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言語聴覚士を目指せる進路は?進路別のメリット・デメリットを解説!
2022年03月01日はじめに
「言語聴覚士」と聞いてぱっと思い浮かぶ方はそう多くはないのではないでしょうか。言語聴覚士とは、コミュニケーションの分野におけるリハビリの国家資格で、「話す、聞く、食べる、のスペシャリスト」です。この記事では言語聴覚士に興味のある高校生を主な対象に、言語聴覚士なるためにはどのような道を歩めば良いかについて検討します。言語聴覚士にご興味がある方はぜひご参照ください。
目次
言語聴覚士になるには
高校卒業後、「養成校卒業後に国家試験合格」か「大学経由養成校卒業、のちに国家試験合格」
言語聴覚士はリハビリの分野における国家資格です。そのため、言語聴覚士になるには言語聴覚士国家試験に合格し、言語聴覚士の資格を取得する必要があります。そして、言語聴覚士国家試験を受験するためには主に以下の2つのルートがあります。
①高等学校卒業後、言語聴覚士養成校で3年以上修業して卒業
②一般の4年制大学を卒業後、2年制の言語聴覚士養成校を卒業
高校生の時点で言語聴覚士になりたいと考えているなら、高校卒業後に3年制あるいは4年制の養成校に入学して卒業する①のルートが最短ルートです。
この記事では言語聴覚士に興味のある高校生にとって一般的な①のルートについてより詳細にご紹介します。
①のルートでは言語聴覚士になるまでに
STEP 1:言語聴覚士養成校入学
STEP 2:言語聴覚士養成校卒業(3年以上修学)
STEP 3:言語聴覚士国家試験受験・合格
STEP 4:言語聴覚士資格取得
という段階を踏む必要があります。国家試験は毎年2月に実施されるため、多くの受験生が養成校の最終学年の2月に国家試験を受験し、卒業と同時に言語聴覚士の資格を取得します。
言語聴覚士養成校の数と種類
言語聴覚士養成校とは、文部科学大臣または都道府県知事に指定された言語聴覚士のための大学、短期大学、専門学校のことを指します。日本言語聴覚士協会によると、言語聴覚士養成校は日本全国に74校あります(2022年1月現在)。内訳としては、専門学校40校、大学32校、短期大学が2校となっています。
言語聴覚士の専門学校、大学、短大ベストな進路は?
それでは専門学校、大学、短期大学について、データを用いて様々な観点から比較してみましょう。
それぞれの学費比較
まずは学費の比較です。言語聴覚士を目指すことができる大学は1校を除き私立の学校しかなく、卒業までに4年間かかるということもあり学費は総額600万~700万円が相場といえそうです。一方専門学校は3年制の場合400万円前後が相場となっています。4年制の専門学校もありますが500万円以下の場合が多く、いずれにしろ専門学校の方が大学よりも200万円ほど安いというのが一般的なようです。
※詳細・最新情報は各校のHP等をご参照ください。
進路によって就職先、就職の難易度は変わるの?
養成校卒業後の就職が気になる人も多いのではないでしょうか。結論から言うと、進路によって就職に大きな差はありません。言語聴覚士という資格を取得するので、その資格で活躍できる場に就職する方がほとんどです。学校によっては、病院が設立した学校や医療施設等と提携を結んでいる学校もあります。その場合、コネクション先に就職がしやすくなることもあります。
進路によって将来のお給料は変わるの?
言語聴覚士になるには大学、短大、専門の主に3つの進路があるとご紹介しました。これらの進路によって、将来言語聴覚士として働く際にお給料に差はあるのでしょうか。結論から言うと、進路によってお給料に差が出ることはありません。言語聴覚士は国家資格であり、非常に高い専門性が求められます。つまり、言語聴覚士のお給料は国家資格を持っていることを前提に、経験年数や専門性によって変わるということです。したがって現段階では将来のお給料を気にせず、言語聴覚士になる(国家試験に合格する)ためにどの進路が自分にとってベストかを考えると良いかもしれません。
進路別の合格率は?
