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明星中学校 インタビュー
豊かな人間性で未来を拓ける人に
明星中学校・高等学校 校長 福本眞也先生
東京ドーム約1.5個分の広大な敷地には、2023年に創立100周年を迎える本校と同様の樹齢に達する樹木も数多く、また紅梅、しだれ梅、桜、八重桜……と美しい花々が季節の移ろいを感じさせてくれます。
そうした自然の中に、ガラス張りの明るいエントランスホールが印象的な校舎のほか、地下にプールを備えた総合体育館、1200名を収容できる児玉九十記念講堂、広いグラウンドとテニスコートなど、たくさんの施設が整っています。芝生を敷いた広場や屋上庭園もあり、先日も芝生の上で生徒が輪になり、総合学習の研究を行っていました。
コンピューター教室、天体観測ドーム、カフェテリアなど、充実した施設の中でも特に生徒からも人気なのは、9万冊近い蔵書が天井までの書架を埋め尽くす図書館です。大学の旧図書館の蔵書を一部引き継いだため各分野の専門書も充実するほか、話題の新刊書や雑誌、参考書などもそろいます。落ち着いて自習をしたり、好きな本を片手に休憩したり、生徒の出入りも絶えません。
こうした環境の中で過ごす本校生徒の特徴を言葉にすると、「温厚」「篤実」などがあげられるでしょう。「健康、真面目、努力」を校訓とする本校らしく、どこか育ちのよさや品格を感じさせる生徒が多い印象です。
その柱となるのが、中高合わせて6年間という時間を最大限に利用したカリキュラムの策定です。一般の学校が中学3年間、高校3年間と区切られ、それぞれ受験対策に追われることを考えると、6年間のまとまった時間は、学びの内容を深めるためにとても有利だといえます。
数学などの科目で先取り学習ができることも大きな利点ですが、さらに今後、特に重要になるのは「探究学習」「グローバル教育」「ICT教育」の3分野です。いずれも入試対策としてはもちろん、社会的な課題が山積みの21世紀を生きるために欠かせない力で、本校の中高一貫教育では、それらを6年間、しっかりと育てていきます。
学力には「目に見える学力」と「目に見えない学力」があります。試験など数字で測れる学力と、「人間力」ともいうべき学問領域を超えた総合的な力です。受験対策を主体にした教育の中では、前者に重きがおかれ、後者はどうしても置き去りにされがちですが、本校では、生徒の未来に関わる進学に直結する「見える学力」をしっかりと固めながら、同時に、6年間の継続的な学びの中で「見えない学力」を鍛えることができるのです。
さらに、総合大学系列校である利点も生かし、大学教授による特別授業など学部と連携した学問探究や、より実践的なキャリア教育や進路指導も行っています。
目まぐるしいスピードで変化する現代社会を生きる上では、教科を超えて自ら課題を発見し、他者と協力しながら主体的に学ぶ力は極めて大切です。しかし、こうした探究的考え方は、通り一遍の説明で簡単に身につくものではありません。問いの立て方から情報の集め方、分析や整理の仕方、発表の仕方に至るまで、探究のプロセスをより多く体験することが必要です。本校では中高一貫だからこそ作れる時間を有効に使い、丁寧に探究学習を積み上げていきます。
中学1、2年次に重視しているのは、地元でのフィールドワークです。例えば「府中市のいいところ、自慢できるところを見つけよう」「外国人と一緒に都内を散策しよう」などさまざまなテーマで校外に出かけていきます。そうした活動を通して、フィールドワークの方法、調査結果のまとめ方、発表の仕方を体系的に学んでいけるのです。
ちなみに、本校では「修学旅行」ではなく「研修旅行」を行っています。ただの思い出作りの旅行ではなく、事前学習から事後学習までをセットにすることで、貴重な学習の機会としているのです。現在はコロナ禍により国内での研修になっていますが、以前のように海外の研修旅行に戻っても位置づけは同様です。
こうした丁寧な体験学習の積み重ねにより、最終的に、自然科学、社会科学、人文科学の幅広い分野での探究学習につなげていけるのは、まさに中高一貫の特権であるといえるでしょう。
英語の授業では、中1で「世界を知る」、中2で「世界を理解する」、中3で「世界を体験する」というステップで、文化的背景まで含めて学んでいきます。
英語の体験的な学習も重視しており、中1から外国人講師とマンツーマンのオンライン英会話を行い、中3で海外語学研修、高1でボストンリーダーシッププログラム、高2で海外研修旅行、さらに希望者にはさまざまな短期留学プログラムも用意しています。
こうした段階的かつ実践的な教育を通して、語学の習得を含めた総合的なコミュニケーション能力や、世界で活躍するためのスキル(グローバルマインドセット)を身に着けることを目指しています。
ICT教育においても本校は早くからその充実ぶりが注目されてきました。iPadの全生徒導入も早かったため、コロナ禍でもスムーズに学校生活を続けることができました。
プログラミング学習も中1から行い、特別選抜クラスでは、明星大学データサイエンス学環の先生からの直接指導も受けられます。
プログラミング能力はその後の学習・研究の欠かせないツールになるものです。本校生徒は、自分の学習、成績管理にICTを活用し、自己管理能力を高めることができています。それと同時に、プログラミングを早くからじっくりと学ぶ重要性は、論理的思考を深めていくことにあると考えています。中高一貫教育の中で腰を据えて取り組む意味はまさにここにあります。
本校の進路指導の特徴は、担任、教科担任の他、進路指導担当、校長、教頭まで、一人の生徒の指導に多くの教員が関わることです。年に4回程度、全生徒一人ひとりの成績の分析会や進路検討会を開き、その生徒に関わる教員全員で指導内容を検討、最終的には生徒各々の受験校まで、全員で確認します。
大勢の教員の目で個々の能力や適性、志望を見極めることで、推薦入試を提案したり、より上位の大学受験を提案するなど、生徒一人ひとりに寄り沿った進路指導を行うことができ、こうした指導の成果で、進学実績は近年飛躍的に伸びています。
環境、平和問題をはじめ各分野で課題の多い21世紀は、ますます予測がしにくい世の中になるでしょう。そんな時、力になるのが豊かな人間性です。
本校の教育目標は「自分の未来をデザインし共創していける人の育成」ですが、自分を理解し、他者をも理解できる力、自ら学び、成長していく力を本校で学び、豊かな人に成長してほしいと願っています。
そうした成長の第一歩として、2022年度に入学した新入生には、「明るく元気でいよう」というメッセージとともに、
・挨拶をしましょう
・本を読みましょう
・ありがとうと言える人になりましょう
という3つの言葉を贈りました。
どれも簡単そうに聞こえますが、実は大人でもこれができている人は多くありません。
しかし、本校で6年間学んだ生徒は、どんどんできるようになっていきます。特に大学受験が迫ってくると、さらに規律正しくなり、掃除を率先して行うなど行動も変化してきます。つまり大人になる自覚が生まれてくるのです。進路指導の経験上、そうなれば、受験も乗り越えられます。
精神面の充実と知的好奇心の高まり、成長にはこの両面が必要です。上記の3つの言葉はそれをかみ砕いたものと言ってもよいでしょう。ぜひ本校で、真の学力を鍛え、豊かな人間性を育み、21世紀社会での生きる力の基礎を養ってください。
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