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インテリアデザイナーのキャリアアップの方法は?仕事の現状と将来性を解説!

2022年03月01日

はじめに

クリエイティブな職業の1つとして知られるインテリアデザイナーには、どのような未来が広がっているのでしょうか。この記事では、インテリアデザイナーの現状と将来の展望について解説します。将来インテリアデザイナーを目指している人はぜひ参考にしてください。

現状について

インテリアデザイナーの現状について

近年では、施設や店舗以外に住宅の内装依頼なども増え、インテリアデザイナーの需要は高まっています。その一方で、ひと通りの業務をこなせる人材が少ないなど、業界全体での人手不足が課題となっているようです。インテリアデザイナーのスキルを活かせる仕事は多岐にわたり、設計や色彩学などさまざまな知識を要します。
一人前となるまでには最低でも5年はかかるといわれている業界で、仕事を続けていくのは決して楽ではありません。体力仕事が多く激務にもなりがちなため、新人社員が途中で辞めてしまうケースも珍しくなく、育成が追い付いていないのが現状です。

インテリアデザイナーの業界が直面している課題について~少子高齢化~

総務省が発表した令和3年度の調査によると、日本の総人口における高齢者(65歳以上)の割合は29.1%となったと報告されました。世界で最も高齢者人口の割合が高い日本で、今後もさらに高齢化が進んでいけば、新築を建てる件数は必然的に減少していきます。それに伴い、大型家具の販売の数も少なくなるため、業界全体の縮小が懸念されているのです。
実際に国土交通省のデータから、平成28年度の新設住宅着工戸数が97万4,000戸であったのに対して、5年後の令和2年度には81万2,000戸まで減少していることが分かっています。今のところ、そこまで大きな影響は出ていないものの、2025年以降は人口減少がさらに加速するといわれているため、問題はますます深刻化していくでしょう。
今後は、福祉施設における住空間のデザインや、中古物件のリフォーム需要が高まってくると予測されています。そのため、インテリアデザイナーにも、ライフスタイルの多様化に対応していける柔軟で新しい動きが求められるようになるはずです。

インテリアデザイナーの将来性について

社会変化がもたらすインテリアデザイナー需要の増加

インテリアデザイナーの需要が高まっている理由の1つとして、リフォーム市場の盛り上がりが挙げられます。SDGs(持続可能な開発目標)への取り組みやサステナブル(人間・社会・地球環境の持続可能な発展)思考が重視されるようになり、既存のものを有効活用するという価値観が定着化するようになってきたのです。
また、コロナ禍によって在宅時間が増えたのも追い風となりました。法人案件においても例外ではなく、利用者がより快適に過ごせるスタイリッシュな空間を求めて、インテリアデザイナーへ依頼するといったケースも増えつつあるようです。

インテリアデザイナーの職場環境の変化について

納期が近くなると、連日会社に泊まり込むことも珍しくないインテリアデザイナーの仕事は、まさに体力勝負といえます。慢性的な人材不足が続くなか、その需要が高まっているとなれば、ますます1人あたりの抱える仕事量は増えていくでしょう。
この課題を解消するための有効な手段として注目されているのが、AIの活用です。図面やCG作成だけでなく、書面や見積書の作成といった業務をAIに任せられるようになれば、労働環境の改善につながると期待を集めています。

女性のインテリアデザイナーが活躍する場が増える?!

住宅の内装を女性インテリアデザイナーに依頼したいという要望が増えているようです。子どものいる家庭の場合、実際に子育てを経験した人でなければ、気づけない悩みや不便さがあります。そのような問題を共有できるインテリアデザイナーであれば、相談しやすく、理解してもらいやすいというのが理由となっているようです。
一概にはいえませんが、子育て経験のある女性デザイナーならば、家事動線のいい間取りを提案してもらえるといったイメージが強いため、今後、家事や育児に関わる時間の男女比が変わらない限りは、この傾向が続くと予想されています。

インテリアデザイナーのキャリアのスタート~就職先~

住宅メーカー

住宅メーカーで働くインテリアデザイナーは、自社で販売する建売・注文住宅のデザインを手掛けます。顧客の要望に合わせて照明や壁紙などをコーディネートしたり、家具のサイズを選定したりするほか、モデルハウスの制作にも携わるようです。

設計事務所

大手の建築設計事務所では、一般住宅やモデルハウスのほか、商業施設などの大きなプロジェクトに取り組むケースが増えます。チームで連携して作業を進めていくので、作業の進捗共有や、お互いの意思疎通をうまく図れるコミュニケーション能力も必要です。

