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言語聴覚士の平均年収はいくら?具体的な金額や年収アップのポイントを解説!
2022年03月01日はじめに
少子高齢化社会で需要が高まる言語聴覚士。ここでは実際に働く言語聴覚士の給料や待遇アップのためにできることについて解説します。将来、言語聴覚士として働くことを希望している方は、内容を参考にしながら国家資格取得後のご自身の未来を思い描いてみてください。
目次
言語聴覚士の平均年収は?
全業種・業種毎の平均年収との比較
まず、言語聴覚士の年収と日本国内における全業種・業種ごとの平均年収と比較して高いのか、あるいは安いのかを見ていきましょう。厚生労働省の調査によると、言語聴覚士の平均年収は約418万円です。他方、国税庁が調査した令和2年の全業種の平均年収はおよそ433万円といわれています。つまり、言語聴覚士の平均年収は日本人の平均年収に比べて15万円ほど低いことがわかります。また、言語聴覚士の月給平均は24万円程度が相場であるとされています。
言語聴覚士はさまざまな働き方ができ、正社員の場合だと月給に加えてボーナスなどの手当てが支給されることが多く、給料が高くなる傾向にあります。一方、派遣社員やアルバイト・パートで雇用されると、基本的にボーナスは支給されないため、年収で考えると正社員より低い傾向にあります。勤務先としては病院をはじめとする医療機関のほか、教育機関、福祉機関などが挙げられます。同じ国家資格である看護師との大きな違いは、言語聴覚士の勤務は日勤が一般的で、夜勤や当直がないことが挙げられます。これは正社員でもアルバイト・パートであっても同様です。看護師の場合は、夜勤などによる各種手当が支給されることで給料が高くなる傾向にあるため、日勤のみの言語聴覚士はやや低い水準となるのです。
言語聴覚士の平均年収が低い理由は??
言語聴覚士の平均年収が低い理由のひとつに、言語聴覚士には夜勤が発生せず、夜勤手当がつかないことが挙げられます。同じ国家資格である看護師は夜勤や当直がある職場が多く、それらの手当てによって年収アップにつながっているのです。また、国家資格として登場したのが1997年と、まだ30年も経過していないことから、言語聴覚士として働く世代が20~40代と比較的若いことが挙げられます。言語聴覚士に限らず専門職はそれぞれの技術とキャリアの積み重ねが年収に比例することが多いため、今後ベテランが増えるにつれて平均年収も上がっていくでしょう。
言語聴覚士の雇用形態別(正規・非正規・パート・アルバイト)の給与比較
正社員以外に、派遣社員、アルバイトやパートなどさまざまな雇用形態の求人があり、ライフスタイルに合わせて働き方を柔軟に選択することができます。正社員の場合、月給制で約18~45万円となっています。契約社員の場合は20~40万円と幅広いですが、時給制の職場もあり、正社員と比べると少し低い水準です。アルバイト・パートのほとんどは時給制で、1時間あたり1,300~2,000円が相場です。週5日で毎日8時間働くと、月25万円前後です。勤続年数が長くなれば、管理職などの重要なポストに就き給料にも反映される正社員と比べ、雇用期間が決まっている派遣社員やアルバイト・パートの給料は安い傾向があります。ただ、「言語聴覚士のスペシャリストとして活躍したい」「プライベートの時間を大切にしながら働きたい」など、希望に叶った雇用形態を選べるのが魅力です。
言語聴覚士の勤務先別(規模)の給与比較
言語聴覚士をはじめ理学療法士・作業療法士・視能訓練士を含むリハビリテーション専門職の年収は、勤務先の規模の大きさが必ずしも平均年収に比較するとはいえない傾向がみられます。平均年収を企業規模別で比較すると、10~99人規模の場合は409万円、100~999人規模の場合は414万円、1000人以上規模の場合は436万円となっています。1000人以上の大きな病院以外では、勤務先の規模による差は大きく出ないといっていいでしょう。
言語聴覚士の地域別(エリア別)の給与比較
東京の平均年収は408.9万円となっています。平均年収が一番低い地域は熊本県で369.2万円です。他方、一番高い地域は富山県で510.9万円です。参考情報として示すと、北海道の平均年収は411.2万円、神奈川県は487.8万円、静岡県は407.1万円、大阪府は428.2万円、広島県は428.2万円、愛媛県は394.3万円、鹿児島県は396.2万円、そして沖縄県は385.3万円となっています。東京・神奈川など首都圏は年収が高い傾向があります。都道府県の賃金格差に倣って、言語聴覚士の年収も地域によって変動があることがうかがい知れます。
言語聴覚士の年齢・性別の給与比較
厚生労働省の調査によると、言語聴覚士の平均年収は年齢に比例して上昇する傾向がみられます。平均年収が最も高い年齢層は50~54歳となっています。年齢を積み重ねるごとに経験、スキルが身につき、高い年収を得ることができます。
また、男女によっても平均年収が異なります。企業規模が10人以上の男性・女性の平均年収を比較すると、男性の方が高くなっています。
将来、給料を上げるには?!
