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キャビンアテンダントのキャリアアップの方法は?仕事の現状と将来性を解説!
2022年03月01日はじめに
航空会社で旅客機内のサービスに従事するキャビンアテンダントは、華やかでやりがいのある職業と認識されているため、志望する方も多いでしょう。そんなキャビンアテンダントは、どのようにキャリアを積んでいくことができるのでしょうか。キャビンアテンダントの現状や将来性もふまえて解説します。
目次
現状について
キャビンアテンダントの現状について
キャビンアテンダントは、旅客機内の接客サービスと保安に従事する航空会社の従業員を指します。日本や世界の各地を飛び回るため、英語をはじめとする語学力、体力、ホスピタリティなど多くのスキルや資質が求められますが、制服を着こなし颯爽と働く姿に憧れる方が多い職業です。新型コロナウイルスが蔓延する以前は、国内大手航空会社の募集枠数百名に対し、それをはるかに上回る数の応募者を記録していました。基本給に加えて、「乗務手当」「宿泊手当」といった手当が出るため、フライトや宿泊を伴う業務が多ければ多いほど、収入にも反映されます。
キャビンアテンダントの業界が直面している課題について~フライト減~
前述の通り、キャビンアテンダントの給与は、基本給に加え乗務に伴う手当が加算されます。ところが、新型コロナウイルス感染拡大により、2020年ごろから国際便、国内便ともに本数が大幅減となり、キャビンアテンダントの収入や仕事内容に大きな影響を及ぼしています。国内の大手航空会社である日本航空(JAL)は2020年度2866億円、全日空(ANA)は4046億円の赤字決算を発表しており、深刻さの度合いが見て取れます。キャビンアテンダントを含めた航空会社の社員が働ける場所を確保するため、両企業は他業種への出向制度の運用に力を入れ、話題となりました。キャビンアテンダントが一時的に公共の機関や一般企業に出向をするこの制度では、コールセンターや市役所、医療機関など多岐に渡る勤務先があります。キャビンアテンダントの仕事に再び従事できる時期に備え、多くの社員が現在は別の職種で働いています。また、外資系のエアラインでも、エアアジア・ジャパンが日本を撤退するなど、国内企業と同様に大きな損益を被っているのが現状です。このように、航空便の大幅な本数減により、多くのキャビンアテンダントが、本来の業務で力を発揮したくてもままならない状況が続いています。
キャビンアテンダントの将来性について
社会変化がもたらすキャビンアテンダント需要の減少
国内外の情勢により航空便の本数が減少している現在、キャビンアテンダントの需要は大幅な減少傾向にあります。実際に、JAL、ANAはこれまで数百名単位で新卒採用を行なっていたキャビンアテンダントの新卒採用を2021年度、2022年度の2年に渡り中止しています。キャビンアテンダントを志望する学生にとっては厳しい状況が続きますが、中途採用が行われる職種でもあるので、他業界で経験を積んだのちチャレンジする道もあります。今後の需要や採用数に見通しが立たない状況ではありますが、長期的な視点をもって、他分野でも生かせる語学力などのスキルを磨いておくとよいでしょう。
キャビンアテンダントの職場環境の変化について
フライトの本数が確保できない現在、キャビンアテンダントをはじめ、航空会社の社員の雇用を確保するために、JALとANAの両グループでは、前述のように他社への出向を積極的に行なっています。
出向先での仕事は、キャビンアテンダントとして培ったスキルを活かせる接客系から、これまでとまったく異なるIT系まで多種多様です。出向を機会にキャビンアテンダントが新たなスキルを獲得し、視野を広げることも期待されます。
キャビンアテンダントのキャリアのスタート~就職先~
フルサービスキャリア
フルサービスキャリアとは、ファースト、ビジネス、エコノミーの座席が用意され、座席指定、機内食やドリンクの提供といったサービス料がチケット代の中に含まれる航空会社を指します。日本ではJALやANAが該当し、正社員として安定的に働けたり、大手企業ならではの高待遇を受けられたりといったメリットから、コロナ禍以前の採用試験は高倍率でした。
ミドルサービスキャリア
ミドルサービスキャリアは、フルサービスキャリアとローコストキャリアの中間に位置する中堅の航空会社です。スカイマーク、ソラシドエア、エア・ドゥ、スターフライヤーなどが該当します。地域航空会社とも呼ばれ、地方都市に本社を置いている企業が多い点が特徴です。
ローコストキャリア
ローコストキャリアは、「LCC」と呼ばれる格安航空会社を指します。代表的な企業としては、ピーチ・アビエーション、ジェットスター・ジャパン、春秋航空日本などが挙げられます。大手と比較すると航空券が低価格なこともあり、コストカットのために、フルサービスキャリアのキャビンアテンダントにはない清掃業務を担うのも特徴のひとつです。
外資系航空会社
海外に本拠地を置く外資系航空会社でも、キャビンアテンダントの採用を行なっています。日本と、本社のある都市をつなぐ便への搭乗が多いため、英語に加えて本国で使われる言語を身につけておくとよいでしょう。契約社員としての採用が多いため、雇用の安定を求める方には不向きな面もあります。
キャビンアテンダントのキャリアアップの仕方
キャビンアテンダントとしての技術を高める
