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助産師になる方法、仕事内容、必要な資格、年収等を解説!

2022年03月01日

はじめに

この記事では助産師について網羅的にご紹介いたします。詳細な情報に関しましては記事を分けて掲載していますので、是非そちらをご覧ください。

助産師とは

助産師とは

助産師は女性だけが就ける職業であり、病院や妊婦の自宅で分娩介助を行います。それだけではなく、出産前後も健康相談に乗ったり、出産や育児に必要な助言や保健指導を適宜行ったりします。ただし、産婦人科医と異なり、帝王切開のような手術を助産師は行うことはできません。助産師の働き口は病院、診断所、助産所、保健所、教育機関など様々な場所で活躍することができます。

助産師の仕事内容

助産師は、妊娠から出産後まで妊産婦とその赤ちゃんの生活に関わり、体調管理や保健指導を行います。妊娠中は、妊婦の健康を管理して適切な指導を行い、妊婦とともに父親に対しても産前教育を行う場合があります。また、出産の介助も行います。正常な分娩であれば、助産師の判断で対応が可能です。一方で、何か異常が見つかった場合、助産師が出産を介助するには産婦人科医の指示を受けなければいけません。出産後は、赤ちゃんとお母さんの様子を確認しながら必要なケアを行い、母乳指導や健診を行ったり、両親に育児の方法をアドバイスしたりします。時には、不妊の悩み相談に乗り、不妊治療に関する情報を提供し、不妊治療時の精神的なサポートをすることもあります。助産師はいつ始まるかわからない出産に関わる仕事ですから、勤務がどうしても不規則になりがちです。また、命と向き合うことになりますので、責任は非常に重く、時には悲しい現実が突き付けられることもあります。しかし、命の誕生を見守り、妊娠・出産という大切な時間をサポートできることに大きなやりがいを感じられる仕事といえるでしょう。

助産師の給料

助産師の平均年収

厚生労働省によって行われた令和2年賃金構造基本統計調査によると、助産師の平均年収は約570万円でした。ちなみに助産師の月給平均は初任給で28万円ですが、全体で38万円程度、ボーナス平均は108万円程度が相場です。
ここで他の医療系の職業と平均年収を比べてみましょう。看護師の平均年収は約491万円ですから、上級資格を持つ助産師の方が79万円ほど上回っています。一方、産婦人科医の平均年収は約1440万円と跳ね上がります。なお、夜間の対応がある医療機関や、独立しているかどうかでも収入は大きく変わってきます。

他の業種より高い?低い?

国税庁によって調査された令和2年の全業種の平均年収はおよそ433万円といわれています。したがって、助産師の平均年収は日本人の平均年収に比べて137万円ほど高いと言えます。助産師免許は看護師免許の取得後でなければ取得することができないため、助産師免許の取得者数は、看護師よりも圧倒的に少なくなります。それに加え、妊産婦に対する助産師の人数は慢性的に不足しています。こうした背景があり、医療業界における助産師のニーズがとても高く、平均年収もそれだけ上がっていると考えられます。また、助産師は専門性の高い職業のため、病院で働く場合、資格手当や分娩介助手当がつくことも多く、その分平均年収が高くなっていると考えられます。

助産師の資格を取るメリット

活躍の場が広い

助産師は主に、産婦人科がある病院やクリニック、助産師外来、助産所などで働きます。しかし、ほかにも活躍の場があり、産後ケア施設、子育て・女性健康支援センター、保健センター、コールセンター、教育機関、行政機関などで働く助産師もいます。また、助産師は看護師国家試験にも合格しているため、助産の仕事に特化せずに、看護師として働くことも可能です。出産をはじめ、看護の場面で広く活躍したいと考えている人には適職といえるでしょう。

平均年収が高い

看護師は平均年収が比較的高い職業として知られていますが、看護師の上位資格である助産師の平均年収は、看護師のそれをさらに上回ります。夜勤手当、オンコール待機手当、分娩介助手当など、頑張って働いた分に対して支給される手当が充実している職場が多く、高収入が期待できます。

