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スポーツトレーナーに必要な資格とは?取得するメリットを解説!
2022年03月01日はじめに
スポーツトレーナーには資格が必要ありません。また、名乗るために必要な試験なども存在していない職業です。しかし、スポーツトレーナーになるために、何かしらの資格を取得している人は多くいます。本記事では、スポーツ選手の成長を陰ながらサポートできるスポーツトレーナーの仕事内容や歴史、保有していると便利な資格などを詳しく解説します。
目次
スポーツトレーナーとは?
スポーツトレーナーの仕事内容
スポーツトレーナーとは、スポーツ選手が自分の競技に対して最大限のパフォーマンスを発揮できるよう、身体的サポートを行う職業のことです。たとえば、ケガを負ってしまった選手に対してリハビリテーションを行なったり、次同じケガが起きないよう予防策を考案したりします。また、スポーツトレーナーの中にはフィットネスジムやトレーニングクラブ、病院などに通う一般人のサポートをする人もいます。
スポーツトレーナーとスポーツインストラクターの違い
スポーツトレーナーとスポーツインストラクターは同じような職業と認識されていますが、実際のところ両者には大きな違いがあります。スポーツトレーナーはスポーツジム器具の操作方法を教えたり、病院でリハビリテーションのやり方を説明したりと、スポーツに関する説明のプロフェッショナルといえます。また、ケガの治療なども業務の一環であるため、医療資格や怪我の応急処置講習を受けている方が多いです。一方で、スポーツインストラクターはスポーツジムやフィットネスクラブで競技に対して技術指導を行います。つまり、受講者以上の技術が必要となるため全国大会出場などの実績が物をいう職業となっています。
スポーツトレーナーの歴史
スポーツトレーナーは、1964年に開催された東京オリンピックがきっかけで広く周知されるようになった職業です。スポーツ選手に対する怪我の治療や患部のマッサージなどは以前「マッサージ師」「鍼灸師」などが請け負っていました。しかし、東京オリンピックをきっかけにスポーツトレーナー講習が行われるようになり、現在のスポーツトレーナーが行っている業務の基礎が完成していったのです。講習によって「スポーツを指導すること」の重要度が世間に認知されていき、怪我の治療やマッサージ・スポーツの指導を行うスポーツトレーナーが生まれました。
スポーツトレーナーに関する資格の例
理学療法士
理学療法士は厚生労働省が認める国家資格です。理学療法士の養成校で3年間の教育課程を取得して、年に一度の国家資格に合格する必要があります。資格を取得することで怪我や病気を負った人に対してリハビリテーションを行うなど、マッサージ・運動・電気刺激などを行う方法が学べます。
あん摩マッサージ指圧師
あん摩マッサージ指圧師は、厚生労働省が認める国家資格です。あん摩マッサージ養成校で3年間の教育課程を取得する必要があり、年に1度実施される国家試験に合格する必要があります。資格を取得することで、あんま・マッサージの指圧を用いた施術を行うことが可能になります。マッサージを行う際には資格が必要となるため、スポーツトレーナーとしてマッサージを行うなら必要となる資格です。
鍼灸師
鍼灸師は、厚生労働省が認める国家資格です。国が指定した学校もしくは養成施設で3年間の教育課程を卒業する必要があり、資格試験で合格する必要があります。資格を取得することで、伝統東洋医学に基づく鍼灸師の施術が可能となります。厳密には鍼師と灸師に資格が分かれていますが、同時に資格を取得する人が多いことから、一般的に鍼灸師と呼ばれます。
その他の資格
その他、スポーツトレーナーが取得しておくと有利な資格は以下のようなものがあります。
・日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー
・日本トレーニング指導者協会 トレーニング指導者
・柔道整復師
スポーツトレーナーの資格を取るメリットは?
