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自動車整備士になるために学ぶこととは?専門学校のカリキュラムをご紹介!

2023年01月10日

はじめに

近年自動車業界で大いに活躍している自動車整備士。そんな自動車整備士になるために、必要不可欠なカリキュラムとは一体何でしょうか?この記事では、自動車整備士の専門学校のカリキュラムについて様々な視点からご紹介していきます。自動車整備士になりたい方・興味がある方は是非ご参照ください。

どんなところ?自動車整備士学校

自動車整備士専門学校は、主に自動車の「点検」「分解整備」「板金塗装」を行う技術を学び国家資格である「自動車整備士」の取得を目指す学校です。自動車整備士の資格は「〇級△△自動車整備士」と、各等級(1級・2級・3級)と自動車の種類(ガソリン・ジーゼル・シャシ・二輪)によって細かく分かれているため多くのコースが存在しています。
多くの自動車整備士専門学校では「2級自動車整備士」以上の資格を取得するためのカリキュラムを組みます。3級以下の自動車整備士は、自動車の保守基準(エンジンやブレーキなど)に関わる整備を行うことができず、前線で働くことができないからです。
そのため、自動車整備士学校は主に2級自動車整備士の資格を取得することができる2年制の学校と、1級自動車整備士の資格を取得することができる4年制の学校が多いです。

どのようなことを学ぶの?自動車整備士学校で学ぶ内容


自動車整備士は資格試験を合格しなければなることはできません。そのための知識や技能を学ぶためのカリキュラムが多く詰め込まれているのが、専門学校に通う大きな魅力になります。

2年制

自動車整備士の課程では1年次から座学と実技を並行して行うことが多いです。2年制の学校では1年次から自動車に関する基礎的な知識を深めて実践し、2年次にそれを応用してより専門的な実技を行います。
学ぶ知識として自動車の構造や電子理論を学ぶ自動車工学自動車のエンジン整備方法や整備に使用する工具の使い方、ガソリンやジーゼルなど車種によっての整備の仕方の違い、道路交通法など車に関する法律なども学びます。
実技内容としてはハイブリッド自動車のエンジンやモーター部分など電気系統を整備する「高電圧作業実習」や、自動車の内部にある制御装置を外から異常がないか測定する「外部診断実習」、自動車の故障個所を特定し修理を行う「故障探求実習」など様々な実践的なカリキュラムが組まれています。
いずれも自動車が正常に動くために必要な業務であり、2年間しっかりと学ぶことによって自動車整備士としてのスキルを磨くことができます。

4年制

4年制の学校では2年制のコースよりも深い知識を学び、実践を行います。カリキュラムでは全体の2/3を実習が占めているという学校もあり、より洗練されたスキルを磨くことが出来そうです。1級自動車整備士は資格が車種によって分かれておらず、すべての車種の整備業務にあたることが求められます。そのため2級自動車整備士よりも多くの知識や技能が求められるため内容もより高度になっているのです。
また、1級課程では資格試験の内容として他の資格にはない「口述試験」があります。その場でお客様に対しての車に対してのヒヤリングや、車の故障・修理内容の伝え方、接客時のマナーなどを見る試験となっています。こういった試験の対応も授業のカリキュラムに取り入れられています。
さらに1級自動車整備士課程では4年次に「インターン制度」があり、国土交通省の規定で200時間以上(25日以上)の実習が必要とされています。インターンでは一日を通しての仕事の流れを把握することや、自動車の整備技術などを中心に学びます。その他にもフロント業務としてお客様の接客を行うなど、自動車整備士の職業をより体験できるカリキュラムとなっています。
 

その他

自動車整備士専門学校ではそのほかのコースとして、自動車整備士特殊資格である「自動車車体整備士」の資格を取るためのコースがあります。多くの学校では2級課程を修了した後にもう一年車体についての勉強を行う3年制の課程を採用しています。
特色として「モータースポーツ科」を採用している学科もあります。レーシングカーの整備やレースイベントの企画などを行うなど経営的な分野を学ぶ学科となっています。

どこが違う?学費について

学校に通う中で切り離すことができない学費の面。ここでは学費についてご紹介していきます。

他の大学との違いについて

学費として最も費用がかかる時期が入学料や授業料などを払う初年度になります。
専門学校の初年度に収める学費の平均額は125.5万円です。では国公立大学や私立の大学などの初年度に収める学費はどうなっているのでしょう。
・国立大学    平均81.7万円
・私立文系大学  平均116.6万円
・私立理系大学  平均154.4万円
比較をしてみると私立文系大学よりもやや高い結果となり、専門学校は1年間の学費は他の大学と比べるとやや割高と考えられます。ただ、専門学校は2年制を採用している学校が多く、自動車整備士専門学校でも「2級自動車整備士課程」は2年制となっています。そのため2年間で約200万円前後の学費となるため、他の学校が3年4年通うことを考えると相対的に安くはなりそうです。

他分野の専門学校との比較

では、他分野の専門学校の平均的な学費とも比較してみましょう。
令和2年度東京都専修学校各種学校協会調査統計によると、自動車整備士専門学校の初年度平均学費は121.1万円です。全体の平均では125.5万円となっていることから自動車整備士専門学校の学費は平均的であると考えられます。
特徴として、学費の内訳区分の中では「設備費」が全体の平均19万円に対し、自動車整備士専門学校では25万円と高くなっています。自動車整備士専門学校では、実習で使用する自動車や点検設備などの機械類が多く必要になります。よりよい環境で学ぶために最新設備を十分に整えている学校も多いため、総じて高くなっていると考えられます。設備費に関しては日々の授業でも多く使用するため、必要経費と捉えている学生も少なくないようです。

奨学金制度について

自動車整備士専門学校の奨学金制度として、日本学生支援機構の奨学金や特待生や遠方から来る学生に向けた支援金など多くの制度があります。中でも自動車整備士専門学校では「企業奨学金」を採用している学校が多いです。
「企業奨学金」とは卒業後にその企業に就職することを条件とし、入学金や授業料を企業が支援する制度です。給付型や貸与型もあり、貸与型の場合一般的に入社してから何年か勤務すると全額免除となる場合が多いです。ただし、各企業によって募集要項や支援金などは異なっているため、希望を出す際には注意が必要です。企業としては優秀な人材を確保するため、学生としては安くはない学費を支援してもらえるという点で双方に利点のある制度となっています。トヨタや日産など大手の自動車メーカーもこの制度を取り入れているため、専門学校入学前から就職先を定めている人はぜひ検討をしてみてください。

まとめ

いかがでしたか。今回は自動車整備士専門学校で学ぶカリキュラムや、学費をご紹介いたしました。自動車整備士専門学校でどのようなことを学ぶのか、少しでもイメージできたのであれば幸いです。今回の内容の他にも様々な観点の記事がございますので、自動車整備士を目指そうと考えている方はぜひご参照ください。

当記事に記載の数値や事実等に関しては、下記サイトの情報を基に作成しております

TAUS 東京自動車大学校
https://www.taus.ac.jp/column/job-hunting/internship.html

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