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栄養士の仕事内容とは?仕事の魅力・やりがいを解説!

2022年03月01日

はじめに

栄養士とは、専門知識を用いて食事から栄養管理を行い、個々の人々に合わせた健康維持の支援を行う職業です。専門性の高い仕事であるため多くの需要があり、さまざまな職場で活躍が期待できます。こちらでは栄養士の基本的な仕事内容と、魅力や大変なことについて解説します。

栄養士とは?

栄養士の定義

栄養士とは、個人または集団の人々に対して、食事による適切な栄養補給をサポートする職業です。
栄養学を用いて食事のアドバイスを行ったり、栄養バランスを考慮した献立を提案したりと、仕事内容は幅が広くなっています。
栄養士になるには栄養士資格が必要ですが、受験の必要はなく養成学校で所定のカリキュラムの修了後、卒業して申請を行うだけで取得が可能です。
業務独占資格ではないため法律によって業務範囲が指定されていませんが、就職先に合わせて仕事内容が大きく変わります。

栄養士の仕事内容

栄養士の仕事内容は、学校や病院などの施設においては、提供する給食の献立を考えたり、計画的な給食スケジュールの提案や実際に調理をしたりします。
保健所などに就職した場合には、栄養に関するアドバイスや具体的に必要とされる食事を個人に提案することも仕事です。
一方で、国家資格である「管理栄養士資格」を取得した場合、上記のような仕事内容に加えてより専門的な業務を担当します。
施設の栄養管理や食事管理の責任者を請け負ったり、深刻な栄養不足な人に対して各施設や病院などで専門家としての指導を行います。

栄養士に必要なスキル

栄養士に求められるスキルは、大きく以下の3つに分類されます。

①栄養学の知識
栄養学とは、人間の活動に欠かせないエネルギーを作り出す「栄養」について学ぶ学問です。
健康と食事の関係性から、人間の身体にどのような栄養が必要なのかを考え、そのために必要な食事方法や料理を学習します。一般的には応用栄養学、臨床栄養学といった流れで学び、食品における栄養価値や、病気や怪我をした人の回復に必要な栄養管理方法などを習得するのが基本です。栄養を的確に摂取していくために必要な食事の量や内容を、個人の特性や環境に合わせてアドバイスできる能力も必要です。

②確実に栄養のある食事を届けるスキル
特に学校給食や病院の食事を管理する場合には、栄養のある食事をバランスよく提供するスキルが必要です。
子どもたちの成長に合わせて必要な栄養素を割り出し、日々の食事のなかで確実に摂取させていくことが仕事になるでしょう。
特別擁護老人ホームなどを始めとした施設では高齢者に対して健康維持のために必要な栄養を考慮し、無理のない形で食べられる工夫と合わせて楽しめる食事を提供します。栄養における基礎知識と合わせて、それを提供する相手のことを考えるスキルも栄養士には必要です。

③食品の安全管理を行うスキル
食品の安全性を確保し、栄養摂取の過程に問題が出ないように調整するのも必要なスキルに含まれます。
主に衛生環境の管理を仕事にする際に求められるスキルとなり、専門知識を用いて職場を清潔に保つためのガイドラインの制定や実際の現場のチェックなどを行うことになるでしょう。万が一食中毒などの問題が発生した場合に、速やかな対応と原因の特定を行うのも仕事になるため、緊急時の対応力も栄養士の重要なスキルです。

栄養士の一日のスケジュール

栄養士は就職先によって仕事内容が大きく変わるため、その職場に合わせて臨機応変に働くのが基本です。
一例として、デイケア施設に就職して働いている人の1日をご紹介します。
ミーティングなどの事務作業からはじまり、昼ごろを目安に調理準備および実際の調理作業を進めます。
その後は再度事務処理を行い、施設の維持や今後の業務に必要な作業を行います。
退勤近くになると会議や報告書の作成に移り、問題がなければ17時ごろには業務を終了させられるでしょう。