スタジオ

スタジオや個人のデザイン事務所では、よりデザイン性の高い仕事に携わる機会が多くなります。時には展示会やイベントに出展するブースの企画・デザインを任されるなど、小規模でも独創性のあるデザインが求められる傾向にあります。

インテリアデザイナーのキャリアアップの仕方

インテリアデザイナーとしての技術を高める

要望をデザインへ落とし込む技術や、顧客と施工業者の間をうまく取り持つスキルを高めていくには、多くの場数を踏むしかありません。さまざまな案件を担当してトライアンドエラーを繰り返していけば、より良い提案ができるインテリアデザイナーへ成長できるはずです。

仕事に活かせるを取得する

民間資格であるインテリアコーディネーターやインテリアプランナーの資格を取得すれば、幅広い知識を持つことを客観的に証明できるため、信頼度が高まります。また、国家資格である建築士の取得も活躍の場を広げるのに有効です。建築士の資格試験は非常に難関ですが、合格すれば大きな強みになります。

独立

経験を積んだうえで、資金面や経営に関する知識、人脈構築などがクリアできたら事務所を自分で立ち上げるという選択肢もあります。住宅・オフィス・飲食店など、得意分野を絞ってフリーランスとして活躍するインテリアデザイナーも多く存在しているようです。

転職

インテリアデザインの知識を活かして転職することも可能です。同業種内での転職はもちろん、異業種間での転職も多くなっていて、建築業界に完全移行する人もいれば、まったく別の広告業界に転身するケースなどもあります。さまざまな分野で仕事をする機会が多いため、より興味関心のある仕事への挑戦も考えられるでしょう。

インテリアデザイナーの海外進出

日本の空間デザインは海外から高い評価を受けています。国内で話題のデザイナーとなれば、海外から仕事が舞い込むチャンスも考えられるでしょう。日本のインテリアデザインを産業資産として活かすために、経済産業省がデザイン政策の推進を図っていることからも、今後は海外進出の機会が増えると想定されています。

まとめ

インテリアデザイナーは、将来的にさまざまな分野での活躍が期待されていて、その需要は高まっています。将来的に自分がどのような分野でどう活躍したいのかを明確にしておけば、取得するべき資格も分かってくるはずです。少子高齢化による業界の縮小が懸念されていますが、新しいビジネスモデルや海外への進出など、今後はより幅広い分野でインテリアデザイナーの活躍が期待されています。

当記事に記載の数値や事実等に関しては、下記サイトの情報を基に作成しております

総務省統計局1.高齢者の人口
https://www.stat.go.jp/data/topics/topi1291.html
国土交通省令和3年度住宅経済関連データ(1)新設住宅着工戸数の推移(総戸数、持家系・借家系別)
https://www.mlit.go.jp/statistics/details/t-jutaku-2_tk_000002.html

実際に働いている人の口コミをチェックしよう!

インテリアデザイナーとして実際に働く方にアンケートをとり、 「キャリア・将来性」に対する満足度を5段階で評価してもらいました。
実際に働いている人の口コミを参考に、どんな仕事なのかイメージをつけましょう!

インテリアデザイナーの 「キャリア・将来性」の 口コミ一覧

全3件

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大阪府の40代女性

正社員 / 500万円以上~550万円未満 / 専門学校卒

就職先:デザイン事務所

キャリア・将来性の満足度 ★★★☆☆ 3.0
  • 仕事の将来性

    デザインが楽しめるこの仕事に就いて本当に良かったと思います。将来的にも続けていきたいです。

  • 女性の働きやすさ

    男女の区別なく自分のアイデア勝負の仕事ですのでとても働きやすい環境だと思います。

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茨城県の20代後半女性

正社員 / 100万円未満 / 高卒

就職先:デザイン事務所

キャリア・将来性の満足度 ★★☆☆☆ 2.0
  • 仕事の将来性

    この先無くなる仕事ではないと思うので、将来性はむあまああるかなと思います。もう少し福利厚生を良くして欲しいです。

  • 女性の働きやすさ

    女性も産休が取れる雰囲気なので、とても良いと思います。パートさんは残業もなく、働きやすいと思います。

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東京都の40代男性

業務委託契約の事業主 / 150万円以上~200万円未満 / 大学卒

就職先:デザイン事務所

キャリア・将来性の満足度 ★★★★☆ 4.0
  • 仕事の将来性

    生活や商売や公共がある限りなくならない仕事だから良かったと思うが、常に予算がつきまとうので大変である。

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