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看護師に必要な資格とは?取得するメリットを解説!

2022年03月01日

はじめに

「白衣の天使」と呼ばれる看護師は、患者に寄り添い昼夜問わず医療現場を支えています。看護師は国家資格を取得しなければなれない職業です。看護師に必要な資格の概要や資格の取得する方法、国家試験の内容と取得難易度、そして資格取得のメリットについて紹介します。

どんな資格?看護師の資格概要

医療を支える国家資格「看護師」

看護師は、まさしく医療現場を支える職業です。医師の指示のもと治療の補助を行い、患者を看て心身をケアするだけでなく、准看護師や看護助手に指示を出し、救急隊員や他の医療スタッフなどと連携して医療現場を支えるプロフェッショナルです。看護師が活躍できる場所は、病院や診療所のほか、教育施設や福祉施設、介護保健施設、訪問看護ステーション、企業が設置する健康管理室など多岐にわたっています。

看護師の成り立ち

看護の起源は「母親の養育」だといわれています。曖昧だった看護を明確な仕事に変えたのは19世紀にイギリスで活躍したフローレンス・ナイチンゲールで、看護婦の養成所を作り近代的な看護システムを確立するなど社会の中で看護の役割を明確化しました。日本では明治時代に入り、医師を補助する役目として看護婦の仕事が登場しました。第二次世界大戦後、米国の指導で新しい看護制度と看護教育制度が創設され、保健婦助産婦看護婦法(現・保健師助産師看護師法)を制定します。今日では男女共同参画社会の考えに基づき、性別に関係なく就ける職業のひとつです。

看護師の国家試験概要と取得難易度

看護師の国家試験概要

実施日

令和4年の国家試験は2月13日に実施予定です。毎年2月中旬に行われるのが慣例です。

試験内容

人体の構造と機能や基礎看護学など厚生労働省の「看護師国家試験出題基準」に基づき全240問出題されます。

形式

4つ・5つの選択肢から正しいものを選びマークシートに記入する形式です。

開催地

北海道、青森県、宮城県、東京都、新潟県、愛知県、石川県、大阪府、広島県、香川県、福岡県及び沖縄県です。

料金

受験手数料は5,400円分で、消印なしの収入印紙にて納めます。

看護師国家資格の取得難易度~合格率は9割以上?!~

令和3年に行われた第110回看護師国家試験の合格基準は、必修問題の全50問のうち、8割の40問以上を正答し、かつ1問1点の一般問題130問と1問2点の状況設定問題60問からなる合計250点満点のうち、159点以上取ることとなっています。同年の試験の受験者は66,124人で、そのうち59,769人が合格し、合格率は90.4%でした。新卒者に限ってみれば合格率は95.4%と非常に高くなっています。なお、令和2年第109回の合格率は全体で89.2%であり新卒者は94.7%、平成31年第108回の合格率は全体で89.3%であり新卒者は94.7%でした。したがって、普段からしっかりと国家試験の対策を行って勉強していれば、看護師国家試験に合格できる可能性はかなり高いといえるでしょう。

なぜ取得するの?看護師の資格を取得するメリット

メリット①平均年収が高い

看護師はどの地域においてもニーズが高く、また慢性的な人手不足が続いています。求人の募集件数も非常に多く、安定して働き続けられる職業といえます。また、病院勤務で夜勤を担当すると夜勤手当がつくなど、基本給以外の手当が充実しているのも特徴です。そのため、他の業種と比べて平均年収が高い職業として知られています。

メリット②身近な人の変調に気づける

看護師は職業柄、医療現場でさまざまな疾患を持つ不特定多数の患者さんに寄り添い、常に健康状態を注視しています。そのため、家族や恋人、大事な友達など身近な人に何か異変があったときにも、すぐに気づくことができるメリットがあります。また突発的なけがや病気が起こった場面に対しても、冷静かつ適切に処置することができます。これらは国家資格を取得する上で学んだ知識と現場で培った経験をあらゆる場面で活かせることを意味しています。

メリット③活躍の場が広い

看護師は医療現場を支える職業ですが、それは病院や診療所など場所が限定されているわけではなく、看護師の配置が必要不可欠な特別養護老人ホームや介護医療院のような介護を必要とする社会福祉施設、自宅療養を支える在宅介護支援センターなどにおいても、常に需要があります。ご自身の描くキャリアに合わせていろいろな場所で活躍できる職業なのです。

メリット④感謝の言葉がもらえる

担当した患者さんが苦しい治療やリハビリを乗り越えて回復し、退院の運びとなったときに、本人やその家族から直接感謝の言葉をかけてもらえるのも看護師ならではのやりがいとして非常に大きなものでしょう。感謝の言葉は、自分の頑張りが相手に認められたことを意味しますので、とても励みになります。人を相手とする職業であるゆえ、受け取る言葉などから常にやりがいを見出すことができるでしょう。

どうやって取得するの?看護師の資格を取得する方法

看護師の資格を取得するまでの流れ

まず、看護師国家試験の受験資格を満たすための学歴が必要となります。最も早く看護師になれるルートは、中学校卒業後に高等学校看護科と高等学校専攻科がセットになった5年一貫看護師養成課程の高校に進学するパターンです。そのほか、高校卒業後に3年制の看護短期大学や看護専門学校に進学するルートや4年制の看護大学に進学するルートなどがあり、受験資格を得て国家試験に合格すると看護師資格が取得できます。国家試験の出願時期は毎年最終学年の11月中旬~12月上旬で卒業見込証明書があれば出願できます。試験そのものは最終学年の2月中旬に実施され、3月中旬に卒業証明書を提出したら、3月下旬に合格発表があります。合格していれば晴れて看護師資格を取得できます。

看護師の資格を取得するための一般的なルート

看護師資格を取得するためのルートとしては、高校を卒業した後に、看護系の短大か専門学校か大学のいずれかに進学するのが一般的です。その中でも学校数が多く、数多くの合格者を輩出しているのが看護系の専門学校で、看護師の学歴の75.3%に及びます。全国各地に学校があり、自宅から通えるといったメリットも存在します。

まとめ

看護師は、病院など医療機関に限らず、高齢者を多く抱える社会保険施設や企業、学校などさまざまな場所で需要があり、活躍できる職業です。看護師になるには、受験資格を満たす学校に通い、その上で国家試験を受ける必要があります。合格率は新卒者で90%を超えており、きちんと知識を身につければ合格できる可能性は大いにあります。将来性や収入の面を考慮すると、ぜひとも取得を検討してほしい資格のひとつです。

当記事に記載の数値や事実等に関しては、下記サイトの情報を基に作成しております

厚生労働省第105回保健師国家試験、第102回助産師国家試験及び第108回看護師国家試験の合格発表について
https://www.mhlw.go.jp/general/sikaku/successlist/2019/siken03_04_05/about.html
厚生労働省第106回保健師国家試験、第103回助産師国家試験及び第109回看護師国家試験の合格発表
https://www.mhlw.go.jp/general/sikaku/successlist/2020/siken03_04_05/about.html
厚生労働省第107回保健師国家試験、第104回助産師国家試験及び第110回看護師国家試験の合格発表
https://www.mhlw.go.jp/general/sikaku/successlist/2021/siken03_04_05/about.html
厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/kouseiroudoushou/shikaku_shiken/kangoshi/
厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001vb6s-att/2r9852000001vbam.pdf
厚生労働省職業情報提供サイト
https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/156
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