それでは、国家試験合格の可能性を高めるためにはどこに進学するのが最適なのでしょうか。結論から申し上げると、進路によって合格率が変わるというよりは学校によって変わると言えるでしょう。言語聴覚士の国家試験合格率は近年60%台で推移しています。毎年のように合格率90%以上を達成する専門学校・大学もあれば、平均よりも合格率が低い専門学校・大学もあります。したがって本気で言語聴覚士を目指すのであれば、学校の合格率をチェックすることが重要です。
言語聴覚士を目指せる専門学校と大学のメリット・デメリット
高校卒業後すぐに言語聴覚士を目指す場合、主に3つの進路があることが分かりました。その中でも学校数から見て分かるように、多くの人が専門学校か大学かで迷うようです。
それでは、専門学校と大学にはそれぞれどのような違いがあるのでしょうか。それぞれの特徴とメリット・デメリットを比較してみましょう。
言語聴覚士を目指せる専門学校のメリット・デメリット
専門学校に進学するメリットは主に2つあります。1つ目は最短で国家試験受験資格を得られる点です。3年制の専門学校を選んだ場合、国家試験に一発合格できれば最も早く言語聴覚士になることができます。最短で言語聴覚士として働き始めれば、その分早くから実戦経験を積むことができ、お給料アップも他の進路より早くなる可能性があります。メリットの2つ目は、言語聴覚士に特化した勉強ができる点です。専門学校の場合、学生が卒業後に言語聴覚士になることを前提にカリキュラムが練られているため、国家試験対策や言語聴覚士に必要な技能を養う実習などが充実しています。
一方で専門学校のデメリットとして、大学のように進路変更が容易ではない点が挙げられます。言語聴覚士に特化した勉強をするため、もし仮に入学後に言語聴覚士以外の道を目指したくなった場合、コスト(お金、時間、労力)がかかるといえます。
言語聴覚士を目指せる大学のメリット・デメリット
大学に進学するメリットは主に2つあります。1つ目は、言語聴覚士に必要な知識や技術をじっくりと時間をかけて学ぶことができる点です。これは3年制の専門学校や短期大学とは異なり大学が4年制であるためです。また大学の場合、幅広い知識も身につけることができます。カリキュラムに言語聴覚士とは直接的に関わらない分野の科目が組み込まれていたり、部活やサークルなどで全く別の学部の学生と交流機会があったりします。
一方大学のデメリットとしては、卒業までに勉強しなければならない科目が多いという点が挙げられます。言語聴覚士とはあまり関係がないような科目が卒業までに課されていることもあります。したがって本気で言語聴覚士を目指す方には負担となってしまうかもしれません。また言語聴覚士を目指せる大学はほとんどが私立の学校であるため、経済的な負担が大きいのも大学進学のデメリットの一つといえるでしょう。
本気で言語聴覚士を目指すなら専門学校へ
言語聴覚士の進路について様々なデータをご紹介してきました。最後に編集部がおすすめする進路をご紹介します。
言語聴覚士になるのを決めている、本気で言語聴覚士を目指したいという方には専門学校への進学をおすすめします。理由は単純です。言語聴覚士になるのに一番の近道だからです。そしてその中でも国家試験合格率に定評がある学校を選べば、言語聴覚士になれる確率はさらに上がります。また専門学校は3年制であるため、学費を安く抑えられるだけでなく早くから言語聴覚士として活躍でき、経済的にも安心できる進路といえるでしょう。言語聴覚士の専門学校の選び方については、別の記事でご紹介しているので、専門学校への進学を検討している方はぜひご参照ください。
まとめ
いかがだったでしょうか。この記事では言語聴覚士になるためのベストな進路選択についてご紹介しました。どの進路にもメリットとデメリットがあります。そして皆さんの中にも優先したいことがあるかと思います。それらを明確に理解した上で進路選択をしていただくと、ご自身にとってベストな進路に進むことができるのではないでしょうか。
当記事に記載の数値や事実等に関しては、下記サイトの情報を基に作成しております
- 一般社団法人日本言語聴覚士協会HP
- https://www.japanslht.or.jp/
- 学校法人神戸滋慶学園神戸医療福祉専門学校HP
- https://www.kmw.ac.jp/
- 学校法人西大和学園大和大学HP
- https://www.yamato-u.ac.jp/
- 学校法人文理佐藤学園西武学園医学技術専門学校池袋キャンパスHP
- https://www.seibugakuen.ac.jp/ikebukuro/
- 学校法人北杜学園仙台青葉学院短期大学HP
- https://seiyogakuin.ac.jp/
- 北里大学HP
- https://www.kitasato-u.ac.jp/jp/index.html
- 県立広島大学HP
- https://www.pu-hiroshima.ac.jp/
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