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スポーツトレーナーのキャリアアップの方法は?仕事の現状と将来性を解説!

2022年03月01日

はじめに

スポーツトレーナーは近年需要が高まっています。プロのアスリートから一般のスポーツ選手まで指導できる職業です。本記事では、スポーツトレーナー業界の現状や将来性、キャリアアップの方法などを詳しく解説します。

スポーツトレーナーの現状について

スポーツトレーナー業界の現状について

スポーツトレーナーは需要が拡大しつつある業界です。専門資格も存在しますが、資格なしでも現場で活動することができます。近年はフィットネスクラブやジムが増えていることから、そういった就職先においてもスポーツトレーナーの需要は高まりつつあります。

スポーツトレーナーの業界が直面している課題について~参入障壁~

スポーツトレーナーは参入障壁が非常に高い業界です。その理由として、ベテランのスポーツトレーナーに求人が集中してしまうことが考えられます。特別な知識・スキル・実績がない人には依頼が来ることは少なく、スポーツトレーナーを始めたばかりの頃は収入が期待できないでしょう。また、業界の流動性がないという課題も抱えています。経験豊富なスポーツトレーナーは長年にわたって重宝される存在のため、高年齢の方でも働くことができるのです。スポーツトレーナーの枠が埋まっているため、新規参入は難しいといえます。

また、新規参入できたとしても満足のいく収入を期待できないのが現状です。事実、スポーツトレーナーの平均月収額は約22.6万円というデータが出ています。全国の平均年収は約376万円となっているので、他業種と比較して賃金が安いことがわかるでしょう。満足のいく給与がもらえず、生活に支障をきたしてスポーツトレーナーを辞めてしまう方も少なくありません。

スポーツトレーナーの将来について

スポーツトレーナーの職場環境の変化について

スポーツトレーナーの職場として、以前はフィットネスクラブやジムなどで勤務する方がほとんどでした。しかし、近年は子どもの身体教育の一環として、小学生・幼稚園向けにトレーニングを教える機会も増えてきています。子供の体力低下については様々な業界で問題視されており、今後も需要が高まると考えられるでしょう。NSCAジャパンでは「子どもの体力の現状と課題」という名目で講演会が行われており、こちらの資料として提出されたデータによると、総合的に体力低下がみられています。例えば「中学2年生の1週間の総運動時間と体力」の調査では、運動時間7時間未満の生徒が男女ともに下がりつつあることが示されています。

今後はスポーツトレーナーの職場が低学年層向けに拡大されると考えられます。

女性のスポーツトレーナーが活躍する場が増える?!

今後は女性スポーツトレーナーの活躍が期待できます。なぜなら、女性のスポーツジム利用者が増加傾向にあるからです。女性でジムを利用する方の中には男性トレーナーの目が気になるという問題もあるため、活躍する場は拡大すると考えられるでしょう。事実、経済産業省の調査「フィットネスクラブの概況」によれば、女性のジム単体会員数が前年度と比較して144%大幅拡大しているようです。

スポーツトレーナーのキャリアのスタート~就職先~

プロのスポーツチーム

プロのスポーツチームに所属するというのが、スポーツトレーナーの働き方としてメジャーです。しかし、実際のところほとんどのプロチームが専属スポーツトレーナーを抱えているため、新規参入するのは難しいと考えられます。プロ専業のスポーツトレーナーになる場合、他の職場で実績や経験を積みましょう。

企業

プロのスポーツチームで働く以外にも企業の実業団に所属するという方法があります。こちらの場合は専属契約である必要がないため、より自由な働き方が可能です。実業団の場合、派遣のスポーツトレーナーとして働くことができるかもしれません。

整体院・病院・鍼灸院

スポーツトレーナーは整体院・病院・鍼灸院でも働くことができます。実際のところ、スポーツトレーナーの多くはこれらの職場に所属している方がほとんどです。これらの職場に所属しながら、スポーツチームの依頼があったときに派遣されるという働き方をしているケースが多くなっています。ちなみに、整体院で働く場合のみ「柔道整復師」資格が必要です。

地域の学校

学校の部活動や小・中学生向けスポーツクラブの地域で活動する方法もあります。たとえば、チームによってはスポーツトレーナーが部活動のトレーナーをやっているケースもあります。近年は子どもの運動能力低下が見られるため、需要が高まりつつある業界といえるでしょう。

フィットネスクラブやジム

フィットネスクラブやスポーツジムで働くケースも多くなっています。グループ会社が用意している施設で勤めることになるため、比較的給与や待遇が安定している特徴があります。また、スポーツ指導以外にもジム・クラブの経営に携わることも特徴です。

スポーツトレーナーのキャリアアップの仕方

スポーツトレーナーとしての技術を高める

技術を高めることは重要です。スポーツ選手をサポートするのに必要な知識を学び、その体験をトレーニングメニューやケアに充てることでキャリアアップを目指せます。具体的には、インターネット上の最新情報を取得・学習する、スポーツセミナーに参加して専門知識を学ぶという方法があります。

