ファッションデザイナーの平均年収はいくら？具体的な金額や年収アップのポイントを解説！

ファッションデザイナーの平均年収は？

全業種・業種毎の平均年収との比較

ファッションデザイナーの全国的な平均年収は460万円です。一方で、国税庁によって調査された令和2年の全業種の平均年収はおよそ433万円といわれています。そのためファッションデザイナーの給料・年収は一般的な額と比較すると少し高水準になる傾向にあるのが特徴です。これはやはり、商品企画という企業の中核となる部門に所属する仕事ゆえでしょう。企画部門に所属するファッションデザイナーとして良い企画を提出し、それによって実際に高い成果を収められれば、出世につながりさらに年収はアップするものと考えられます。もちろんこの460万円という年収は全国的に見た平均年収なので、あくまで目安であり、企業の規模や本人の経験、地域などで大きく差が出てくる場合もあります。場合によっては平均年収よりも低くなることもありますが、逆に場合によってはさらに高収入が望める可能性もあります。いずれにしても全業種の平均年収よりも高水準の給料が望める可能性は十分に考えられるため、ファッションデザイナーの収入に関して給料の低さや待遇の悪さが気になっていた人にとっては安心につながるはずです。

ファッションデザイナーの平均年収が高い理由は？？

ファッションデザイナーの平均年収が全業種の平均年収よりも若干高い傾向があるのは、ファッションデザイナーが商品開発部門の仕事だからでしょう。商品開発は企業の業績を左右する重要な部門です。その分責任の比重も高いため、それが給料にも反映されやすいのだと考えられます。実績も給料には反映されやすく、売れる商品を生み出せば給料はより高くなることが予想されます。しかし平均よりも高いとはいえ、その差はわずかであるのも事実です。商品開発に関わるならもう少し高くても良いのでは、と思う人もいるかもしれません。これには、個人のスキルや経験によって給料が上下しやすい実力主義敵背景が関係していると考えられます。

ファッションデザイナーの雇用形態別(正規・非正規・パート・アルバイト）の給与比較

求人ボックスが収集した給料や年収のデータによれば、ファッションデザイナーの正社員の平均年収は399万円となっており、最低年収は～298万円、最高年収は787万円～程度です。大きく開きがあるのは、やはり実力主義の色が濃く出やすい業界ゆえでしょう。経験豊富で実績の多いファッションデザイナーは、平均よりも高い年収になりやすいのが特徴です。これに対してアルバイト・パートのファッションデザイナーの平均時給は1001円で、最低は～915円、最高は1240円～となっています。そして派遣社員の平均時給は1398円で、最低時給は～1258円、最高は1878円～程度となっています。非正規雇用のファッションデザイナーの給料にそこまで幅がないのは、非正規ゆえに任せてもらえる仕事の範囲が狭くなりやすいことなどが考えられます。

ファッションデザイナーの勤務先別（規模）の給与比較

ファッションデザイナーの年収は企業の規模が大きくなればなるほど高くなる傾向があり、1000人以上の従業員を抱える企業のファッションデザイナーの平均年収は650万円にもなります。これは全業種の平均年収より200万円以上も高い額になるため、ファッションデザイナーとして高収入を目指すのであれば、大企業に就職することは非常に重要なポイントになるといえるでしょう。大企業の服飾関連の企業は、高価なブランドの企業なども含まれると考えられます。
※表のデータは「デザイナー」のものであり、グラフィックデザイナーやインテリアデザイナーなど、他の専門職のデータも含まれています。

ファッションデザイナーの地域別（エリア別）の給与比較

東京都のファッションデザイナーの平均年収は562万円となっており、額は平均年収よりもかなり高めとなっています。しかしそれよりも高い地域には京都府があり、京都府のファッションデザイナーの平均年収は592万円と非常に高水準です。一方で最も低い平均年収となっている地域は佐賀県であり、佐賀県のファッションデザイナーの平均年収は272万円です。ファッションデザイナーの平均年収は地域によっても大きく差が出るため、より高い給料を望むのであれば、東京や京都のような高収入の地域で就職することも一つの選択肢になってくるでしょう。

ファッションデザイナーの年齢・性別の給与比較

ファッションデザイナーの平均年収は年齢にもよって変わってきます。下記の通り、20代～30代前半はファッションデザイナーとして経験も浅いため年収は上がりづらく、平均以下になってしまうことが多いといえます。しかし傾向としては30代後半くらいから豊富な経験と実績が給料に反映されてくるためか、平均年収は500万円以上が望めるようになってくることがわかります。
性別によっても平均年収と勤続年数などの傾向は変わってきます。男性の方が高い年収になりやすく、女性は全業種の平均年収よりも低くなりやすいのが大きな特徴です。

将来、給料を上げるには？！

スキルアップを目指す

ファッションデザイナーの仕事は個人のスキルと成果が給料に反映されやすいため、給料アップを目指すならスキルアップは欠かせないでしょう。さまざまなデザインを日ごろから勉強し、視野を広げたうえでより柔軟性のある発想力を身に着けることが大切です。ファッション業界の動向やトレンドについての知識を積極的に広げることも重要になってくるでしょう。

転職

ファッションデザイナーとして給料アップを目指すなら、より規模の大きい会社へ転職するのもおすすめです。企業デザイナーは会社の体制によってはキャリアを形成しづらかったり成果を上げてもなかなか給料に反映されなかったりすることがあるため、より待遇改善が望める企業へ転職することが望ましいといえるでしょう。実際に、従業員1000人以上もの規模の企業では、年収は平均よりもかなり高水準になることがデータにも反映されています。

独立

ファッションデザイナーには独立を目指すという選択肢もあります。フリーランスになったりアパレルメーカーを立ち上げたりなど、独立にもさまざまな方法が挙げられます。働き方次第ではかなり高水準の年収を目指すことも可能です。しかしフリーランスや自分自身がアパレル社長になるには経営の手腕なども求められるため、独立を目指すのであれば、早めに勉強や人脈づくりなどの準備を進めておくことが重要といえるでしょう。

まとめ

ファッションデザイナーの仕事には、それぞれのスキルが大きく関わってくるため、平均は少々高めであるものの、人によってかなり幅があるのも事実です。またスキルだけでなく、企業の規模や地域などでも変わってきます。ファッションデザイナーとして給料アップを目指すなら、スキルアップはもちろんのこと、よりキャリア形成につながる職場環境はどこなのか、常に模索していくことが重要といえるでしょう。その際には独立を目標にすることも視野に入れてもよいかもしれません。