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明星中学校
明星中学校
(めいせいちゅうがっこう)

東京都 府中市 / 府中駅 /私立 / 共学

偏差値:38 - 49

口コミ:★★★★☆

3.75

(27)

明星中学校 インタビュー

明星中学校インタビュー 生徒ひとりひとりの可能性を広げる手厚い指導と6年間で育まれる「見える力」「見えない力」で大きく羽ばたいて
明星中学校・高等学校校長 水野次郎先生
※2024年5月インタビュー時のものです。
校長先生の経歴① 子供の成長と教育について考え続けたサラリーマン~自営業時代
写真1
「しまじろう」とともに『こどもちゃれんじ』創刊号は誕生した
――2024年度から校長に就任された水野先生ですが、かなり異色の経歴をお持ちだと伺いました。詳しく教えていただけますか。
【水野先生】 私の社会人のスタートは編集者です。特に長く携わったのは幼児教育で、ベネッセコーポレーションで『こどもちゃれんじ』という今も続く幼児雑誌を創刊し、初代編集長になりました。実は「しまじろう」というキャラクターは私の名前が由来になっているんですよ。
今から36年前の創刊当時は早期教育がもてはやされていた時代です。でも、いかに早く文字を覚えるかより、「なぜ?」「どうして?」という好奇心を育てる方が大切だと考え、「見えない力を育てる」ことをコンセプトにしました。ゼロからの出発でしたが、雑誌は成功しました。この趣旨が多くの人に届いたのだと思うと、本当に嬉しかったです。
また、子供向けの商品には安易に作られたものが多いことも気になっていたため、雑誌作りでは「本物」にもこだわりました。そこで、自然風景画家の熊田千佳慕さんや詩人の谷川俊太郎さんなどに巻頭の物語の執筆を依頼したのです。それぞれの分野の第一人者がまだ名もない雑誌に協力してくださったのは、やはり趣旨に賛同してくださってのことでした。言葉こそが人を動かすということを実感できたよい経験です。
24年間務めた会社を辞めた後は伊豆の山奥でペンションを始めました。都会から離れてものを書きたいという想いがあったのです。その頃の執筆のテーマは、海の環境問題と、限界集落のような場所で暮らす子供たちの将来。前職の影響もあり、子供の成長や教育の問題が私自身の大きなテーマになっていたんですね。5年ほどこの生活を続け、『海師の子』という小説で第11回伊豆文学賞の優秀賞もいただきました。
校長先生の経歴② 51歳で民間人校長に。生徒の成長・進路の支援というライフワークに出会う
写真2
ペンションオーナー時代。教育問題をテーマに『海師の子』を執筆
――編集者から小説家になられた先生が学校という教育現場に来られたのはなぜでしょう。
【水野先生】 それは偶然ともいえるかもしれません。執筆のために教育問題についていろいろ調べていたところ、千葉県で県立高校の民間人校長を募集していることを知り、それに応募して採用されたのが転機です。教頭から始まり、定年までいくつかの高校の校長を務めました。畑違いの転職でしたが、外の世界にいた自分がどのように学校の役に立てるのか、それだけを考えて務めてきました。
学校によって様々なカラーがあり、いろいろな生徒と出会う中で、私が心がけたのは校長室をオープンにすること。生徒と直接対話をして悩みや進路の相談にのることにやりがいを感じたのです。それで校長を務めながらビジネススクールに通い、キャリアコンサルタントの資格も取りました。子供たちの成長や進路を支援することがいつしかライフワークとなっていったように思います。
定年退職後しばらくは大学でキャリア支援を行っていましたが、縁があって私立高校の校長の職に戻りました。そして明星中学・高校の前校長、福本眞也先生とのご縁もあり、昨年一年間、本校の副校長を務め、今に至ります。
 明星中学・高校は、武蔵野の面影が残る素晴らしい自然環境の中、100年を超える伝統があり、音響にも優れた児玉九十記念講堂や9万冊近い蔵書を誇る図書館など、施設も充実しています。自然環境、文化的環境ともに子供たちが「本物」に触れる機会が数多く得られるでしょう。また、テストの点数で測れる「目に見える力」だけでなく、「目に見えない力」を育てようとする先生方の熱意にも目覚ましいものがあります。私もこの学校で、生徒たちの成長を支援することに全力を注いでいきます。
本文2の下の追加写真
緑豊かで明るく開放的な充実した施設、恵まれた学びの環境
進路指導は読書指導。人が成長するために、読書ほど力をくれるものはない
写真3
興味を持てば生徒達はくらいついてくる、「読書探究ゼミ」
――校長先生が進路指導を行うというのは珍しいですね。これまで、どのように行ってきたのですか?
【水野先生】 学校にはもちろんしっかりとした進路指導部がありますので、それとは別の形で、希望者が参加するゼミのような感じで行ってきました。校長室には生徒たちが頻繁に出入りしています。一人でも二人でも、多いときは5人くらいが訪れて、それぞれ将来についてや悩みなど話していきます。それに対する私の指導は、基本、全て読書指導です。