栄養士の一日のスケジュール例 栄養士の一日のスケジュール例

栄養士に必要な資質

食品の安全性を確保し、栄養摂取の過程に問題が出ないように調整するのも必要なスキルに含まれます。
主に衛生環境の管理を仕事にする際に求められるスキルとなり、専門知識を用いて職場を清潔に保つためのガイドラインの制定や実際の現場のチェックなどを行うことになるでしょう。
万が一食中毒などの問題が発生した場合に、速やかな対応と原因の特定を行うのも仕事になるため、緊急時の対応力も栄養士の重要なスキルです。

食や栄養に興味がある

栄養士は、食料や栄養に関する強い興味がなければ、続けることが難しい職業です。
少しでも食料や料理について詳しくなりたい、栄養が人間の身体に与える影響をもっと知りたい。
そんな向上心を持っている人は、常に向上心を仕事に反映していけるでしょう。

職場への責任感

職場に対する強い責任感も、栄養士の資質を決める要素のひとつです。
栄養管理や衛生管理に責任を持てなければ、多くの人の健康を害するような大きなトラブルを招く可能性があります。
常に自分の仕事に責任を持ち、ミスをしないための方法や仕事の流れを構築できる人に向いている仕事です。

連携する能力

栄養士は同業者や他の職業の人たちと、幅広く連携して仕事を行います。
自分だけで全ての仕事を行うのではなく、周囲と協力できる連携力・コミュニケーション能力が必要です。
一緒に栄養バランスの良い食事を考えたり、衛生管理に関するルールを決めたりと、仕事内容には共同作業に該当するものが多くなっています。
気軽に相談したり話し合ったりできる環境を作れる人ほど、栄養士の資質があると言えるでしょう。

栄養士の魅力

食のプロとして働ける

栄養士になれれば、食に関するプロフェッショナルとして働けます。
さまざまな職場への就職が検討できるので、比較的自由度の高い就職活動が可能です。
自分のやりたい仕事内容、高い給与や労働条件、興味のある業界・業種など、あらゆる角度から将来を考えられるのが魅力となっています。
同じ食のプロである調理師とは違い、調理業務だけでなく各種施設や企業の衛生管理の仕事もできるので、就職先の範囲は幅広いです。

日常でスキルが役立つ

栄養士になるために学んだ知識は、日常で役立てられます。
普段から栄養バランスを考慮した食事を取ったり、食材を上手に活かしたりといったことが可能です。
自分だけでなく家族の栄養面も管理できるので、自分の周囲の人たちの健康維持をサポートできるのも魅力となっています。

将来性がある

栄養士は現在も高い需要があり、それは将来的にも継続すると予想できます。
将来性のある仕事なので、今から資格取得・就職を進めておけば今後仕事に困るケースが少なくなるでしょう。
最近は給食や医療現場だけでなく、スポーツ栄養学などさらに活躍の場が広がっています。

栄養士のやりがい

栄養士のやりがいは、自分の栄養管理や衛生管理によって、人々が健康を維持できることにあります。個人に必要な栄養素を見つけ出し、的確な食事を提供することができれば、身体の不調を回復に導けます。不調に悩んでいた人が、自分の提案した食事をきっかけに身体の回復が実現したときなどは、強いやりがいを感じられるでしょう。
栄養士はただ栄養バランスの良い食事を考えるだけでなく、それを美味しく食べてもらうことも仕事内容に含まれます。食事を美味しいと思ってもらえたり、お礼を言ってもらえたりする場面が、更なるやりがいにつながるでしょう。

栄養士として大変なこと

注意力や観察力が必要

栄養士は常に注意力や観察力が必要になるため、精神的な疲労を感じやすいです。
食材に不備が生じたり、患者さんが勝手に予定外の食事をしてしまったりといったトラブルを防ぐには、栄養士の管理が大事な役割を担います。
常に職場全体を意識し、問題の発生を未然に防げるように立ち回らなければならない点が、仕事上の大変なことのひとつです。

成果が実感しづらい

栄養士は、成果が実感しづらい仕事でもあります。
栄養を考えた食事の効果は即座に表れるわけではないので、根気よく同じ業務を続けていかなければなりません。
自分の判断が間違いだと気づけば、すぐに計画を立て直し、また一からやり直しとなるでしょう。
成果につながるまで時間がかかる点は、デメリットであり大変に感じられる部分になります。

