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美容部員に必要な資格とは?取得するメリットを解説!

2022年03月01日

はじめに

この記事では、化粧品販売を担う美容部員に関連した資格について、資格の概要、資格の取得方法、取得のメリットやおすすめの取得ルートなどを紹介します。

美容部員とは?

美容部員の仕事内容

美容部員(BA, ビューティーアドバイザー/BC, ビューティーコンサルタント)は、百貨店やドラッグストアにて化粧品を推奨販売する職業です。お客様が抱える悩みに基づいて化粧品をおすすめし、時には該当商品を用いてお客様にメイクを施す「タッチアップ」も行います。また、店舗の会計や清掃などの裏方作業も美容部員の仕事に含まれます。資格や経験がなくても就業可能ですが、関連資格を保有していると就職活動で有利になります。

美容部員とメイクアップアーティストの違い

どちらも化粧品にまつわる職業ですが、美容部員は販売のプロとして化粧品売り場で働くのに対し、メイクアップアーティストはメイクのプロとしてスタジオ等で働きます。美容部員もお客様にメイクを施すことはありますが、商品を買ってもらうことが最終的なゴールのため、程度の軽いメイクに限定されます。そのため、メイクに特化した職業を希望するのであれば、メイクアップアーティストの方がおすすめです。

美容部員の歴史

美容部員という職業を生み出したのは、老舗化粧品メーカーである資生堂だと言われています。1934年より「ミス・シセイドウ」と呼ばれる女性社員を募集し、当初は最新の美容法を芝居形式で広報していました。その後の1959年には「美容部員」へと改称し、現在のような業務内容に移行していきました。現在では他社ブランドでも美容部員が設けられています。

美容部員に関する資格の例

美容師免許

美容師免許は一生有効な国家資格で、筆記と実技による試験が課されます。髪に特化した資格だと思われがちですが、資格取得に必要な講義の中にはメイクに関するものも含まれるため、化粧の知識も身に付きます。一方で、他の資格よりも多くの費用と時間を要するという難点もあります。

日本化粧品検定

文部科学省が後援する民間資格で、1-3級が設けられています。3級では基本的なメイクや美容の知識が、2級では肌に影響を及ぼす食事や睡眠等の知識が問われます。そして、1級では化粧品成分に関する科学的知識が問われます。いずれも筆記試験です。

日本メイクアップ技術検定

一般社団法人JMAが主催する民間資格で、1-3級が設けられています。3級では基本的なメイクの技術が、2級ではフルメイクの技術が求められます。そして、1級ではフルメイクに加えてカウンセリングの技術も求められます。いずれも実技試験です。

その他の資格

メイクセラピー検定やIBF国際メイクアップアーティスト認定試験など類似の資格は他にも存在し、試験内容や合格基準は試験によって異なります。

美容部員に必要な資格はある?

資格を取る必要はない

美容部員になる上で取得必須の資格はありません。加えて、化粧品メーカーでは入社後の社内研修が充実しているため、美容や化粧品に関連した資格を独学で取得する必要もありません。

関連資格を取得するメリット

美容部員としての業務に役立つ

資格を取得する過程でより深いメイクの知識を習得することで、よりお客様に寄り添った提案が可能となります。一部化粧品メーカーでは個人の売上を重視していることから、賞与額アップに繋がる可能性もあります。

転職がしやすくなる

例えば、他の美容系職業への転職を希望する際には美容師免許の保持が役立ちます。また、IBF国際メイクアップアーティスト認定試験のライセンスを保持していると、メイクアップアーティストとして独立する際に協会から支援を受けられます。

おすすめの関連資格は?

美容部員になる上で取得必須な資格はありません。ただし、より知識を深めたいという場合には関連資格の取得をおすすめします。以下では3つの関連資格を比較します

美容部員の関連資格を比較

いずれも美容に関する試験ですが、美容師免許は美容学校での基準を満たした者のみが受験できる国家資格のため、受験者数が少なくなっています。合格率は比較的高いものの、独学では取得できないためハードルが高い資格と言えます。
一方で、日本化粧品検定は協会が出版しているテキストの中から出題されるため、独学での対応が可能です。職業に関係なく、美容への関心が高い一般層が受験することも多いようです。
日本メイクアップ技術検定も協会が出版しているテキストからの出題になりますが、日本化粧品検定が筆記試験であるのに対し、本試験は実技試験のため難易度が高くなっています。特に1級は厳しく、プロのメイクアップアーティストが不合格となった例もあるようです。

美容部員の資格の基本情報の比較表 美容部員の資格の基本情報の比較表

日本化粧品検定がおすすめ!

上記に挙げた3つの中だと、「日本化粧品検定」の資格がおすすめです。国家資格ではないものの、文部科学省後援であるために認知度が高く、美容部員の業務を遂行する上で直に活かせる知識が多数習得できるからです。さらに、1級合格後に研修プログラム受講すると、コスメコンシェルジュの資格も取得できます。

美容部員の関連資格を取るには?

美容部員になる上で取得必須な資格はありません。ただし、より知識を深めたいという場合には関連資格の取得をおすすめします。以下ではその取得方法をご紹介します。

美容師免許

上記に挙げた3つの中で唯一の国家資格です。厚生労働省が認可した美容専門学校へ通学し、卒業見込みがあると判断された2年生は、2月に実施される試験の受験資格を得ることができます。もし不合格となってしまっても、半年後に再受験が可能です。なお、一部短期大学・大学でも受験資格は得られますが、全国に計5校しか存在しないため、専門学校が最も一般的な選択肢です。

その他の資格

各検定の公式ホームページ上で販売されている専用テキストを活用すれば、独学での対策が可能です。日本メイクアップ技術検定の試験は実技形式ですが、公式ホームページには有料の講義動画も掲載されているため、ご自宅で練習することもできます。いずれの検定も、受験料さえ支払えばどなたでも受験可能です。

まとめ

美容部員は百貨店などで化粧品を推奨販売する職業であり、化粧品に関する専門的な知識と、お客様の要望を聞き出すための接客力が必要になります。資格がなくても就業可能なため、スキルアップを目的に、働きながら資格勉強をするのがおすすめです。美容業界に幅広く興味がある場合は、美容師免許を取得するために専門学校に通うと良いでしょう。

当記事に記載の数値や事実等に関しては、下記サイトの情報を基に作成しております

公益財団法人理容師美容師試験研修センター
https://www.rbc.or.jp/exam/about_result/
一般社団法人JMA
http://www.jma-makeup.or.jp/news/detail.php?id=323
一般社団法人日本化粧品検定協会
https://cosme-ken.org/qualify/data
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