キャビンアテンダントの仕事内容とは？仕事の魅力・やりがいを解説！

キャビンアテンダントとは？

キャビンアテンダントの定義

キャビンアテンダントは、法律上の用語ではなく、特別な国家資格を必要としないため、法律では業務範囲に関して明記されていません。キャビンアテンダントとは航空会社に勤務し、旅客機内での接客サービスや保安に従事し、安全かつ快適な旅をサポートする従業員のことを指します。キャビンアテンダントのほか、「CA」や「キャビンアテンダント」といった呼称が使われる場合も多々あります。

キャビンアテンダントの仕事内容

キャビンアテンダントの仕事は、機内でのサービスと保安の2つです。機内サービス業務は、機内食やドリンクの提供、免税品の機内販売、アナウンス、新聞や雑誌・毛布の貸し出しなどが当てはまります。国際線の場合は、入国書類の配布も業務に加わります。一方、保安業務は、お客様が搭乗する前の機内の安全確認、非常時の行動についての説明、飛行機のドアの開閉、急病人のケアなどがあります。また、非常事態に面した際は、キャビンアテンダントがお客様を誘導し、安全を守る必要があります。旅客が安心して過ごせる快適な機内環境は、キャビンアテンダントの働きによって守られているのです。

安全と快適のプロ

先ほども紹介しましたが、キャビンアテンダントの業務は利用するお客様が快適に過ごせるように、また安全に目的地までたどりつけるように空の旅をサポートすることです。ここではキャビンアテンダントの役割と勤務体系について紹介いたします。

・お客様の安全と快適をサポート
飛行機の客室は、エコノミー、ビジネス、ファーストクラスに分かれています。キャビンアテンダントは決められたクラスの客室に搭乗し、担当のポジションにて機内サービスを行います。国際線では、日本語や英語以外の言語を使うお客様、耳の不自由なお客様も飛行機を利用するため、外国語や手話などのスキルを獲得し、サービスに磨きをかけるスタッフもいます。飛行機を利用するお客様の要望に柔軟に対応しているイメージが強いですが、基本は旅の安全を守ることを第一とし、接客サービスよりも保安の優先度が高く設定されています。機内に立つスタッフは、訓練によって保安のイロハを習得したプロです。

・キャビンアテンダントの勤務スケジュール
「4連2休」をベースとしており、月の搭乗日数はおよそ20日前後です。機内の業務の多くは立ち仕事であることに加え、日に数回の搭乗を行うため体力が必要とされます。羽田→那覇→羽田→伊丹のように、1日の中で全国各地を飛び回るため、自宅に帰れない日が続く場合も多々あります。こういった理由から、キャビンアテンダントにとっては体力の維持や自己管理も大切な仕事の一部です。また、日々イレギュラーな事態が起こり得るため、病欠者が出た場合に備えて自宅や空港で待機する「スタンバイ」という業務もあります。

キャビンアテンダントの一日のスケジュール

出社は早朝の場合や夜の場合もあります。搭乗本数も日により異なりますが、基本的には3〜4便ほどです。
上記の例のように、勤務終了時に自宅に帰れないことも多いのがキャビンアテンダントの特徴です。
目的地への到着から次の搭乗作業まで35分しかない時もありますが、出発に遅れが出ることは許されません。常に時間厳守の行動が求められます。

キャビンアテンダントに必要な資質

英語力

キャビンアテンダントに求められる資質として、英語力が挙げられます。ほとんどの航空会社の募集要項にはTOEIC®︎のスコア600点以上か、同等の英語力が必要だと記載されています。

ホスピタリティ

多様な国籍や年齢のお客様と接するキャビンアテンダントには、ホスピタリティや礼儀正しさが欠かせません。訓練でも接客についてみっちり学ぶことから、サービス精神に富み誰からも好感を持たれる人物が求められているとわかります。

体力と自己管理能力

キャビンアテンダントの勤務形態は非常に不規則です。加えて自宅に帰れない日が多かったり、気圧や時差の影響があったりするなかで、体調を万全に整えておく必要があります。そのため、体力があり自己管理に長けていることが求められます。

モチベーション

キャビンアテンダントは、体力的にハードな仕事です。さらに、覚えることも膨大で、慣れない時期は訓練についていくだけで精一杯でしょう。キャビンアテンダントである自分に誇りを持ち、モチベーションを維持することが大切です。

キャビンアテンダントの魅力

語学力を活かせる

キャビンアテンダントの仕事は英語を話す機会が多く、語学力に自信がある方は手ごたえを感じられるでしょう。英語以外にも、中国語や韓国語、スペイン語といった言語を話せる場合も、存分にスキルを活かせます。外国のお客様との一期一会の出会いは、キャビンアテンダントならではの体験です。

日本や世界の各地に行ける

さまざまな土地を訪れることができるのも、キャビンアテンダントならではのメリットです。到着先に宿泊し、現地の美味しい食べ物を味わったり、観光名所を訪れたりして、見聞を広めることをやりがいにしている方も多くいます。クルーミールと呼ばれる食事でも土地ごとの食材が味わえる場合があり、これもまた楽しみの一つです。

社員割引でお得に旅行できる

航空会社の社員割引制度、通称「EF（Employee Free Ticket）」を利用してお得に旅行ができるのも、キャビンアテンダントの大きなメリットです。航空会社によって内容に多少の差異はありますが、家族に使えるのも嬉しいところです。

キャビンアテンダントのやりがい

飛行機に搭乗するお客様は、国籍や年齢、文化が異なり、要望も多岐に渡ります。ときにはマニュアルにない判断を要される場面もありますが、ニーズを上手く汲み取れて満足してもらえたときは嬉しさもひとしおです。接客やサービスをとことん極めたい方にとってはやりがいの大きな仕事といえるでしょう。また、キャビンアテンダントはお客様と接する機会が多いため、航空会社の顔としての役割も担っています。一つ一つの振る舞いが、会社の印象に直結するためプレッシャーもありますが、自分を磨くモチベーションにもなります。

キャビンアテンダントとして大変なこと

不規則な勤務時間

キャビンアテンダントは、日によって出勤時間が異なるため、必然的に生活が不規則になります。また、固定メンバーでの仕事ではなく、搭乗する便によって顔ぶれが変わるのも特徴の一つです。毎日決まったルーティンをこなしたいと考える方には不向きといえるでしょう。

クレーム対応

お客様と直に接する仕事だからこそ、クレームを受けることも。対応に非がある場合もあれば、クレームそのものが理不尽な場合もあります。どんな内容であっても、お客様の声に真摯に耳を傾け、誠意のあるサービスを提供しなければなりません。接客の難しさを感じる方も多いでしょう。

覚えることが多い

キャビンアテンダントとして採用されると、まずは実際に搭乗できるようになるための訓練があります。修了後は機内で業務をこなしながら学ぶOJTを経て、国内線での乗務がスタートします。その後も、機種やポジションごとにさまざまなことを覚える必要があり、1度覚えても時々マニュアルのアップデートがあります。学びには終わりがありません。

まとめ

旅客機内でのサービスの提供と保安に従事するキャビンアテンダントは、毎日数多くのお客様に接するやりがいのある仕事です。常にレベルの高いサービスを求められるので、接客業を極めたい方に適しています。勤務時間が不規則で覚えることもたくさんあるため、体力面でハードな職種ではありますが、日本や世界のさまざまな場所を訪れることができるなどのメリットもたくさんあります。キャビンアテンダントを志すなら、英語力や体力を身につけ、常に新しいことを学ぶ向上心の高さを保ち続けることが必要です。