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美容師の平均年収はいくら?具体的な金額や年収アップのポイントを解説!

2022年03月01日

はじめに

この記事では、美容師の気になる給料について、日本の平均年収との比較や年齢および役職ごとの推移を交えながら紹介します。美容師に少しでも興味のある方はぜひご参照ください。

美容師の平均年収は?

美容師の平均年収vs日本の平均年収

厚生労働省による令和2年度賃金構造基本統計調査では、理容・美容師の平均年収は約330万円(月収26.9万円・ボーナス6.5万円)でした。一方、国税庁による同年度の民間給与実態統計調査では、日本人全体の平均年収は433万円(月収30.7万円・ボーナス64.6万円)との結果が示されており、美容師の給与水準はこれと比較して100万円ほど低いことが分かります。いずれも手取り金額ではないため、実際に使えるお金はさらに少なくなります。
先に示した2つの値にはいずれもボーナスも含まれています。多くの企業において、ボーナスでは月給の2か月分が支払われますが、理容・美容師のボーナスは月給の4分の1に過ぎません。なお、新卒時のボーナスはたったの約6千円です。

低賃金の原因は利益率の低さ

美容師の給料が低い根本的な原因としては、美容師が提供するサービスの利益率の低さが挙げられます。ここで利益率について説明します。例えば、2017年にApple社より発売されたiPhoneXは、原価が約4万円なのに対し、約10万円で販売されていたため、利益は約6万円になります。つまり、利益率は約60%です。店舗の立地や規模にもよりますが、美容室ではこの値が低い傾向にあります。利益が少ないと、給料として各自に分け与えられる金額も減少します。美容室の利益率が低い原因としては以下が挙げられます。

施術料金の値下げ競争が激しい

もしもiPhoneXが5万円に値下げされたら、1台当たりの利益はたったの1万円になってしまいます。美容業界では同様のことが起きているのです。背景には、QBハウスを始めとする格安店の登場や、インターネットを通じて施術価格の比較が容易になったことが挙げられます。多くの人が安さに慣れてしまったため、安さを武器にした集客を行う美容室が増えているのが現状です。

設備にお金がかかる

あなたが新しく美容室を開店するとしたら、どこを選び、どのような内観にしますか?ほとんどの方が「人が多く集まる都心」「リラックスできる空間」と答えるでしょう。まず、都心は基本的に土地が高く、賃貸でもそれなりの値段がします。そして、お客様にリラックスして頂くためには、座り心地が良い上質なイスやシャンプー台が必要です。さらに、ドライヤーやヘアアイロンなど、他にも買いそろえなくてはならないものがたくさんあります。このように、美容師という仕事をする上では多くのお金がかかります。

広告費にお金がかかる

都心に美容室を構えたところで、お客様が来店してくれるとは限りません。ホットペッパービューティーによれば、東京都内には約8200軒もの美容室が存在するからです。広告と聞くとテレビCMを想定するかもしれませんが、ホットペッパービューティーなどの美容情報サイトに自サロン情報を掲載してもらうことも、宣伝活動の一種です。掲載にあたっては掲載料が請求されますし、掲載写真を撮影するためのモデルの手配など、ここでもやはりお金がかかります。

性別・年齢別の給与比較

グラフに示す通り、美容師の年収は40代前後でピークを迎える傾向にあると言えます。また、全体的に男女間での賃金格差も小さいのが特徴です。
50代前半で男性美容師の年収が急激に増加している要因としては、本調査における回答者の大半をオーナー等が占めていたことが推察されます。どこかの美容院に雇われるよりも、独立して自分の美容院を開業する方が、年収が上がる傾向にあるためです。
一方で、50代以降に女性美容師の年収が減少する原因としては、体力的な限界などにより正社員を辞する人が多いためであると想定されます。アルバイトやパートなどに転身すれば、毎日のように美容院へ出勤せずとも、自分の好きなペースで働くことができます。その代わり、時給は勤務時間の短縮に伴い年収も減少します。ちなみに時給相場は、アシスタントで800~1,200円、スタイリストで1,000~1,400円となっています。

役職別給料比較

・アシスタント:約200万円
・スタイリスト:約280万円
・店長:約350万円
・オーナー(独立):約450万円 (店舗年間売上の1~2割に相当)
美容師の年収は、店長などの肩書きよりも、売り上げへの貢献度に左右される傾向にあります。美容師の見習いであるアシスタントは、全体的に給料が低く、初任給は約17万円となっています。
スタイリストの平均年収は約280万円ですが、指名の獲得数や、ヘアケア用品の販売量などに応じて追加報酬が支払われるため、個人差が大きいという特徴があります。有名店のトップスタイリストやディレクターの中には、本の出版や講習会の開催による利益も手伝い、年収1000万円ほどを記録する方もいらっしゃるようです。
そして、店長の平均年収は350万円前後と推定されます。多くの美容院において、20代後半~30代の美容師が店長を担うため、先に示した年齢別給料のグラフも併せてご参照ください。
オーナーの給料は、一般的には美容室の年間売上の10~20%ほどと言われています。1店舗のみの経営では年収400~500万円程度が相場ですが、多店舗経営者の中には1000万円を超える方もいらっしゃるようです。

勤務先の規模別給料比較

美容師の年収は、勤務先の美容院の規模にはあまり左右されないようです。ただし、従業員の人数が少ない個人店の方が、人数の多いチェーン店と比較して若干年収が上がる傾向にあります。

都道府県別給料比較

令和2年度の調査において、美容師の平均年収は約330万円との結果が出ています。都道府県別の美容師の年収と比較してみると、全国平均を上回っているのはわずか7都県に留まっており、最も高いのは三重県の421万円でした。一方で、最も低い値を記録したのは宮崎県の232万円です。いずれの県も、首都圏と比較して土地代が安く、利益を生みやすいという特性があります。しかし、三重県では人口の多い地域が広範囲に及んでいるのに対し、宮崎県では一部に留まっています。この違いにより、三重県の方が一店舗あたりの売上が高くなり、従業員に支払われる給料も高くなるのだと考えられます。

将来収入を上げるためには?