キャビンアテンダントは、担当できる業務の幅が広がるほどに役職手当がつくため、収入の向上も見込めます。そのため、キャリアアップを目指すのであれば、まずは機内での接客や保安の知識やスキルを磨き、社内でポジションを上げるのがおすすめです。英語をはじめとする語学の習得や、社内資格へのチャレンジを積極的に行いましょう。
ほかの資格を取得する
キャビンアテンダントに必ず必要な語学以外にも、もっていると有利な資格があります。例えば、耳の不自由な乗客とのコミュニケーションに役立つ「手話技能検定」や、ワインを提供する際に知識を発揮できる「ソムリエ」の資格などが人気を集めています。活躍の場を広げたいのであれば、取得しておくとよいでしょう。
独立
キャビンアテンダントとしての経験を生かし、独立して起業したり、フリーランスとして働くのもひとつの道です。例えば、エアラインスクールの講師やマナー講師などが代表例として挙げられます。このほかにも、語学力や対人スキルを発揮できる仕事で活躍できます。
転職
転職でキャリアアップを目指す場合、キャビンアテンダントとして航空業界のなかで別会社に移るケースと、別業界で新しくキャリアを築いていくケースがあります。別業界の場合、コミュニケーション能力や折衝能力が生かせる営業や販売、受付、秘書といった職種で活躍できるでしょう。
キャビンアテンダントの海外進出
外資系の航空会社のなかには、拠点となる海外都市に在住して働くキャビンアテンダントの募集をしているところもあります。日本人の旅客への対応で活躍することが期待されているようです。国籍の異なるスタッフとともに柔軟性を持って乗務に取り組む必要があるため、ある程度国内で経験を積んでからチャレンジすることをおすすめします。
まとめ
世界や日本の各地を飛び回るキャビンアテンダントですが、世界的な情勢によってフライト数が減少している傾向にあります。今後、採用の活性化に備えて語学力を磨くなどの準備をしておくとよいでしょう。採用後は、担当業務の幅を広げることで社内でステップアップしたり、キャビンアテンダントならではのスキルや経験を生かして独立や他業種への転職なども視野に入れることができます。
当記事に記載の数値や事実等に関しては、下記サイトの情報を基に作成しております
- 日本航空株式会社2021年3月期決算説明会
- https://www.jal.com/ja/investor/library/results_briefing/pdf/fy2020q4_0331ja.pdf
- ANAホールディングス株式会社説明会2021年3月期決算
- https://www.ana.co.jp/group/investors/data/kessan/pdf/2021_04_1.pdf
実際に働いている人の口コミをチェックしよう!
実際に働いている人の口コミを参考に、どんな仕事なのかイメージをつけましょう!
キャビンアテンダントの 「キャリア・将来性」の 口コミ一覧
全4件
東京都の20代後半女性
正社員 / 300万円以上~350万円未満 / 大学卒
就職先:航空会社
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仕事の将来性
コロナで経営状態は悪かったですが、これからも航空業界はインフラとして必要になる、需要はあると思うから
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女性の働きやすさ
女性中心の職場なので、ライフイベントに合わせた制度や支援が充実していると思うから
東京都の20代後半女性
正社員 / 400万円以上~450万円未満 / 大学卒
就職先:航空会社
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仕事の将来性
コロナのようなイベントには大きくダメージを受けるため、浮き沈みが激しいものの、なくならない仕事だと思うからです。
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女性の働きやすさ
女性の多い職場なので、些細なことも相談しやすいところはありがたいと思います。人も多いので、固定されず助かります。
東京都の20代後半女性
正社員 / 400万円以上~450万円未満 / 大学卒
就職先:航空会社
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仕事の将来性
今後も社会的に貢献できる職業であると思ってます。SDGsやESGなどさまざまな課題はあると思いますが、人々の生活には欠かせない業界であると思うので将来性はあるとおもいます。
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女性の働きやすさ
女性が多い職場ですし、上司のほとんどが女性管理職であり、そのため理解があるとおもったからです。
東京都の20代後半女性
正社員 / 800万円以上~850万円未満 / 大学卒
就職先:航空会社
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仕事の将来性
コロナでより一層不安に感じた。年齢を重ねれば続けるのが体力的に厳しくなる。育児と両立が難しい。
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女性の働きやすさ
女性も男性もいる職場のため性差別は起こりにくい。きちんと自分の能力や努力によむて昇進しやすい。
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