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歯科技工士になる方法、仕事内容、必要な資格、年収等を解説!
2022年03月01日はじめに
この記事では、歯科技工士の仕事内容や資格について、なるためのルートなどをまとめて紹介しています。
目次
歯科技工士とは
歯科技工士とは
歯科技工士は、歯科医療に関わる国家資格です。平成21年に改正された歯科技工士法によると、歯科技工とは「特定人に対する歯科医療の用に供する補てつ物、充てん物又は矯正装置を作成し、修理し、又は加工する」ことであり、歯科技工士とはそれらを仕事とする人です。
また、歯科技工士の仕事内容については同法第一章第二条において「歯科医師がその診療中の患者のために自ら行う行為を除く」と定められており、患者への直接的な治療はできません。
歯科技工士の仕事内容
歯科技工士は歯科医師の指示をうけ、患者の歯の治療に必要な人工的な歯(入歯)や被せ物などの作成・修理・加工を行います。歯の色や形、嚙み合わせや口の大きさは患者によってそれぞれで、自分に合ったものでないと食事や会話に支障を来してしまいます。歯科医師が治療をおこなったあと、歯科技工士が手掛けた歯科技工物を装着し、患者が問題なく使用できることを確認するまでが歯科治療です。歯科技工士の仕事は歯科治療に欠かせない役目を果たしていると同時に、緻密で正確な作業が求められるのです。
歯科技工士の給料
歯科技工士の平均年収
厚生労働省によって行われた調査によると、歯科技工士の平均年収は約390万円(全国平均・男女計)です。
他の業種よりも高い?低い?
国税庁によって調査された令和2年の全業種の平均年収はおよそ433万円といわれています。つまり、歯科技工士の平均年収は43万円ほど日本人の平均年収に比べると低いというデータが出ています。
歯科技工士の資格を取るメリット
主なメリットとして2つの点が挙げられます。
メリット①国家資格であること
歯科技工士は国家資格であり、指定された養成所でカリキュラムを受講しなければ取得できません。一見すると養成所に通うことは面倒に思えるかもしれませんが、公的な機関で必要な知識とスキルを身に付けて得た資格は心強い身分証明書であり、国から社会的信頼を獲得した証でもあります。国家資格は一度取得してしまえば一生、いつでもどこでも使えます。つまり、今後さまざまなキャリアを形成するうえでひとつの揺るぎない土台ができるということです。
メリット②開業権を得られる
歯科技工士は、独立開業が認められている数少ない国家資格です。取得後は歯科医院や歯科技工所に勤めることはもちろん、社会に出てスキルやノウハウを積んだあとに、自分の会社を持つこともできます。何歳になっても歯科技工士として活躍でき、次の世代を育成したり、より歯科技工技術発展のために得意分野を突き詰めるのもいいでしょう。自分の頑張り次第で経営者としての道を切り開くことができるのも、歯科技工士の大きな魅力のひとつです。
歯科技工士のキャリア
歯科技工士の就職先
歯科技工士の就職先は歯科技工所や歯科医院をはじめ、歯科医療に関わる物品の開発を行う一般企業、審美歯科、海外進出など幅広い選択肢が存在します。
歯科技工士の将来
厚生労働省の「歯科保健医療と歯科技工士をとりまく現状」によると、2016年歯科疾患実態調査においては、50~54歳で失っている歯の平均本数は2.0本、75~89歳で10.3本です。永久歯は28~32本であることからも、高齢者でも半分以上の歯が残っている人が多いことが分かります。残った歯は正しいケアが必要なのはもちろんのこと、怠ると歯周病などさまざまなトラブルに見舞われることがあるので、歯科医師や歯科技工士による歯科治療が欠かせないといえるでしょう。そのため、歯科技工士の需要は引き続き高まっていくことが予想されます。
歯科技工士になるには
歯科技工士になるには歯科技工士国家試験に合格して「歯科技工士免許」を取得する必要があり、その受験資格を得るためには高校卒業後文部科学大臣や都道府県知事によって指定された養成校(専門学校、短大、大学)に通う必要があります(歯科医師、もしくは歯学部の学生を除く)。
国家試験は最終学年の2月下旬に受験でき、3月中旬の学校卒業後3月末に合格発表というスケジュールになっています。仮に落ちてしまっても再受験は何度でも可能です。
進路に迷ったら専門学校へ!