資格を取得する
言語聴覚士として働くためには国家資格が必要です。さらに高い専門性を持つエキスパートとして認められるために「認定言語聴覚士」の資格取得を目指してみるのもいいでしょう。取得のためには臨床経験5年以上や専用カリキュラムを履修していなければいけないなどの厳しい条件がありますが、取得できれば手当などで給料アップが見込めます。また、対応可能な業務の幅も広がることや、向上心を認められて昇格の対象になる可能性もあります。
好条件の職場を選ぶ
言語聴覚士は病院などの医療機関、教育機関、福祉機関などのさまざまな現場でニーズがあります。一方、仕事内容は職場によって異なり、それが給料にも反映されます。医療機関に就職したい、などといった特別な希望がない限りは、視野を広げて探しましょう。より良い条件の職場を見つけやすくなります。
また、同じリハビリテーション専門職である理学療法士や作業療法士と比べて言語聴覚士の資格を持っている人は少ないため、人材を誘致するべく好条件を出している職場もあります。
訪問看護ステーションへの就職
給料アップには訪問看護ステーションへ就職する道もあります。その名の通り看護師が直接患者の自宅に赴いて看護を行う介護施設で、患者の多くは自分で食事をするのが難しい、上手く言葉を発することができないといった課題を抱えています。そのため、言語聴覚士の持つ専門性が重宝されるのです。看護師ではカバーできない領域でサポートすることができるゆえ、給料アップにもつながります。
まとめ
言語聴覚士の年収は日本人の平均年収と比べてやや低い傾向にあります。しかしそれは歴史が浅く、言語聴覚士の年齢層が若いことも関係しており、今後少子高齢化が進む日本でニーズが高まり続けることで将来的に給料がアップする可能性は十分にあります。また、言語聴覚士の国家資格を取ることをゴールとせずに、リハビリテーションの現場で努力と経験を積み重ねることで、さらに上位の資格に挑戦することも可能です。また、自分の専門分野や働き方に合った勤務先を探すことも、とても大切です。現状に満足せず、向上心を絶やさないことが収入アップの秘訣でしょう。
当記事に記載の数値や事実等に関しては、下記サイトの情報を基に作成しております
- 職業情報提供サイト言語聴覚士
- https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/169
- 厚生労働省令和2年賃金構造基本統計調査
- https://www.e-stat.go.jp/stat-search/?page=1
- 国税庁民間給与実態統計調査
- https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2020/pdf/002.pdf
- 求人ボックス
- https://求人ボックス.com/言語聴覚士の仕事
実際に働いている人の口コミをチェックしよう!
実際に働いている人の口コミを参考に、どんな仕事なのかイメージをつけましょう!
言語聴覚士の「年収」の満足度
言語聴覚士の 「年収」の 口コミ一覧
全40件
兵庫県の30代前半男性
正社員 / 350万円以上~400万円未満 / 専門学校卒
就職先:病院
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年収
とにかく稼げない、安くて、給料はまず上り幅は低い。一人の生活には困らないけど家族が増えたら大変に
静岡県の40代男性
正社員 / 350万円以上~400万円未満 / 大学卒
就職先:介護・福祉施設
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年収
平均に比べかなり低い年収。30年前の自分の年収とほとんど変わらない。満足度はかなり低い。
青森県の30代前半男性
正社員 / 450万円以上~500万円未満 / 専院
就職先:病院
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年収
同年代の人よりも多くもらっている自信があるから。医者には及ばないが満足している点から。
東京都の20代後半女性
契約社員 / 100万円未満 / 大学卒
就職先:病院
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年収
今のままでは年収は低いなと思っておりますが、経験を年々上げるにつれ、ほんの少しでも良くしていると思います。
富山県の30代後半女性
正社員 / 350万円以上~400万円未満 / 大学卒
就職先:訪問看護ステーション
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年収
経験年数の割に少し少ないかなといった感じがしています。業務内容はさほど大変ではないのですが。
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