テーマパークスタッフに必要な資格とは？取得するメリットを解説！

テーマパークスタッフとは？

テーマパークスタッフの仕事内容

テーマパークスタッフとは、テーマパークで働く人の総称です。テーマパークスタッフの業務として有名なのは、アトラクションの乗降案内でしょう。アトラクションキャストやアトラクションクルーとも呼ばれます。

テーマパーク運営には多くの部門があり、チケットやグッズ販売、園内の飲食店での接客から、アトラクションや設備の保守点検、警備、清掃など多岐にわたります。
テーマパークスタッフになるために、とくに資格は必要ありません。働きながら実務経験を積むというパターンが主流です。ただし、「サービス接遇検定」「手話技能検定」など、役立つ民間資格はいくつかあります。

テーマパークスタッフとイベントプランナーの違い

テーマパークスタッフとの境目が少し分かりづらい職種にイベントプランナーがあります。

テーマパークスタッフは上述したようにテーマパークのさまざまな場所で接客したり、設備点検や清掃をしたりと、実際にテーマパーク内で日々働きます。対して、テーマパークのイベントプランナーは、園内のイベントを企画、立案するのが仕事です。ある程度規模の大きなテーマパークの場合、本社勤務となる場合が多く、テーマパークスタッフとは別枠で採用されることになるでしょう。

テーマパークスタッフの歴史

テーマパークスタッフの歴史は、遊園地やテーマパークの歴史と共にあるといえるでしょう。日本に現存する遊園地の中で最も古いのは、1910年に開業した大阪の「ひらかたパーク」といわれています。
なお、1853年に開業した東京浅草「花やしき」を日本初とする考えもありますが、一度廃業して1947年に再開業した経緯から「ひらかたパーク」を最古とします。昔の遊園地でスタッフがどのように働いていたかは不明ですが、運営していく上では必要な存在だったでしょう。

テーマパークスタッフに関する資格の例

サービス接遇検定試験

「サービス接遇検定」は公益財団法人 実務技能検定協会が主催する民間資格です。難易度の高い順から、1級、準1級、2級、3級があります。

「サービス接遇検定」では、顧客心理の理解や言葉遣い、振る舞いなどが審査されます。テーマパークスタッフも接客業なので、接客や問題処理に役立つスキルを身に付けるのは有益でしょう。

手話技能検定

「手話技能検定」はNPO手話技能検定協会が主催する民間資格です。1級から7級まであります。たとえば3級は、接客に必要とされる具体的な会話をしたり、手話で道案内したりできるレベルとされています。

テーマパークには手話を話す人も来場するので、手話で応対できる人を採用したい企業もあります。上位の級であれば採用時にアピールできるでしょう。

TOEIC

国家資格や民間資格などの「資格」ではありませんが、テーマパークスタッフになるなら検討したいのが「TOEIC」です。TOEICは一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会が主催する英語能力テストであり、一般にも広く浸透しています。テーマパークには外国から来る人も多いため、英語力を有効活用できる場面があるでしょう。

その他の資格の例

基本的にテーマパークスタッフになるための資格は必要ありません。ただし、大学や短大の観光関連の学科で学ぶと、就職の際有利になる可能性があります。また、園内のレストランでコックになりたいなら、調理師免許は必要です。

テーマパークスタッフの資格を取るメリットは？

テーマパークスタッフとしての業務に役立つ

テーマパークスタッフは、来場者を楽しませることが最大の目的です。テーマパークに来る人は、非日常の楽しい体験をしたいと思っているでしょう。テーマパークには、年齢層も性格も国籍も身体的な特徴も全く異なる人が多く訪れます。さまざまな人に最適な対応をするために、上述のサービス接遇や手話、英語の技能は大いに役に立ちます。

待遇改善につながりやすい

テーマパークスタッフは、正社員よりもアルバイトやパートで働く人の割合が高いのが特徴です。小さなテーマパークでは、正社員の採用が年に数名ということもあり、中にはアルバイトとして仕事を始めてから正社員を目指す人もいます。そのような場合に関連する技能を証明できる資格があれば、有利になる可能性があるでしょう。

おすすめの資格は？

テーマパークスタッフの資格を比較

サービス接遇検定は、大別すると理論と実技に分かれており、それぞれ60％以上で合格です。理論には、サービススタッフの資質、専門知識、一般知識が含まれます。実技には、対人技能、実務技能があります。

筆記試験は、2、3級は、マークシートと記述式、1級は全問記述式です。準1級と1級試験には面接試験も含まれます。3級から準1級までの合格率はおよそ70～80%ですが、1級試験では30～40％まで下がります。

手話技能検定は1級から7級まであります。1級及び2級の目安の学習期間は3年以上ですが、4級では1年、7級では1カ月です。よって手話を始めたばかりの人でも技能を試せるのが手話技能検定の特徴です。3～7級は筆記試験で、80％の正答で合格です。1～2級は実技試験で、合否判定のみです。

TOEICはスコアによる評価であるため、合否判定はありません。

どれがおすすめ？

これらの中でもっともおすすめなのは、資格ではありませんが、TOEICです。サービス接遇検定は、働き始める前に接客のノウハウが学べるメリットがありますが、より実践的なスキルは実際の業務を通して培われます。また手話が必要な人よりも外国人のほうがテーマーパークに来る人数は多いと予想されます。

TOEICは一般的な知名度も高いため、将来どのような方向に進むとしても役立つでしょう。

テーマパークスタッフの資格を取るには？

サービス接遇検定の取り方

サービス接遇検定の3級や2級は筆記試験のみです。そのため、テキストや問題集を用いた独学でも十分合格が狙えます。より実践的な学習方法が希望なら、民間スクールの講座を利用するのがおすすめです。最近はオンラインの動画講座でサービス接遇を学べるものもあるので、利用してみるのも良いでしょう。

手話技能検定の取り方

低級の資格取得を目指す場合は、テキストを使った学習方法でも可能です。しかし、テキストだけでは自身の手の動きが正しいのか判断できないので、活用できるのが講習会やサークルです。市町村役所の福祉課に尋ねると、地域で行われている講習会を教えてくれるかもしれません。また、最近はオンラインで学習できる無料の動画もあります。

TOEICの取り方

TOEICは一般にも数多くのテキストや勉強方法が知られています。よって一概にはいえませんが、まずは目指すスコアを決めることが肝要です。例えば、600点を取りたいならそれに見合った学習方法があります。また、試験が頻繁に行われるため、何度も試験に参加して試験に慣れることも、ハイスコアをとるためには有効です。

まとめ

テーマパークスタッフになるために、必要な資格はありません。しかし、より多くの来場者に喜んでもらうために、スキルアップの一環として資格の取得を目指せるでしょう。今回紹介した「サービス接遇」「手話」「英語」などのスキルは、テーマパークスタッフの仕事の一助となるものです。どのような働き方をしたいのかをイメージして、関連する資格を取り、将来に備えてはいかがでしょうか。