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助産師の仕事内容とは?仕事の魅力・やりがいを解説!

2022年03月01日

はじめに

産婦人科医がいなくても単独で正常な出産の介助ができる助産師について詳しく知りたい方は、ぜひこちらの記事をご覧ください。看護師の上位資格を持つ助産師の仕事内容、仕事の魅力、やりがいなどについて、わかりやすくご紹介致します。

助産師とは?

助産師の定義

助産師は、保健師助産師看護師法第三条において、「この法律において『助産師』とは、厚生労働大臣の免許を受けて、助産又は妊婦、じよく婦若しくは新生児の保健指導を行うことを業とする女子をいう」と定義されています。また、第七条の二項では、「助産師になろうとする者は、助産師国家試験及び看護師国家試験に合格し、厚生労働大臣の免許を受けなければならない」と定められています。なお、「じよく婦」とは、出産後から妊娠前の状態に戻るまでの期間にある女性のことです。

助産師の仕事内容

助産師は、妊娠から出産後まで妊産婦とその赤ちゃんの生活に関わり、体調管理や保健指導を行います。妊娠中は、妊婦の健康を管理して適切な指導を行い、妊婦とともに父親に対しても産前教育を行う場合があります。そのほかにも随時悩みの相談に乗ります。
また、出産の介助も行います。正常な分娩であれば、助産師の判断で対応が可能です。一方で、何か異常が見つかった場合、助産師が出産を介助するには産婦人科医の指示を受けなければいけません。出産後は、赤ちゃんとお母さんの様子を確認しながら必要なケアを行い、母乳指導や健診を行ったり、両親に育児の方法をアドバイスしたりします。

助産師の役割

助産師の役割は、主に妊娠から出産までと、出産後に体が妊娠前の状態に戻るまでの期間に必要なケアを提供することです。また、生まれた新生児が問題なく成長していけるように、母子だけでなく家族を丸ごとケアしてサポートする専門家の役割も担います。具体的には担当する女性の意思や要望をきいて、より良いケアやサポートができるように計画を立てて支援を行い、それに対する評価をして改善していきます。また、母子をよく観察して異常の兆候を見逃さないようにし、何か異変が起きた時には速やかに医師や他の専門職と連携してケアを行います。
胎児の出生前診断を希望する妊婦とその家族に対しては必要な情報を提供し、出生前診断に関わるケアや精神的なサポートを実施するのも助産師の役割です。さらに、助産師には母子とその家族の生活環境が改善されるように行政に働きかけ、子どもが虐待を受けないように予防する役割もあります。
ケア以外の役割としては、 健康管理支援が挙げられます。助産師は、女性とそのパートナーが無理のない家族計画を立てられるように支援し、子どもが欲しいと思った時に無理なく子どもを授かれるようにサポートします。また、不妊の悩み相談に乗り、不妊治療に関する情報を提供し、不妊治療時の精神的なサポートも健康管理の一環です。さらに、女性とそのパートナーに対して性感染症の予防や、月経障害を抱える女性の支援を行い、女性に対する暴力を発見した場合は他と連携して援助するといった役割もあります。

助産師の一日のスケジュール

こちらは病院の日勤助産師の1日を表に示します。助産師の1日は引き継ぎや自分の担当している妊産婦さんの状況確認から始まります。その後、各種役割をこなし、夜勤への引き継ぎを行います。出産は時間を選ばず行われるので、2交代制ないしは3交代制で24時間常駐できる体制になっています。

助産師の一日のスケジュール例 助産師の一日のスケジュール例

助産師に必要な資質

倫理的感応力

助産師には、担当する母子やその家族との信頼関係を築き、彼女らのニーズを的確にくみ取った支援を提供します。そのため、最善のケアを行う能力と、担当する家族の個人情報を保護してプライバシーを守る倫理観が求められます。

対人関係能力

様々な親子と向き合い、他の医療従事者とも連携しなければならないので、高いコミュニケーション能力が求められます。妊婦の話を親身になって聴き、少しでも不安な気持ちをやわらげようとする思いやりも重要です。

精神力

妊娠出産は母親となる女性や胎児にとって命がけになることもあります。流産や難産によって母体が助からない事例もありますので、助産師には強い精神力が求められるでしょう。

体力

助産師は不測の事態が起こるかもしれないという緊張感の中で出産に立ち会います。どんなに時間がかかっても出産が終わるまで介助を続ける必要がありますので、かなりの体力がなければ務まりません。

助産師の魅力

感動の共有

助産師は出産の介助をして赤ちゃんを取り上げることが主な仕事の1つですから、新しい生命が誕生する神秘的で感動的な瞬間に立ち会えます。「おめでとう」の言葉とともに、これまでずっとサポートしてきた妊婦やその家族と一緒に感動を分かち合える点は魅力でしょう。

幅広い仕事

助産師は、正常な分娩が可能と判断された妊婦については医師の指示がなくても分娩の介助ができるところが魅力です。しかし、実際は出産というイベントに限定されず、女性の生涯にトータルで関わる仕事ができますので、独自の判断でできる仕事が幅広いという点も魅力です。

高収入

看護師資格を併せ持つ助産師は、看護師よりも専門性が高く、慢性的な人手不足もあって給料の水準が高くなっています。また、出産の時間は決まっていませんので、夜勤や超過勤務になることもあります。それらの手当に加えて、分娩介助手当といった助産師ならではの手当が加算されることも多く、高収入が期待できます。

独立できる

助産師は、5年以上の産科臨床経験を積み、なおかつ助産師の各職務について定められた条件を満たせば、独立して助産所を開業できます。分娩件数なら200件、新生児健診なら200例、母乳ケア200例など一見難しそうに見えますが、助産師として積極的に活動すれば、独立の資格は得られます。