「こんな進路を考えているんだけど……」「じゃあ、この本を読んでごらん。読んだらまたおいで」という具合です。本を読み終えてやってきた生徒と対話をし、また違う本を薦める、これを繰り返しています。
自分の将来を模索する上で、先人たちがどんなことを考え、どんな風に歩んできたのかを知ることはとても大切です。今はスマホで何でも調べられる時代ですが、受け身の情報を無秩序に浴び続けていると、頭の中がゴミ屋敷化してしまいます。「スマホが脳を壊す」とよくいわれますよね。自分のペースで情報を選び、反芻しながらゆっくり丁寧に蓄積していくことが重要で、読書指導はその手助けなのです。
読書離れなどともいわれる昨今ですが、興味を持てば、子供たちはくらいついてきます。中には2か月で12冊も本を読んだ生徒もいました。ノーベル平和賞の受賞作や、国内外の論文など、かなり難しい本も含めてです。そうした生徒は、自己推薦入試などで自分の志望をしっかりと叶えていきます。受験にあたっては、論文指導なども校長室で行いました。
また昨年は希望者を募って「読書探究ゼミ」を何回か開催しました。「目指せ、コミュニケーションの達人」などそれぞれテーマを設けたのですが、各回40名程が参加したでしょうか。読書のきっかけ作りとして、こうした取り組みも増やしていきたいと思います。
体験教育と感性教育で、判断力、実行力、発想力、表現力など、一生モノの力を育てる
写真4
ボストンリーダーシッププログラムなど国際体験プログラムが豊富
――読書に加えて、明星中学・高校が大切にしている教育について教えてください。
【水野先生】 本校の歴史の中で大切にされてきたのは体験教育です。頭の中だけの教育ではなく、思索と体験を一致させることで、判断力や実行力を育むことを目指してきました。
国内体験、国際体験と大きく二つに分けられるのですが、どちらも機会が豊富に用意されています。国内体験としては、農村での農業体験や、広島や長崎、対馬などでの平和学習などがあります。また、府中市と連携して、市イベントの運営補助や環境・SDGsに関するワークショップの開催などにも取り組んでおり、総合的な学習の時間にも、フェアトレードをテーマに発展途上国からコーヒーを仕入れて府中駅前の並木道で販売するなど、実践的な授業を行ってきました。
国際体験のプログラムも豊富です。中学生のうちから2週間~1か月の短期留学ができますし、高校生は3か月のターム留学、もちろん1年単位の留学も積極的に紹介しています。高校1年次に希望者向けに実施する「ボストンリーダーシッププログラム」も大変好評です。ハーバード大学やマサチューセッツ工科大学を訪問し、現地の学生との交流や大学でのワークショップなどを通して、グローバルリーダとしての素養を培います。10日間の日程を終えて帰国すると、生徒たちの顔つきまで変わっていますね。
 感性教育は、これからさらに力を入れていきたい部分です。今や学力だけでは社会で活躍する人材にはなれない時代といえるでしょう。発想力にしても、表現力にしても、豊かな自然体験や芸術体験を積み重ね、自分の中にいかに多くの引き出しを持っているかがカギになります。豊かな自然と最先端の設備が両立する本校の素晴らしい環境を生かして、感性を育てる機会も増やしていきます。
指導の手厚さは最大の特徴。教師という水先案内人の助けを得て、大きく羽ばたいて
写真5
――最後に、明星中学・高校の魅力と、受験生へのメッセージをお願いします。
【水野先生】 自然、文化的環境のよさなど多くの魅力がある本校ですが、最大の特徴は、何といっても指導の手厚さでしょう。私の知る他の学校と比べても、生徒ひとりひとりに対する手のかけかたは圧倒的です。
朝も放課後も、職員室の前には生徒がひしめき合っているのが日常の光景ですし、教師側から生徒に声をかけて補習するなども多く行われています。学校と生徒を愛する情熱のある先生が多く、「手塩にかける」という表現がぴったりです。
本校の建学の精神は「和の精神のもと、世界に貢献する人を育成する」というものです。いきなり「世界に貢献」といっても中高生にとっては遠い目標かもしれませんが、その手前にはステップがあると思います。先日、生徒に話したのですが、「善良なる市民たること」もそのステップでしょう。立場のある人の不正が問題になる昨今ですし、また不正までいかなくとも、これは本当に善良なる市民のすることだろうかと常に自分に問うことは必要です。
重要なのは何が善良かを「自分で考える」ことです。最近の子供たちの特徴として、すぐに答えを求めたがることも挙げられるのではないでしょうか。自分の頭で考え続け、正解を求め続けるのは簡単なことではありません。教師は、いわばそうした生徒の進む道のりの水先案内人です。
18歳で成人を迎える子供たちですが、本校の手厚い指導の中で、自ら考え判断する力を身につけていってほしいと思います。それが自分自身の可能性を広げることにつながり、大いに羽ばたいてくれることを願っています。
取材に協力していただいた学校
明星中学校
明星中学校
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