みんなの専門学校情報TOP 自動車・航空機・電子 自動車整備士の仕事内容

自動車整備士の仕事内容とは?仕事の魅力・やりがいを解説!

2022年12月20日

はじめに

電気自動車、水素自動車など様々な車が増えている中需要が高まっている自動車整備士。このような自動車整備士の仕事内容について詳しく知りたくないですか?この記事では、自動車整備士の仕事内容や仕事の魅力・やりがいについてわかりやすくご紹介致します。自動車整備士にご興味ある方は是非ご参照ください。

自動車整備士とは?

自動車整備士の定義

自動車整備士は日本において、自動車整備士国家試験に合格した者の呼称です。資格を有せず整備に従事する者を整備工、または工員と呼称し区別しています。車両整備の不手際が起こると交通事故などを引き起こし、人命を損失する可能性があります。よって経験年数などで等級のある国家試験を実施し、自動車の整備について一定以上の知識・技能があると認められた国家試験合格者に整備士の国家資格を与えています。

自動車整備士の仕事内容

自動車整備士は自動車を安全に運転できるようにする言わば「車のお医者さん」です。自動車のエンジン、ブレーキなどの「走る」「止まる」「曲がる」といった保守基準に関わる「点検業務」や「分解・整備」「板金・塗装」などが主な仕事内容になります。しかし、誰でもこれらの業務ができるわけではありません。これらの業務を行うには2級自動車整備士以上の資格の保有が必要になります。
3級自動車整備士などはオイル交換やタイヤ交換など、基本的な業務しか行うことができず、自動車の整備や点検を行うことができません。つまり自動車の整備を行いたいという人は2級自動車整備士以上の資格が必要となります。

自動車整備士の3つの仕事

では今回は2級以上の自動車整備士が普段行っている主な3つの仕事内容を見ていきましょう。
① 「点検業務」は継続検査(車検)や日常点検、定期点検(12か月ごと)など、自動車保有者の義務があるため必ず行わる業務になります。整備例としてはハンドルがきちんと作用するか、ブレーキはきちんと効くか、タイヤが傷んでいないかなどや、自動車の内部にある部品を細かく点検します。
② 「分解整備」では自動車が故障した際や点検整備を行う際、点検時に不良が発見された際に、部品を自動車から取り外し、解体して修理や点検、改造を行います。エンジンや制御装置、操縦装置などを外して自動車の重要な機能を持っている部品を点検し、整備します。
③ 「板金・塗装」は自動車の車体の「キズ」や「ヘコミ」を修理する「板金」と車体の「塗装」の2種類の作業に分かれます。「板金」は修理が必要な自動車の鋼板(パネル)を、専門的な器具を使用して修理します。また自動車の外側の鋼板だけでなく、自動車の骨格にあたるフレームを修理します。修理だけでなく損傷が激しい時には該当の箇所を取り換える作業を行います。
「塗装」とは板金が終わった後に車体をきれいに塗る作業です。大きく3つの工程に分かれます。
1. 下地工程…キズやヘコミを直し車体の表面を平らにします。
2. 塗装工程…平らになった車体に同じ色の塗料を塗ります。
3. 磨き工程…塗った塗料の凹凸や細かなごみやなどを取り除きます。
こういった細かな作業を通じて私たちのもとに点検が終わった自動車が届けられます。



一日のスケジュール

自動車整備士の一日は打ち合わせから始まります。当日の点検・整備をする内容などを把握し、作業へと移ります。打ち合わせが終わると早速作業に移ります。午前中、午後ともに主に持ち込まれた自動車や予約の入っていた自動車の整備にあたります。毎日新規の依頼が来るため、スケジュールの管理や作業でスピードを上げるためのチームワークなどが重要になります。
一日の終わりは作業の報告、スケジュールの確認をして、情報共有を行い次の日の仕事内容を確認します。

自動車整備士の一日のスケジュール例 自動車整備士の一日のスケジュール例

自動車整備士に必要な資質

自動車に興味があること!

自動車整備士は自動車のコアな部分まで知ることが大切な仕事です。自動車の備品や構造など、細かなところを見ることが求められます。また、現在でも電気自動車や自動運転自動車が開発されているように、未来の自動車に対しての知識を深めていくことも求められます。このように、様々なことに関して知ろうとする「探求心」があることが自動車整備士には求められます。

集中力と丁寧な技術!