歯科技工士になるためのおすすめルートは2年制の専門学校です。最短ルートかつもっとも一般的で学校数も多いため、迷ったら専門学校で問題ないでしょう。次点でおすすめなのは4年制大学です。他と比較すると入学のハードルはやや高いですが、大卒という肩書きを保持していれば、一般企業に就職した際待遇面で有利になる可能性があるためです。
専門学校選びは三つの軸で絞り込もう!
専門学校選びの軸となるのは「年制(2年、3年)」「学べること」「学費」の3点が挙げられます。
まず年制について、2年制の専門学校が大半ですが、社会人として働きつつ資格を目指す人向けに夜間の3年制学校も存在します(数は限られますが、昼間3年制の学校もあります)。
学べることについては、最新の歯科医療(CAD/CAMを用いた設計など)に対応しているかが一つの観点になってきます。
最後の決め手となるのが学費です。歯科技工士国家試験の合格率は全国平均95%前後と非常に高く学校による差も少ないため、出来るだけ学費を抑えることのメリットは大きいのです。
当記事に記載の数値や事実等に関しては、下記サイトの情報を基に作成しております
- 歯科技工士法
- https://elaws.e-gov.go.jp/document?law_unique_id=330AC0000000168_20191214_501AC0000000037
- 国税庁民間給与実態統計調査
- https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2020/pdf/002.pdf
- 厚生労働省令和2年賃金構造基本統計調査
- https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&toukei=00450091&tstat=000001011429
- 厚生労働省歯科保健医療と歯科技工士をとりまく現状
- https://sp.nichigi.or.jp/site_data/nichigi/files/31701_1103ishikawa.pdf
- 厚生労働省歯科技工士国家試験の施行
- https://www.mhlw.go.jp/kouseiroudoushou/shikaku_shiken/shikagikoushi/index.html
実際に働いている人の口コミをチェックしよう!
実際に働いている人の口コミを参考に、どんな仕事なのかイメージをつけましょう!
歯科技工士の満足度
各項目(仕事内容・ワークライフバランス・年収・仕事の将来性・女性の働きやすさ)の合計点数の平均をとった点数です
歯科技工士の 口コミ一覧
全10件
佐賀県の40代男性
正社員 / 450万円以上~500万円未満 / 専門学校卒
就職先:歯科医院
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仕事内容 (満足度3)
ストレスがかかる仕事なので長く続けていくには体調に気を使わなければいけないので。 大変な多い。
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ワークライフバランス (満足度3)
業界全体で残業時間は多い方だと思います。何かのトラブルで仕事がストップしてしまえば残業がかさむ一方です。 有給休暇もないので休みが取れません。
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年収 (満足度3)
仕事の過酷さのわりに収入は上がらない。 独立したとしても長時間労働になり過酷です。 基本的に出来高なので、できる量に限りがある。
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仕事の将来性 (満足度2)
仕事の大変さは一生続くので続けられなければ早めに転職した方が良い。 仕事自体が好きでなければ続けられる人は少ないのではないかと考える。
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どのように専門学校を選んだか
1番近い歯科技工士学校を探すと一校だけあったのでそこに見学に行ってそこに決めました。 特に理由はそれだけです。
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なぜその仕事に就いたのか
手先が器用なところを生かした仕事につきたいと思い歯科技工士を選びました。 それと周りの勧めがあったので流されて吐いた面もあります。
島根県の40代女性
正社員 / 200万円以上~250万円未満 / 専門学校卒
就職先:歯科医院
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仕事内容 (満足度1)
患者様のためにより良くと思い仕事に向かう事はできるが 雇用主からは大変さや技術の向上を全く評価されない。
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ワークライフバランス (満足度4)
頑張っても、頑張らなくても一緒だから残業なんかしないし、有給とかもないので、休みたいなら休む。
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年収 (満足度1)
25年勤めて、ベースアップ無し。年収300なんて到底無理。たぶん退職金もない。年金も厚生年金じゃないから老後なんてない。健康診断も肺の検査だけなので、少ない給料から自費で検査。
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仕事の将来性 (満足度1)
ない。歯科医師の一人勝ち。従業員の生活なんて考えない。経費の一つ。なるべく削減。
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女性の働きやすさ (満足度1)
男女とかない。性別とか意識してない。された事もない。女性だから、よかったなんて一度もない。