生命誕生の瞬間に立ち会える

助産師は看護師とは異なり、産婦人科医がいなくても、単独で出産を介助して、赤ちゃんをとりあげることができる専門職です。担当する妊婦をサポートしながら、新しい生命が誕生する感動的な瞬間に立ち会い、その場で喜びを共有できるのは、助産師の仕事の醍醐味です。

助産師の現状と将来性

助産師の現状課題

出産をめぐる医療現場では、産婦人科医や助産師が不足しています。それに伴い、出産可能な医療機関が閉鎖され、健診や出産を家から遠く離れた医療機関で行わなければならない妊婦が増えている実態があります。
また、助産師が病院に集中する状況も大きな課題となっています。平成28年看護関係統計資料集によると、助産師が働く職場は病院がトップで全体の61.3%を占め、2位の診療所が26.5%と病院と比べてかなりの開きがあります。一方、実際に妊婦が赤ちゃんを産んだ場所を見てみると、病院は53.7%、診療所が45.5%となっています。これは診療所につとめる助産師の負担が重いことを示しています。したがって、助産師の業務は非常に忙しくなり、肝心の妊産婦のケアに十分な時間がかけられないという問題が起きています。

助産師の将来性

少子化が進む日本では、出産件数が減っていますが、同時に助産師の数も減っていて、院内助産や助産師外来を担当できる優秀な助産師が求められています。また、女性の一生をサポートするのが仕事でもありますので、今後も需要はあり続けると予想されます。

もともと助産師が不足していた職場に、新型コロナウイルス感染症の流行が追い打ちをかけ、助産師が働く医療現場はどこも苦しい状況が続いています。そこで日本政府は、令和3年11月19日に、看護職員の賃上げに関する閣議決定を行い、要件を満たす医療機関に勤める看護職員に対して、令和4年2月から収入を月額4,000円程度引き上げるための措置を講じることにしました。日本看護協会が、賃金水準や勤務環境の改善に意欲的であることから、助産師の待遇は今後も改善されていく可能性が高いと言えます。

助産師になるには

助産師は看護の分野における国家資格です。助産師になるためには助産師国家試験に合格しなければなりません。しかし、助産師国家試験の受験資格を得るためには、看護師の国家試験に合格することと所定の助産師養成課程を修了する必要があります。助産師養成課程を修了する方法は2つあります。1つ目は4年制大学の看護学部や看護学科に設置されている助産師養成課程に進む方法です。こちらは4年課程の中で看護師と助産師の国家試験受験資格を同時に取得することができます。2つ目は看護師専門学校か短期大学を卒業し、看護国家試験合格後、1年課程の助産師学校へ通い、助産師養成課程を取得する方法です。こちらは、看護師国家資格と助産師国家資格を別々に取得します。ちなみに、2022年1月現在、日本で助産師になれるのは女性だけとなっていますのでご注意ください。

助産師になるためのおすすめルート

助産師になるのにおすすめのルートは4年制大学に進学することです。ここでは、その理由を3つ紹介します。

スムーズに助産師になれる!

入学後、大学内で行われる選抜試験に合格すれば、最短、そしてスムーズに助産師国家資格を取得し、助産師として働くことができます。看護専門学校を卒業して、助産師学校に1年通うという選択もありますが、そうなると実習中や看護師国家試験の勉強中に助産師学校の入学試験を受けなければいけません。ですので、助産師になりたいと決めているならわざわざ遠回りをせずに初めから大学で助産師を目指すべきです。その方が効率よく学べるといえるでしょう。

大卒の経歴は武器になる

大卒という経歴は2つの観点において有利に働きます。
1つ目に現役復帰しやすくなるという点です。2022年1月現在、日本では女性しか助産師にはなりません。そのため多くの方が結婚、妊娠、育児などを理由に一度キャリアを中断せざる負えない状況になります。そして、再度現場に復帰しようと考えた際、大卒という経歴は非常に有利に働きます。大学病院や大規模な病院では、応募数が殺到することが多く、書類審査が行われます。その際に、大卒という経歴を書ければ、書類選考に通過する可能性がぐっと高まります。
2つ目に管理職に昇格しやすい点です。これは、看護師にも同じことが言えるのですが、比較的、大卒の人のほうが管理職に昇格されやすいという傾向があります。大卒の人のほうが、マネージメント能力や適切な判断力など総合的な能力が高いとみられるということがおそらく背景にあるといえるでしょう。