自動車整備の現場では自動車の細かな部品を組み合わせることや、繊細な道具や部品を扱う機会が多いです。少しの不注意で大きな事故に繋がってしまうことも考えられます。丁寧な手先の技術が必要なことに加えて、長時間作業を行う際の集中力や注意力も自動車整備士に求められる資質になります。

人の命を守る!責任感が大切!

自動車の整備に不手際がある際には、場合によっては人命が危険にさらされてしまうことも考えられます。自動車は人を乗せて運ぶ乗り物であるため、その自動車を点検する整備士は命を預かっているとも考えられます。自分が「人の命を守る」という強い責任感を持って仕事に臨むことができることも、自動車整備士に必要な資質になります。

自動車整備士の魅力

新しいモデルの自動車にいち早く触れることができる

自動車は日々新しく改良されており、新たなモデルにいち早く触ることができることが自動車整備士の魅力の一つです。自動車好きにとって新たな自動車に触れることは、非常に好奇心をくすぐられること間違いなしです。誰よりも早く新たな車に出会いたい人には大変魅力的に感じることでしょう。

自社ブランドの車やパーツを安く購入できる

ディーラーと呼ばれるメーカーと特約店契約を結んだ正規販売店で働いている場合、自社ブランドの車やパーツを安く購入できることがあります。自動車をいじることが好きな人や車をよく買い替える人にはとても魅力的な環境であるでしょう。

売り手市場である

近年ではお金がかかる等の理由から主に都心に住む若者の間で「車離れ」が進んでおり、自動車整備士を目指す人も少なくなっています。しかしながら、地方では車が必要であると感じている人が多く、まだまだ自動車整備士の需要は高くなっています。自動車整備士は技術職でもあるため、一度手に職をつけることができれば就職や転職を行う際に非常に有利になります。また、求人数の多い自動車整備士は就職の安定性から考えても大きな魅力があるでしょう。

自動車整備士のやりがい


自動車整備士の仕事の一番のやりがいとして挙げることができるのは「感謝の言葉」でしょう。整備士に車を預けるお客様は、点検時に何かしらの故障がないかなど一定の不安を抱えています。中には故障などの緊急事態で自動車を点検されるお客様もいることでしょう。そんな状況の中で親切丁寧に対応をし、お客様の不安を取り除くことができたとき、「ありがとう」と感謝の言葉をかけられることが非常にやりがいを感じることでしょう。

自動車整備士として大変なこと

甘くはない?!肉体に負荷のかかる労働環境

自動車整備士の仕事は主に自動車の整備となるので、大きな部品や道具を扱うことが多いです。そのため力仕事が多くなり、肉体的な負担が大きくかかるでしょう。また、長時間自動車の下で作業をすることも多く、腰に負担がかかり腰痛持ちになる人も少なくないそうです。
その他の環境面でも夏場は暑く、油などを扱うことから臭いが染みつき、重量のある備品を扱うことから一定の危険が伴うこともあるでしょう。こういった甘くはない労働環境があることは目指す方は知っておかなければなりません。

給料に関する不安

厚生労働省が令和2年度発表した「賃金構造基本統計調査」によると自動車整備士の平均年収は432万円でした。平均年齢37歳で月に30万円ほどの支給額になっていますが、社会保険などの各種保険料を引かれると、およそ手取りが24万円ほどになり、年収としては366万円ほどになるでしょう。
また、業界別の平均年収で見ると全体平均は513万円で、サービス業界にあたる自動車らの平均年収は397万円でした。特に金融業界の平均が612万円、電気・ガス・熱供給・水道業界の平均は662万円、情報通信業の平均が620万円と大きく差が開いている業界があることもわかります。
また10代の平均年収は239万円、20代の平均年収は339万円と月収が20万円を切るところが多いです。自動車整備士の給料は平成21年から平成30年の間に年収が40万ほど上がっていますが、まだまだ他の企業と比べると薄給といえるでしょう。

常に勉強が必須!

