【総合評価】
ここは学びたい人の為の学校です、意欲がない人は来ないでくださいと、きっぱりと言い切る体制が好きです。また、決められた時間割りに従ってクラス全員一緒に受けさせられる全日制高校の授業と違い、自分で自分に必要な授業を選び、卒業に必要な単位を計算して取得することが、おのずと自己管理にも繋がった。自宅でレポート、スクーリングで質問、自分で計画して行動する力を身につけ、アルバイトで学費を払いながら6年かかって卒業した娘は、自信をつけて誇りをもって卒業した。博多青松高校に通わせて本当によかったと思っている。
【授業内容・コース】
自分が通ったわけではないのでなんとも言えないから3とした。例えば数学にしても、数Ⅰから始まってどんどん上のレベルがあるが、数学が苦手でこの先の進路にも数学がたいして必要でもないのに無理に難しいレベルの授業を受ける必要はない。自分のレベルに合った段階を選択できる。この質問に対する回答としては的確ではないかもしれないが、自分が理解できる授業を選べるというのは自身の中での充実に繋がると思う
【高卒資格の取りやすさ】
よほどのことがない限り誰でも入学出来るが、入学した人数と比較すると毎年の卒業生の人数は少ない。卒業までに年数がかかっている人も多いが、自己管理ができない人などは途中で諦めてしまう。通常はレポートを郵送でやりとりするのが主で、レポートは教科書などを見て仕上げて構わないが、テストは普通に自分の頭で考えて受けなければならないので、理解出来ていなければ点数はとれない。出席日数だけ確保して高いお金さえ払えば卒業できるような私立の通信制高校と違って、絶対卒業するという意欲がなければ卒業は難しい。だが逆に、その意欲さえあれば、何年かかろうとも卒業は出来ると思う。
【スクーリング】
平日は定時制の授業が行われているので学校に行くのは土日のみ。働きながら学びたい人は平日は問題なく働ける。各種行事や全授業の年間予定は全て一冊の冊子にまとめられており、年度始めにそれを貰って、卒業に必要な単位を自分自身で予定を組んでいく。どうしても受けなければならない授業の日に仕事が入ったりしても、続いている土日は2日間同じ授業が行われるので、どちらか片方に行ければ大丈夫。また、妊娠中の人は体育の授業は見学でいいという配慮もなされている(その代わりにレポートの提出が必要)。出産後はしばらく登校できないけれど、それまでに取得できた単位はなくならないので、落ち着いてからまた復帰して学び続けることも出来る。自分が何年以内で卒業したいかという目標に合わせて時間割を組んでいけばよいので、かなり自由はきいていると思う。
【サポート体制】
自分が通ったわけではないのでなんとも言えないから3とした。が、団体行動が苦手で中学に行くのも嫌がり、せっかく合格して入学した全日制の高校を中退した私の娘が楽しそうに通っていたので、学校全体の雰囲気や授業のあり方が、結果としてサポートになっていたのではないだろうかと今は思っている。
【先生の親しみやすさ】
自分が通ったわけではないのでなんとも言えないから3につけた。だが、レベルも取得単位の数もバラバラな生徒たちに、個々にきちんと対応してくれている。
【進路実績】
私の娘は進学を考えていなかった為、進学実績のことはよくわからない。が、短大や専門学校、四年制大学に進んでいた人も多数いた。高卒の資格がほしい為だけに頑張っている人もいる。学びたい人を応援してくれる学校なので、進学したい人に対してはそれなりにきちんとサポートしてくれていると思う。
【友人関係やいじめについて】
全日制のように決まった教室で授業を受けるわけではなく、大学のように、授業の度に自分の荷物を全て持って移動するので、同じ授業を選択している人と知り合って友達になることはある。部活動もある。また、広範囲にではあるが地区割りがされていて、各学区毎に生徒の委員がおり(世話係みたいな感じ)、生徒主体で運営している地区ごとの勉強会が開催されていたりするので、そちらに積極的に参加すれば、住所が近場の人と顔見知りになれるチャンスも広がる。 みんな仕事や子育てに忙しい合間に必死に勉強しているし、年齢層もバラバラなので、一般的によく聞くようないじめの話などは聞いていない。
【学費】
公立高校なので授業料は無償。教科書代やその他、私の娘はアルバイトをして全部自分で支払うことが出来ていた。前年度に授業をとっていながら単位を落とした教科などは、前年度の教科書をまた使えるのでお金はかからない。妥当だと思う。