助産養成所への入学は狭き門

先ほど説明した通り、助産養成所の定員数は少なく、多いところで30人ほど、少ないところでは10名ほどとなっています。また、学校の数自体もそこまで多くないため、志望する学校に入るのは非常に難しいといわれています。ですので、最初から受験勉強を頑張って、大学に入学する方がいいのではないでしょうか。

キャリアアップとしての助産師免許

看護師免許を取得し、看護師として数年働いた後に、助産師学校に1年通いキャリアップの手段として助産師免許を目指す人も多くいます。その中には、看護師専門学校に通い、1年でも早く現場に出たいと考えている方もいらっしゃいます。ですので、看護師免許を後で取得したいと考えている方は専門学校ルートについても検討してみるのはいかがでしょうか。

実際に働いている人の口コミをチェックしよう!

助産師として実際に働く方にアンケートをとり、 仕事に対する満足度を5段階で評価してもらいました。
実際に働いている人の口コミを参考に、どんな仕事なのかイメージをつけましょう!
実際に働いている人の
助産師の満足度
総合満足度
総合満足度とは?
各項目(仕事内容・ワークライフバランス・年収・仕事の将来性・女性の働きやすさ)の合計点数の平均をとった点数です
★★★★☆ 3.6 (35件)

助産師の 口コミ一覧

全35件

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東京都の40代女性

パートタイム/アルバイト / 350万円以上~400万円未満 / 専門学校卒

就職先:病院

総合満足度 ★★★☆☆ 3.4
  • 仕事内容 (満足度5

    自分の判断で母子の命に関わることが多々あるので責任は重いと思う。でも無事に生まれて幸せそうに帰っていく姿を見るとこの仕事をやっててよかったと思う。

  • ワークライフバランス (満足度3

    病院によって体制がことなるから何とも言えないが、今の職場は定時で帰れることの方が多い。休みについてはマンパワーが潤っているところは長期休暇も取りやすいと思うが、少ないところは長期休暇が取りにくく、有給も勤務調整のために使われてしまうこともある。

  • 年収 (満足度3

    国家資格でありどこに行っても仕事があるという面では良いと思うが、仕事量がきつい割には安いと思う。もう少し給料が高くてもいいと思う。労働力の搾取がだと思う。

  • 仕事の将来性 (満足度4

    これから少子化が進んでくると産婦人科も減ってしまうのではないかと思う。今は助産院で産もうと思う人がどのくらいいるのだろうかと思ってしまう。

  • 女性の働きやすさ (満足度2

    女性が多い職場にも関わらず、妊娠、出産、子育てをしている人に厳しいと思う。もう少しマンパワーが潤っていればいいのだろうと思うが…

  • どのように専門学校を選んだか

    家から通えるところ親に勧められて、そこの看護学校を受験してみることにした。実習に行ってから助産師になりたいと思うようになり、都会に出たくて都会の学校を受験した。

  • なぜその仕事に就いたのか

    実習に行って助産師の仕事を実際に見て憧れた。お母さんたちとお話をしてとても楽しかった。都会に出たかった。

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三重県の20代後半女性

正社員 / 450万円以上~500万円未満 / 短期大学卒

就職先:クリニック

総合満足度 ★★★☆☆ 3.0
  • 仕事内容 (満足度3

    クリニックなので、個人病院独特のやり方があるため、理解できないことなどが多々ある

  • ワークライフバランス (満足度3

    有休消化が出来てない。 休める時休めるがなかなか難しい現状である。あと夏休みなど長期休暇がない

  • 年収 (満足度3

    仕事量が多く、勤務人数もすくないので、マンパワーになっていない。 お給料日もそんなに多くない

  • 仕事の将来性 (満足度3

    助産師になり分娩もあたりやりがいはあるが、これから将来どうしていこうと思ってるのかなど、まだ考えてない

  • 女性の働きやすさ (満足度3

    女性ばかりの職なので、特に困ったことはないが、1人休んでしまうと大変。 あとはとくにない

  • なぜその仕事に就いたのか

    小さい頃からドラマなどをみて助産師という仕事にとても憧れていたのと自分が生まれた時の話を聞いてなりたいと思った!