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どのように専門学校を選んだか
県内にある唯一の学校で、たまたま家から通える範囲だったので、県外の事は考えなかった。
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なぜその仕事に就いたのか
人が苦手な自分にはいいとおもったし、手先は器用な方でしたので、あっていると思い選んだ。
愛知県の30代前半男性
正社員 / 400万円以上~450万円未満 / 専門学校卒
就職先:歯科医院
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仕事内容 (満足度5)
人の助けになる仕事なので やっていても満足出来ますし 自分のしょうにあった仕事なのでやっていてたのしいです
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ワークライフバランス (満足度4)
今の職場では残業をすることがないですし休みたい時に有給休暇が自由に使えるので個人的には満足しています
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年収 (満足度3)
他の仕事と比べても平均年収が低いと思います 歩合制のところならまだ満足いく収入をえあらるかもしれないてます
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仕事の将来性 (満足度3)
歯科技工士という職業は10年以内になくなるかもしれない職業だったり機械の方で誰でもできるようになるかもしれないからです
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どのように専門学校を選んだか
東海三県で名古屋に3校しかないですが高校に説明に来た学校がそこだけだったので他の学校については考えなかったです
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なぜその仕事に就いたのか
親から手に職をって言われて資格のある本の中から見つけたのと、同じ時期にその職業になれる専門学校の案内の人がきたのがきっかけです
静岡県の40代男性
正社員 / 450万円以上~500万円未満 / 専門学校卒
就職先:歯科技工所
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仕事内容 (満足度4)
基本的に物作りの仕事をしたかったので現在の仕事内容には満足しています けれど取引先の希望に沿う仕事が出来なかった時取引先によっては人格を否定される勢いで怒られる事もあるのが辛いです
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ワークライフバランス (満足度3)
基本的に残業は当たり前ですが残業代が出ないのが不満 有給はしっかり取れるのでそれは満足しています
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年収 (満足度2)
基本業種的には低賃金な業界高収入を得る為には実力が絶対条件なのでなかなかしんどいものはあります
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仕事の将来性 (満足度3)
基本的には手作業なアナログな仕事ですが デジタル化が急速に進んでおりそういった意味では将来性も高いと思います
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どのように専門学校を選んだか
技術的な仕事をしたいと考えかつ家から通える範囲で 就職率が高く長く続けられそうな仕事だと考え専門学校を選びました
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なぜその仕事に就いたのか
手に職を付けたかった事 技術系の仕事をしたかった、物作りの仕事をしたかったからです
兵庫県の30代後半男性
正社員 / 400万円以上~450万円未満 / 専門学校卒
就職先:歯科技工所
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仕事内容 (満足度3)
しんどい割にはあまり給料に反映されない反面、あまり綺麗な環境ではないため。 夜も遅くなったりします
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ワークライフバランス (満足度3)
有給などはあまり取れない環境の人が多いかもしれません。若い子達はそれが嫌でやめたりもします。
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年収 (満足度3)
年収はできる方で有れば、独立などをして自分で稼げると思いますが、会社にいるとそこまでの給料は望めません。
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仕事の将来性 (満足度3)
将来性はITが進んできているので、それがどこまで自分達の仕事の代わりをするかによりなくなるかもしれません、
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どのように専門学校を選んだか
やりたいことがなく、姉に勧められたのが一番最初のきっかけです。いまでは勧めてもらって良かったです。
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なぜその仕事に就いたのか
手先が器用なのは小さい頃からそうだったので、その能力を使えるかと思いこの職業になりました。
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