テーマパークスタッフの仕事内容とは？仕事の魅力・やりがいを解説！

テーマパークスタッフとは？

テーマパークスタッフの定義

テーマパークスタッフは、法律上の用語ではありません。特別な資格を必要とせず、法律では業務範囲に関して明記されていません。
テーマパークスタッフは一般的にはテーマパークの運営に関連する多種多様な業務に従事する者のことです。厚生労働省の職業分類では、「娯楽場等接客員」の中に含まれます。

テーマパークスタッフの仕事内容

テーマパークスタッフの仕事内容は多種多様です。テーマパークの運営には数多くの役割が必要とされるためです。具体的にはアトラクションの案内、受付を行うアトラクションスタッフ、園内のガイドスタッフ、チケット販売、ショップ店員、レストランスタッフ、ショーダンサー、アトラクションや設備の保守点検スタッフ、清掃スタッフなどが含まれます。

アルバイトやパートの割合も多く、正社員になるとそういった人たちのマネジメント業務も任されるようになります。仕事の内容は幅広く、皆の目に留まる仕事から裏方の仕事までいろいろですが、「来場者を楽しませる」という目的は同じです。

３つの主な業務

テーマパークスタッフの業務の中でメインの3つについて解説します。

1-3-1.アトラクションスタッフ
アトラクションスタッフは、アトラクションへの乗降誘導、案内、受付などの業務を行います。来場者がスムーズにアトラクションに乗って楽しめるようにします。
同時に来場者の安全に配慮するのも重要な役目です。事故やトラブルが起きた際には、冷静に対処して安全を確保しなければなりません。アトラクションの操作方法を確実に習得する必要もあります。

1-3-2.チケット販売、入場スタッフ
来場者にチケットを販売し、入場の受付を担当します。単純作業のように思われがちですが、テーマパーク運営において重要な業務です。なぜなら、来場者が最初に接するのが入場スタッフだからです。チケット販売や受付業務をスムーズに行うのはもちろん、笑顔や基本的なマナーを絶やさないようにしなければなりません。
また、イレギュラーな出来事が起こった際に、臨機応変に対応することも求められます。

1-3-3.ショップスタッフ
ショップスタッフはグッズ販売のお店や食べ物などを販売します。テーマパークではテーマに沿ったグッズが大量に売られているため、どこにどのようなものがあるか把握する必要もあるでしょう。チケット販売と同じく、笑顔や接客マナー、来場者を喜ばせるおもてなしの心が要求される業務です。

テーマパークスタッフの一日のスケジュール

テーマパークスタッフの一日のスケジュールは所属や担当業務によって異なります。ここでは、アトラクションスタッフとして働く正社員の一日を載せています。

正社員の場合は、開園よりも1時間ほど早く出社するのが一般的です。全体の朝礼と、アトラクションやショップなど各現場での朝礼に参加します。朝礼では、前日のトラブルや団体客の来場、改善点などについて確認します。

開園後は現場を見回り、アルバイトやパートスタッフに必要な指示を与えます。スタッフに欠員が出れば、人員配置を変更するなどのマネジメントも行います。

営業時間に応じて、早番・遅番の交代制になっているテーマパークもあります。

テーマパークスタッフに必要な資質

おもてなしの心

テーマパークスタッフは何よりもおもてなしの精神が肝要です。なぜなら来場者を非日常の空間で楽しませるのが目的だからです。
元気で楽しく振舞い、明るい笑顔を絶やさないことが求められるでしょう。細かい気配りも必要です。

協調性

テーマパークでは、それぞれの業務がうまくかみ合ってこそ、よりよい空間を演出できます。そのためには、所属や部門が異なる人とも円滑にコミュニケーションを図る技量や、協力して業務を進める姿勢が問われます。

体力

テーマパークスタッフは一定の体力が求められます。暑くても寒くても外で働くことが多く、広い敷地を動き回るからです。大抵の場合、開園時間はほぼ立ちっぱなしです。着ぐるみを着る人やダンサーはもちろん、他のスタッフも体力が必要でしょう。

テーマパークスタッフの魅力

来場者の喜びを感じる

来場者が楽しんでいる姿を直接見られるのが大きな魅力です。自分の業務が他人の幸せにつながっていることが実感しやすいので、業務に対するモチベーション向上にもなります。中には、「また来るね」といってくれる来場者もおり、感謝や感動がダイレクトに伝わってくるでしょう。

同世代の人と働ける

一般的に、テーマパークスタッフは若い世代の人が多く活躍しています。また、テーマパークが好きだから働いているという人も多いため、話も合いやすく、団結力を発揮しやすい環境でしょう。職場の人間関係は働きやすさに直結するので、大切なポイントといえます。

スキルが身につく

テーマパークスタッフとして働くと、別の業種でも活かせるスキルが身につきます。代表的なものは営業力や接客力でしょう。テーマパークスタッフは来場者に与える印象が大切なので、コミュニケーション能力を鍛える機会が多くあります。接客のマナーも身につきます。それらはそのまま営業や接客に活かせるでしょう。

利用施設の優待が受けられる

テーマパークスタッフは、勤めているテーマパークの優待特典が受けられる場合が多いです。たとえば、フリーパスや関連宿泊施設の割引などです。自分の働いているテーマパークのことが好きなスタッフからすれば、外せない特典といえるでしょう。

テーマパークスタッフのやりがい

テーマパークスタッフの最大のやりがいは、来場者の思い出作りに貢献できるということでしょう。テーマパークに来る人は皆、非日常の経験と感動を求めています。テーマパークスタッフが作り上げた空間やおもてなしが、来場者の一生の記憶に残ることさえあります。

また、テーマパークの世界観に浸れるのもやりがいのひとつです。テーマパークが好きでこの仕事を選んだ人にとって、まるでその世界の住人になったような感覚で仕事ができるのは楽しいことでしょう。経験を積めば、世界観を作り出す企画、運営にかかわることもできるかもしれません。

テーマパークスタッフとして大変なこと

体調管理が困難

先述しましたが、テーマパークスタッフは想像以上にハードな業務です。一日中の立ち仕事は必須と思っておきましょう。また、配属先にもよりますが、大きな声を出す機会も多く、のどを壊しやすい仕事といえます。屋外の仕事なので、冬の寒さや夏の暑さにも耐性が必要です。

ライフワークバランスがとりづらい

テーマパークスタッフは休みがとりづらいことも多いです。通常、来場者が増えるのはゴールデンウィークや年末年始などの繁忙期です。そのため、テーマパークスタッフは世間一般の人が休んでいる期間は、フル稼働となることがほとんどで、残業も増えます。

給与が高くない

雇用形態やテーマパークの規模にもよりますが、全体的な給与は低めの傾向にあります。入社したての頃は18万円前後から始まるため、年収が300万未満の場合も多いようです。知名度の高いテーマパークで正社員として働かない限り、高い給与はなかなか期待できないでしょう。

まとめ

テーマパークスタッフは所属や部門によって従事する業務内容はさまざまです。
基本的に体力が必要、高い給与があまり望めないという苦労はあります。しかし、来場者の非日常の体験に貢献でき、喜ばれるという魅力もあります。テーマパークが好きでこの職業を選択するのであれば、自分自身もその世界観を満喫しながら仕事ができるでしょう。

アルバイトやパートで入った場合、下積み時代は自由度が低いですが、経験を年数を重ねることでテーマパークの企画・運営に携われる可能性もあります。