インセンティブで稼ぐ

インセンティブとは、基本的な給料とは別で支払われる報酬のことです。美容師においては、お客様から指名を頂いたときや、サロンで販売しているヘアケア商品を、自身の紹介を通じてお客様が購入してくださったときなどに報酬がもらえます。

美容室内で昇格する

役職別給料の項目でも記した通り、店長などの役職に就くと、年収は増加します。ただし、爆発的な増加が見込める訳ではありません。

独立して自分の美容室を開く

役職別給料の項目でも記した通り、自分の美容室を所有する「オーナー」になると、給料は増加します。ただし、日本の人口減少にも関わらず、美容室は毎年増えていることから、熾烈な顧客獲得競争が繰り広げられているのも事実です。

フランチャイズ店のオーナーになる

フランチャイズとは、契約を結んだチェーン店の内装案・マニュアル・店名を借りながら自身の店舗を運営することです。チェーン店の有するブランド力を借りながらの運営が可能になるため、集客の負担を削減できます。大手コンビニエンスストアのセブンイレブンなどはこの形式を採用しています。個人商店を開きたいオーナーがいたとして、一から商品や内装を自分で決めるのはとても大変です。そこで、セブンイレブンの方式を借りる訳です。セブンイレブン側としても、店舗を効率よく増やせるというメリットがあります。

フリーランス(業務委託)で働く

どこかの美容室に雇われるのではなく、個人で指名を受けて仕事をする美容師のことを指します。結婚式場やフォトスタジオなどにいらっしゃる美容師の多くはこの働き方をしています。働いた分がそのまま自分の収入に繋がるため、高い技術力を有し、たくさん働けるだけの体力がある方におすすめです。

まとめ

美容師の給料は全体的に低い傾向にあり、年齢、都道府県別の賃金格差が大きいと分かりました。役職に関しては、店長やオーナーを務めれば必ず年収が増加するという訳ではなく、個々の腕前によるところが大きいようです。「有名店で働きたい」、「高収入を得たい」など、最終的な目標を見据えた上で、自身の働き方を選択しましょう。

当記事に記載の数値や事実等に関しては、下記サイトの情報を基に作成しております

令和2年賃金構造基本統計調査結果の概況|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2020/index.html
令和2年分民間給与実態統計調査|国税庁長官官房企画課
https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2020/pdf/002.pdf
Apple’siPhonePricesSoar,butNotProfitMargins|TheInformation
https://www.theinformation.com/articles/apples-iphone-prices-soar-but-not-profit-margins
美容師の給料・年収はどれくらい?|学校法人三幸学園
https://www.sanko.ac.jp/job/beauty/beautician/326/

実際に働いている人の口コミをチェックしよう!

美容師として実際に働く方にアンケートをとり、 「年収」に対する満足度を5段階で評価してもらいました。
実際に働いている人の口コミを参考に、どんな仕事なのかイメージをつけましょう!
実際に働いている人の
美容師の「年収」の満足度
★★★☆☆ 2.7 (92件)

美容師の 「年収」の 口コミ一覧

全92件

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大阪府の30代後半女性

正社員 / 250万円以上~300万円未満 / 専門学校卒

就職先:美容室

年収の満足度 ★★★☆☆ 3.0
  • 年収

    とくにはよくはなかった。 頑張れば成果はでるかもしれない。自分次第でかわるかとおもう

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千葉県の30代後半女性

正社員 / 300万円以上~350万円未満 / 大学卒

就職先:美容室

年収の満足度 ★☆☆☆☆ 1.0
  • 年収

    仕事の内容からして、少なすぎる。仕方がないのかもしれないがもう少しほしい

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群馬県の40代女性

パートタイム/アルバイト / 100万円未満 / 専門学校卒

就職先:美容室

年収の満足度 ★☆☆☆☆ 1.0
  • 年収

    商売は安定しないから。お客様あっての仕事だから暇な日が続いたり、お客様の気持ちもそれぞれだから難しい。

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島根県の30代後半女性

パートタイム/アルバイト / 100万円未満 / 専門学校卒

就職先:美容室

年収の満足度 ★☆☆☆☆ 1.0
  • 年収

    シフト制で休みが多く思ったよりかなり少ないからお給料も少ない。子供がいるのでパートであまり稼げない

アイコン

神奈川県の40代女性

業務委託契約の事業主 / 350万円以上~400万円未満 / 専門学校卒

就職先:美容室

年収の満足度 ★★★☆☆ 3.0
  • 年収

    店にいる時間のわりには年収が低い!福利厚生がきちんとしてない!でも、やりがいがあるからがんばれる

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