みんなの専門学校情報TOP 医療・福祉 助産師になるための進路

助産師を目指せる進路は?進路別のメリット・デメリットを解説!

2022年03月01日

はじめに

この記事では助産師の進路選択についてご紹介します。助産師になるための進路に悩んでいる方は是非ご参照ください。

助産師になるには

助産師は看護の分野における国家資格です。助産師になるためには助産師国家試験に合格しなければなりません。しかし、助産師国家試験の受験資格を得るためには、看護師の国家試験に合格することと所定の助産師養成課程を修了する必要があります。看護師の国家試験に関する情報は看護師について記載されている記事がありますので、ぜひそちらをご参照ください。

助産師養成課程を修了する方法は2つあります。
1つ目は4年制大学の看護学部や看護学科に設置されている助産師養成課程に進む方法です。こちらは4年課程の中で看護師と助産師の国家試験受験資格を同時に取得することができます。2つ目は看護師専門学校か短期大学を卒業し、看護国家試験合格後、1年課程の助産師学校へ通い、助産師養成課程を取得する方法です。こちらは、看護師国家資格と助産師国家資格を別々に取得します。ちなみに、2022年1月現在、日本で助産師になれるのは女性だけとなっていますのでご注意ください。

それぞれのルートの特徴とメリット・デメリット

4年制大学ルート:4年課程で看護師免許と助産師免許の同時取得を目指すルート

こちらは、大学卒業後、すぐに助産師として働くことができることが特徴です。4年課程の中で、看護師に必要な知識と技術を学びながら、助産師を志望する学生は大学に設置されている「助産師養成課程」を修了することができます。しかし、このコースに進むには大学内で行われる助産師課程の選抜試験に合格する必要があります。もし選抜試験に落ちてしまったら、大学院に進むか、大学卒業後、助産師学校に入学して「助産師養成課程」を修了する必要があります。

大学で学ぶことのメリットは、看護師・助産師に関する見識を広め、自分の興味のある分野を深堀して学ぶことができる点です。また、大学では論理的に物事を考える能力、倫理的な判断力、コミュニケーション能力など総合的な能力を身に付けることが重要視されているため、ライフスキルや日々変わりゆく医療現場に対応できる力を養うことができます。

大学で学ぶことのデメリットは、同時期に一般科目、看護師、そして助産師の勉強をしなければいけませんのでとてもハードな学習スケジュールになるということです。しかしながら、過去の国家試験の合格率によると、看護師国家試験の合格率は90%前後、そして助産師国家試験の合格率は99%と非常に高い数字になっています。それゆえ、国家試験に落ちるという過度な心配はする必要はないでしょう。また、大学には国立と私立の2つがあり、私立の方ですと学費がかなり高くなることが懸念されます。

専門学校ルート:3年課程で看護師免許を取得し、その後助産師学校(1年課程)で助産師面鏡を目指すルート

こちらは看護師国家試験と助産師国家試験の時期をずらして試験に挑むことができるのが特徴的です。専門学校で看護師の国家資格を取得し、その後「助産師養成課程」が設置されている助産師学校に入学し、1年間で助産師の国家試験を目指すことができます。

専門学校で学ぶメリットは実践的なスキルを身に付けることができることでしょう。看護師に必要な実践的スキルを学ぶことは助産師のスキル向上にもつながります。また、大学に比べると学習スケジュールはハードではないですので、しっかりと必要な知識とスキルを身に付けていくことができるでしょう。

助産師学校とは

助産師学校とは助産師のプロを育成する場所です。実際に医療機関や助産所で臨床実習を行います。お母さんと赤ちゃんお二人の命を預かるわけですから、助産師になるうえで実習は非常に大事にされています。助産師国家試験の合格率は99%以上とほぼ全員が合格できますので、実習からできるだけ多くのことを学び、助産師としての成長に結びつけることを1番に心がけましょう。

助産師学校に入学するためには、入学試験に合格しなければなりません。入学試験は、前期が11月あたり、後期1月あたりになりますので、専門学校最終学年の際の看護師国家試験勉強中に入学試験の準備もしなければいけません。助産師養成所に入れる定員数もあまり多くないですので、入学試験対策はしっかりと行う必要があります。
養成所の定員が少ない理由は、国の規定により、卒業までに10回程度の実習を積まなければいけないことです。少子化の影響もあり、10回程度の実習回数を確保するためには定員を抑える必要があるためです。

おすすめのルート:4年制大学ルート

助産師になるのにおすすめのルートは4年制大学に進学することです。ここでは、その理由を3つ紹介します。

スムーズに助産師になれる!

入学後、大学内で行われる選抜試験に合格すれば、最短、そしてスムーズに助産師国家資格を取得し、助産師として働くことができます。看護専門学校を卒業して、助産師学校に1年通うという選択もありますが、そうなると実習中や看護師国家試験の勉強中に助産師学校の入学試験を受けなければいけません。ですので、助産師になりたいと決めているならわざわざ遠回りをせずに初めから大学で助産師を目指すべきです。その方が効率よく学べるといえるでしょう。

大卒の経歴は武器になる

大卒という経歴は2つの観点において有利に働きます。1つ目に現役復帰がしやすいという点です。2022年1月現在、日本では女性しか助産師にはなりません。そのため多くの方が結婚、妊娠、育児などを理由に一度キャリアを中断せざる負えない状況になります。そして、再度現場に復帰しようと考えた際、大卒という経歴は非常に有利に働きます。大学病院や大規模な病院では、応募数が殺到することが多く、書類審査が行われます。その際に、大卒という経歴を書ければ、書類選考に通過する可能性がぐっと高まります。2つ目に管理職に昇格しやすい点です。これは、看護師にも同じことが言えるのですが、比較的、大卒の人のほうが管理職に昇格されやすいという傾向があります。大卒の人のほうが、マネージメント能力や適切な判断力など総合的な能力が高いとみられるということがおそらく背景にあるといえるでしょう。以上2つの観点より、大卒という学歴は助産師にとって有利に働くことが多いです。

助産養成所への入学は狭き門

先ほど説明した通り、助産養成所の定員数は少なく、多いところで30人ほど、少ないところでは10名ほどとなっています。また、学校の数自体もそこまで多くないため、志望する学校に入るのは非常に難しいといわれています。ですので、最初から受験勉強を頑張って、大学に入学する方がいいのではないでしょうか。

以上3つの理由より、助産師を目指すなら「助産師養成課程」が設置されている大学に進学することをおすすめいたします。

まとめ

いかがだったでしょうか。当記事では、助産師になるための進路選択について説明してきました。4年制大学に通うか、専門学校と助産師養成校の両方に通うか、2つの進路があります。どちらの進路にもそれぞれメリット、デメリットがあります。そしてその中にも皆さん自身が重要にしたいことがあると思います。ですので、それらを明確にしたうえで進路選択をしていただくと、ご自身にとってベストな進路選択ができるのではないでしょうか。

当記事に記載の数値や事実等に関しては、下記サイトの情報を基に作成しております

亀田医療技術専門学校
http://www.kameda-i.ac.jp/entrance/pr/applicants/maternity02/index.html
日本助産師会
https://www.midwife.or.jp/index.html
ぴったり専門学校診断

みんなの専門学校情報TOP 医療・福祉 助産師になるための進路