自動車は常に新たなものが作り続けられています。現在では自動運転をすることができる自動車の試用が進んでいるなど、様々な自動車が開発されています。それに伴って自動車整備の仕方もどんどん変化をしていきます。新たな部品やモデルが出るごとに常に勉強を求められる自動車整備士は大変な職業であると考えられます。

まとめ

自動車整備士は私たちの暮らしから切っても切り離せない自動車を扱う大切な仕事です。私たちが日常生活で安心・安全に自動車を利用できるのも、自動車整備士の仕事があってこそです。自動車整備士として働く際に労働面や給料面など不安になることも多いと考えますが、それに劣らず魅力ややりがいに溢れた職業だといえます。自動車整備士は私たちの日々の暮らしを支える重要で社会に必要不可欠な職業です。

当記事に記載の数値や事実等に関しては、下記サイトの情報を基に作成しております

厚生労働省 賃金構造基本統計調査
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/chinginkouzou.html
TAUS 東京自動車大学校
https://www.taus.ac.jp/column/job/one-day-flow.html

実際に働いている人の口コミをチェックしよう!

自動車整備士として実際に働く方にアンケートをとり、 「仕事内容」に対する満足度を5段階で評価してもらいました。
実際に働いている人の口コミを参考に、どんな仕事なのかイメージをつけましょう!
実際に働いている人の
自動車整備士の「仕事内容」の満足度
★★★☆☆ 3.2 (37件)

自動車整備士の 「仕事内容」の 口コミ一覧

全37件

アイコン

愛知県の40代男性

正社員 / 400万円以上~450万円未満 / 大学卒

就職先:自動車整備工場

仕事内容の満足度 ★★★★☆ 4.0
  • 仕事内容

    好きな車を故障原因の探究から、実際整備して故障が解消した時にやりがいを感じます。

  • ワークライフバランス

    残業はほぼなく、希望する日を自由に選んで休めるので、気に入っています。気兼ねなく休日を選べます。

アイコン

福岡県の20代前半男性

正社員 / 450万円以上~500万円未満 / 専門学校卒

就職先:自動車メーカーの販売店

仕事内容の満足度 ★★★☆☆ 3.0
  • 仕事内容

    忙しく、安定はしているが、国家資格にもかかわらず給料が少なく、上がり幅も少ない為不満に思っている

  • ワークライフバランス

    休みは最近取れるようにぬったが、残業はそこそこある、 ただし給料は低い 残業が無いとやっていけない面もある

アイコン

大分県の40代男性

正社員 / 550万円以上~600万円未満 / 専門学校卒

就職先:自動車整備工場

仕事内容の満足度 ★★★★☆ 4.0
  • 仕事内容

    依頼を受けたお客様に喜んでいただいたり感謝されるのが嬉しい。わからない、経験したことがない案件をやり終えた時の達成感が感じれられるから。

  • ワークライフバランス

    日曜日・祝日は基本休みだが、休日に突然に仕事が入ったり、残業が多かったりしてプライベートでの時間管理が大変だと思うから。

アイコン

山口県の40代男性

正社員 / 450万円以上~500万円未満 / 専門学校卒

就職先:自動車整備工場

仕事内容の満足度 ★☆☆☆☆ 1.0
  • 仕事内容

    そもそも嫌だから、やりたくないから人間関係が嫌だから。3Kの極みの仕事だから帰りが遅いしさらに不定期に遅くなるので

  • ワークライフバランス

    客都合の休日出勤が多すぎる休んでいないのに有給扱いにされる深夜勤務になっても翌日当たり前に仕事させる

アイコン

愛知県の40代男性

正社員 / 350万円以上~400万円未満 / 高卒

就職先:自動車整備工場

仕事内容の満足度 ★★★★☆ 4.0
  • 仕事内容

    毎日、違う仕事をこなすため、日々が勉強である。 失敗も多いが満足いく出来には喜びを感じる

  • ワークライフバランス

    休みは週休2日制だが、仕事量的に有休は取りずらい。 大型連休も大手に合わせる秋風があるので、混雑時に休みが重なる事が多い。

もっと見る(あと32件)

自動車・航空機・電子業界の仕事について知る

自動車・航空機・電子業界の仕事について知る

自動車・航空機・電子業界の他の仕事について知る

ぴったり専門学校診断

みんなの専門学校情報TOP 自動車・航空機・電子 自動車整備士の仕事内容