いかもしれません。

まとめ

当記事では、航空整備士のお金の話について説明しました。航空整備士の給料は、他業種と比べても高水準であることがわかっていただけたと思います。当サイトでは、他にも航空整備士について知れる記事があります。興味のある方はぜひご覧ください。