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滋賀県の30代前半女性

正社員 / 350万円以上~400万円未満 / 大学卒

就職先:病院

総合満足度 ★★★☆☆ 3.0
  • 仕事内容 (満足度3

    患者さんとの関わりはやりがいがあり楽しいが、まだ中堅なのに後輩指導ばかりで大変だこら

  • ワークライフバランス (満足度3

    不規則な交替勤務だからバランスといえることはあまり感じない。残業は割りとしてる方だし

  • 年収 (満足度3

    任される内容としてはかなりの負荷を感じているが、業務対価に見合っているとは感じない

  • 仕事の将来性 (満足度3

    田舎ならではの古い習慣がたくさん残っているし、医師の手先みたいなこともあるから嫌だ

  • 女性の働きやすさ (満足度3

    医師を除けば女性しかいない職場だから評価しきれないという方があっている気がするから

  • なぜその仕事に就いたのか

    周産期に関わりたいとは思っていたが、救急と迷っていた時に縁があった方を選んだから

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愛知県の40代女性

正社員 / 650万円以上~700万円未満 / 専門学校卒

就職先:病院

総合満足度 ★★★☆☆ 3.4
  • 仕事内容 (満足度5

    自分のやりたい仕事につけ、活かすことができている。自分の人生が仕事に役立つから。

  • ワークライフバランス (満足度3

    休みは確保されているが、年休は自由に取れない。病床数によって、突然夜勤をけずられ、年休にされる

  • 年収 (満足度1

    看護師より資格が上なのち手当が少ない。看護師の基本給が安く、夜勤手当でまかなっている感じ。一般企業の基本給の方が高い

  • 仕事の将来性 (満足度4

    就職には困らないし、求人は多い。それなりの給料がもらえ、世間からの評判もよい。どんな時期にも求められる職業。

  • 女性の働きやすさ (満足度4

    同性が多い職場で他者に気持ちを分かってもらえる。子育てなどの境遇も似ているため助けてあいしやすい

  • どのように専門学校を選んだか

    助産師養成コースがある学校で自宅から通える学校で、自分の成績で行ける所を選んだ。

  • なぜその仕事に就いたのか

    看護師はオールマイティに出来ないといけないが、助産師は助産分野に特化して学べばよい。看護師より、さらに上の専門職資格が欲しいのと、子育てなど、自分の人生が仕事に活かせることができる

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長野県の40代女性

正社員 / 350万円以上~400万円未満 / 専門学校卒

就職先:クリニック

総合満足度 ★★★☆☆ 3.4
  • 仕事内容 (満足度5

    助産師、女性ならではの仕事で厳しい麺もあるが、社会的に信用度が高い。 生命の神秘に立ち会えている。

  • ワークライフバランス (満足度2

    多分に私生活を売切している。有給を勝手に使われたり、家庭の事情から負担を負わされやすい。

  • 年収 (満足度2

    知識経験、ヒトの生死に関わり、日夜関係なく働いているが、サービス的な考えが昔からあるのか、対価となっていない。

  • 仕事の将来性 (満足度4

    若い人口がへり、出産数も減っている。純粋な助産師ではなく、それに付随したケアばかりが中心になってきている。

  • 女性の働きやすさ (満足度4

    女性ばかりの職場で仕事より人間関係に重きをおいてしまっている。勤務までそれを中心にまわっている。

  • どのように専門学校を選んだか

    自宅から通え、自分の学力経済力を考慮して選んだ。准看、正看護師、助産師と臨床経験を積みながら資格をとれるよう考えた。

  • なぜその仕事に就いたのか

    女性が自立して生きていくことができ、社会的な信用も高かったため。国家資格だから。

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