ハードな職場が多い

栄養士の職場は、基本的にハードなことが多いです。
体力が必要なことはもちろん、適切な管理やコミュニケーションも仕事内容に含まれているので、気遣いなどにエネルギーを取られるケースもあります。
肉体的にも精神的にもタフにならなければ、仕事をまっとうできないこともあるでしょう。

まとめ

栄養士の仕事は、社会的に重要な立ち位置として認知されています。
将来性もあることから、食事や影響に関することに興味があるのなら栄養士を志してみてはいかがでしょうか、

栄養士はハードな仕事ですが、食のプロとして多くの職場で働けたり、自分のプライベートの栄養管理にも応用できたりとメリットが多いです。
自分の判断や対応によって健康を回復した人に出会えることも珍しくないので、仕事へのやりがいを感じやすくモチベーションアップにもつながります。
この機会に栄養士の仕事内容に関する特徴を学び、具体的な就職の準備をしてみるのもおすすめです。

当記事に記載の数値や事実等に関しては、下記サイトの情報を基に作成しております

綾部さくらホーム
http://ayabesakura.jp/about/flow-nutritionist

実際に働いている人の口コミをチェックしよう!

栄養士として実際に働く方にアンケートをとり、 「仕事内容」に対する満足度を5段階で評価してもらいました。
実際に働いている人の口コミを参考に、どんな仕事なのかイメージをつけましょう!
実際に働いている人の
栄養士の「仕事内容」の満足度
★★★☆☆ 3.4 (33件)

栄養士の 「仕事内容」の 口コミ一覧

全33件

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大阪府の40代女性

パートタイム/アルバイト / 100万円以上~150万円未満 / 専門学校卒

就職先:給食委託会社

仕事内容の満足度 ★★★★★ 5.0
  • 仕事内容

    お客様との間で窓口業務的なことは色々大変だけど、達成感や信頼を得られる

  • ワークライフバランス

    もうすこし休みが増えたらいいなとおもう。夏休み、年末年始も休みがほしい

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山形県の20代後半女性

正社員 / 250万円以上~300万円未満 / 短期大学卒

就職先:給食委託会社

仕事内容の満足度 ★★★☆☆ 3.0
  • 仕事内容

    お客様から美味しいとの声があると嬉しい。毎日食べてくださるお客様に毎日美味しく食べてもらうように仕事していると思うと頑張ろうと思える。

  • ワークライフバランス

    子育てする社員は急に早退したり休むことになると周りからあまり良くみられていないという環境がおかしい。

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愛知県の30代後半女性

正社員 / 200万円以上~250万円未満 / 大学卒

就職先:障害児施設

仕事内容の満足度 ★★★★☆ 4.0
  • 仕事内容

    休みが少ないのが大変です。 休憩もほとんどなく立ちっぱなしです。 子どもたちの笑顔を見るとまた、頑張ろうと思います。

  • ワークライフバランス

    1日立ちっぱなしで休憩はほとんどないです。 休憩は食べてる時間20分から30分くらいです。残業代はつかないです。定時に終わることはほとんどないです。 休みも日曜日と祝日のみです。

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滋賀県の30代前半女性

パートタイム/アルバイト / 100万円未満 / 大学卒

就職先:給食委託会社

仕事内容の満足度 ★★★★☆ 4.0
  • 仕事内容

    大量に調理するには体力も必要なので、日頃からの体調管理、程よい体力作りは必要です。

  • ワークライフバランス

    土日や祝日に出勤することもありますが、その分平日の休みで自由に過ごす時間があります。

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福岡県の30代後半女性

正社員 / 100万円以上~150万円未満 / 高卒

就職先:病院

仕事内容の満足度 ★★★★★ 5.0
  • 仕事内容

    お年寄りでも不自由な方はいます。 たくさんの寄り添える時間はあります。 とても有意義です。

  • ワークライフバランス

    休暇もあればそれに見合った残業があると思います。 十分やすませてもらった分働いています。

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