助産師のやりがい

助産師は妊娠・出産という一時期だけを支援するのではなく、女性の一生を通じて女性に寄り添い続ける仕事です。特に無事に出産できなかった場合は、傷ついた母体のケアに加えて、我が子を失った母親とその家族に対する心のケアが非常に大切です。助産師の関わり方次第で、その人たちが早期に立ち直れるかが決まると言っても過言ではありません。このように非常に大変な仕事ですが、その分だけ役に立てる場面が多く、やりがいを感じられます。ほかにも、出産に立ち会った赤ちゃんが順調に成長していく姿をやりがいにしている助産師もいます。

助産師として大変なこと

不規則な勤務

助産師は、いつ始まるかわからない出産に関わる仕事ですから、勤務がどうしても不規則になりがちです。突然の出産に対応できるように待機するオンコール担当は、就寝中でも呼び出しがかかると駆けつけなければなりません。やりがいがある反面、不規則な勤務に大変さを感じることもあるでしょう。

責任が重い

助産師は、命を懸けて出産に臨む母親と、この世に生まれてくる赤ちゃんの二人の命を守らなければなりませんので、責任が非常に重い職業です。出産時には容態が急変する可能性があり、一時も気が抜けないプレッシャーがのしかかるので気が抜けません。

流産や死産

助産師や産婦人科医がいくら力を尽くしても、流産や死産になってしまうことはあります。また、望まない妊娠の場合には、中絶を選択するケースもあります。自らが精神的にショックを受けた状態で、悲しむ母親に対して思いやりを込めたサポートをしなければならない点は大変です。

まとめ

助産師は職業柄、出産に立ち会うことが多い職業です。担当している妊婦の出産がいつ始まるかが事前にわからないため、勤務が不規則になり体力的にきつい場面が出てくるでしょう。しかし、家族の一員のように新しい生命が誕生する瞬間を祝うことができる素晴らしい職業でもあります。また、妊娠出産だけではなく、出産後の母子に直接関わり、健診や育児のサポートを行います。このように出生前診断や不妊治療にも携わる助産師は、仕事の幅がとても広く、女性の一生までもサポートできる社会になくてはならない職業です。

当記事に記載の数値や事実等に関しては、下記サイトの情報を基に作成しております

保健師助産師看護師法
https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=80078000&dataType=0&pageNo=1
愛和病院
http://www.aiwahospital.or.jp/recruit/workstyle/midwife.php
公益社団法人日本助産師会分娩を取り扱う助産所の開業基準
https://www.midwife.or.jp/user/media/midwife/page/midwife/kaigyoukijyun/kaigyoukijyun.pdf

実際に働いている人の口コミをチェックしよう!

助産師として実際に働く方にアンケートをとり、 「仕事内容」に対する満足度を5段階で評価してもらいました。
実際に働いている人の口コミを参考に、どんな仕事なのかイメージをつけましょう!
実際に働いている人の
助産師の「仕事内容」の満足度
★★★★☆ 4.2 (35件)

助産師の 「仕事内容」の 口コミ一覧

全35件

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東京都の40代女性

パートタイム/アルバイト / 350万円以上~400万円未満 / 専門学校卒

就職先:病院

仕事内容の満足度 ★★★★★ 5.0
  • 仕事内容

    自分の判断で母子の命に関わることが多々あるので責任は重いと思う。でも無事に生まれて幸せそうに帰っていく姿を見るとこの仕事をやっててよかったと思う。

  • ワークライフバランス

    病院によって体制がことなるから何とも言えないが、今の職場は定時で帰れることの方が多い。休みについてはマンパワーが潤っているところは長期休暇も取りやすいと思うが、少ないところは長期休暇が取りにくく、有給も勤務調整のために使われてしまうこともある。

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三重県の20代後半女性

正社員 / 450万円以上~500万円未満 / 短期大学卒

就職先:クリニック

仕事内容の満足度 ★★★☆☆ 3.0
  • 仕事内容

    クリニックなので、個人病院独特のやり方があるため、理解できないことなどが多々ある

  • ワークライフバランス

    有休消化が出来てない。 休める時休めるがなかなか難しい現状である。あと夏休みなど長期休暇がない

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滋賀県の30代前半女性

正社員 / 350万円以上~400万円未満 / 大学卒

就職先:病院

仕事内容の満足度 ★★★☆☆ 3.0
  • 仕事内容

    患者さんとの関わりはやりがいがあり楽しいが、まだ中堅なのに後輩指導ばかりで大変だこら

  • ワークライフバランス

    不規則な交替勤務だからバランスといえることはあまり感じない。残業は割りとしてる方だし

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愛知県の40代女性

正社員 / 650万円以上~700万円未満 / 専門学校卒

就職先:病院

仕事内容の満足度 ★★★★★ 5.0
  • 仕事内容

    自分のやりたい仕事につけ、活かすことができている。自分の人生が仕事に役立つから。

  • ワークライフバランス

    休みは確保されているが、年休は自由に取れない。病床数によって、突然夜勤をけずられ、年休にされる

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長野県の40代女性

正社員 / 350万円以上~400万円未満 / 専門学校卒

就職先:クリニック

仕事内容の満足度 ★★★★★ 5.0
  • 仕事内容

    助産師、女性ならではの仕事で厳しい麺もあるが、社会的に信用度が高い。 生命の神秘に立ち会えている。

  • ワークライフバランス

    多分に私生活を売切している。有給を勝手に使われたり、家庭の事情から負担を負わされやすい。

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