スポーツトレーナーは専門資格が必須という職業ではありません。しかし、資格を保有しておくことでメリットが存在します。
ここでは、スポーツトレーナーが資格を取得するメリットについて見ていきましょう。
高度な資格を用いて施術を行える
プロのアスリートや実業団に所属している人が通常のマッサージを受けることはほとんどありません。科学的に実証されている施術でなければ、スポーツに弊害が出てしまう恐れがあるからです。資格を取得することで「医学的な根拠に基づいて施術を行っている」ということをアピールできるため、資格を取得しておくことでキャリアアップにつながる可能性があります。
メディカルトレーナーとして活動できる
資格を取得しておくことで、メディカルトレーナーとして活動することも可能です。メディカルトレーナーは医師や理学療法士から伝えられたリハビリテーションをサポートする仕事です。スポーツトレーナーが向かなかった場合にジョブチェンジできるのも資格を取得しておくメリットといえるでしょう。
おすすめの資格は?
スポーツトレーナーの資格を比較
検定によって異なりますが、スポーツトレーナーの業務に欠かせない専門知識が含まれているものが多いです。たとえば、理学療法士資格では「寝返る、起き上がる、立ち上がる、歩く」などの生活に必要な行動の回復を目的とした理学療法を学べ、鍼灸師資格では鍼や灸を用いて自律神経の活動を整える方法を学べます。特に、スポーツ選手は体全体が商売道具となっているため、体の調子を整えるトレーナーが必須となるでしょう。
資格取得期間はどれも3年+資格試験で取得可能です。取得には時間がかかるものの、合格率はどれも80%を超えているため取得が難しい資格というわけではありません。とはいえ、資格の難易度には10%程度の差があり、鍼灸師が最も取得しやすく、理学療法士が取得しづらいという傾向にあるようです。資格取得には教育課程を卒業する必要があるため、通信教育・独学などでは取得不可能であることに注意しましょう。
どれがおすすめ?
上記にあげた3つの資格の中であれば、理学療法士資格がおすすめです。資格取得難易度は高めですが、スポーツ選手の体調を整える資格として有効的な資格といえるからです。また、国家資格であることから認知度が高く、信頼性を担保できるため、資格取得を検討している方はこちらを選ぶのがよいでしょう。
どうやって取得するの?スポーツトレーナーの資格を取得する方法
理学療法士資格の取得方法
理学療法士の資格試験に受験するには、まず理学療法士の養成校で3年以上知識や技術について履修する必要があります。すでに作業療法士の資格を取得してる場合は、2年の学習で受験可能です。養成校は文部科学大臣、または都道府県知事が指定した学校に限られます。大学の医学部やリハビリテーション学部をはじめ、3年制の短期大学、専門学校(3年制・4年制)などがあります。そのほか、資格障害者を対象とした特別支援学級もあります。たとえ医学部がある大学でも、必ずしも理学療法士の養成機関とは限らないので受験前に確認するようにしましょう。試験は毎年2月中旬頃に行われています。
あん摩マッサージ指圧師資格の取得方法
あん摩マッサージ指圧師の資格を取得するには、まず、受験資格を取得する必要があります。こちらの受験資格は厚生労働大臣が指定する養成学校・学校に通い、3年以上学習することで受験資格が取得可能です。
その後、東洋療法研究試験財団が実施しているあんまマッサージ指圧師の国家試験を受験し、合格することで資格が取得可能です。資格試験は毎年2月に1度だけ実施されています。
鍼灸師資格の取得方法
鍼灸師資格を取得するためには、文部科学大臣が認定した学校もしくは厚生労働大臣・都道府県知事が認定する養成施設で3年間以上の教育課程を取得する必要があります。その後、鍼師・灸師の資格試験に合格することで資格を取得可能です。本来は、鍼治療と灸治療に分かれており、資格試験を2つ合格する必要があるのですが、両方受験する場合に限って一方の共通科目試験が免除されるという特例措置が行われます。
まとめ
スポーツトレーナーは資格を一切保有していなくても名乗ることができる職業です。しかし、実際のところはスポーツ選手の命を守るために応急処置や健康管理・怪我の予防を行うために資格が必要になるケースはあります。これからスポーツトレーナーを目指す方は、理学療法士資格やあんまマッサージ指圧師資格などの業務に関わる資格取得を検討してみてはいかがでしょうか。
当記事に記載の数値や事実等に関しては、下記サイトの情報を基に作成しております
- 日本理学療法士会
- https://www.japanpt.or.jp/about_pt/therapist/
- 日本あんまマッサージ指圧師会
- http://nichimakai.or.jp/
- 日本鍼灸師会
- https://www.harikyu.or.jp/
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