ほかの資格を取得する

理学療法士資格や柔道整復師、あんまマッサージ指圧師などの資格を保有しておくと、キャリアアップを目指せるでしょう。基本的な資格取得には3年+試験に合格する必要があるため、難易度は高めですが、取得することでキャリアアップが可能です。

独立

スポーツトレーナーとして独立開業するために資格が必須というわけではありません。ただ開業するだけの場合は、名乗るだけで始めることが可能です。しかし、実際のところは資格を取得して開業する方が多いため、資格を保有していないことはデメリットになってしまうのが現状です。また、独立するにあたって必要な能力も多数あります。

保有しておくと便利な資格としては、NESTAやNSCAなどがあります。加えて独立に必要な経理についての知識や顧客を獲得するマーケティングのスキルは必須だといえるでしょう。

転職

スポーツトレーナーからの転職先としてオーソドックスなのは、柔道整復師でしょう。柔道整復師資格を保有している人なら、そのままキャリアを変更することが可能だからです。また、柔道整復師は国家資格のため、スポーツトレーナー以上に安定して収入を得られます。

スポーツトレーナーの海外進出

スポーツトレーナーは海外での認知度が高く、活動する場所も多いといわれています。そのため、活動拠点を海外に移すことで収入を上げることもできるでしょう。事実、アメリカやカナダではフリーのスポーツトレーナーが多く在籍していて、環境が整っています。

まとめ

スポーツトレーナーは年々需要が高まりつつある職業です。以前はプロスポーツ選手の専属契約や実業団などのサポートが活躍の場となっていましたが、現在は小・中学生やシニア世代のスポーツ需要が高まっているため、そのような現場でも活躍できるでしょう。また、専門資格・知識を身につけることで整体院・病院・鍼灸院でも働くことが可能です。特に、専門資格を取得しておけば、スポーツトレーナーとして安定して活動できます。

経済産業省の調査によれば、女性のスポーツトレーニングジムに通う割合が144%上昇したというデータが出ています。女性スポーツトレーナーの需要も高まりつつあるといえるでしょう。

選手やチームのために全力になれれば、スポーツトレーナーとしてのキャリアは開けるはずです。資格・専門知識を取得して、キャリアをどのように進めていくかを考えてみてはいかがでしょうか。

当記事に記載の数値や事実等に関しては、下記サイトの情報を基に作成しております

厚生労働省令和2年賃金構造基本統計調査
https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/120
~NSCAジャパン第10回総会より~子どもの体力の現状と課題
https://www.nsca-japan.or.jp/journal/18_1_02-06.pdf
経済産業省「フィットネスクラブの概況」
https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/tokusabizi/result-2/h17/pdf/h17-t-19.pdf

実際に働いている人の口コミをチェックしよう!

スポーツトレーナーとして実際に働く方にアンケートをとり、 「キャリア・将来性」に対する満足度を5段階で評価してもらいました。
実際に働いている人の口コミを参考に、どんな仕事なのかイメージをつけましょう!
実際に働いている人の
スポーツトレーナーの「キャリア・将来性」の満足度
★★★☆☆ 3.2 (60件)

スポーツトレーナーの 「キャリア・将来性」の 口コミ一覧

全60件

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群馬県の20代後半男性

契約社員 / 250万円以上~300万円未満 / 大学卒

就職先:プロスポーツチーム

キャリア・将来性の満足度 ★★★☆☆ 3.0
  • 仕事の将来性

    チームの将来性をまったくもって感じないため。経営がうまくいっていないのと、古くからいるスタッフが全然つかえない。

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東京都の20代前半女性

正社員 / 200万円以上~250万円未満 / 大学卒

就職先:スポーツジム

キャリア・将来性の満足度 ★★★★★ 5.0
  • 仕事の将来性

    コロナ禍が終わったらダイエット、健康思考の人は増えると思うし、オリンピックなどでスポーツを行う人へのサポートもどんどん手厚くなると思うため

  • 女性の働きやすさ

    生理の時、体調が悪い時なども体が商品のため動かなければならない時が身体が辛い環境だと思う

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愛知県の40代男性

自営業 / 1,000万円以上~1,100万円未満 / 高卒

就職先:スポーツジム

キャリア・将来性の満足度 ★★★★★ 5.0
  • 仕事の将来性

    知識と技術がほとんどを占める仕事で、かつ高齢者が多いので、年齢的に需要が減ることはないから。

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広島県の40代男性

業務委託契約の事業主 / 300万円以上~350万円未満 / 大学卒

就職先:スポーツジム

キャリア・将来性の満足度 ★★★★★ 5.0
  • 仕事の将来性

    自分で勉強して知識を蓄え将来に活かしてさらに人材を育てていくことはつながりやりがいをかんじる。

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埼玉県の20代後半女性

正社員 / 250万円以上~300万円未満 / 大学卒

就職先:スポーツジム

キャリア・将来性の満足度 ★★★★☆ 4.0
  • 仕事の将来性

    平社員でいいと思ってるので、このまま仕事ができればいいかなっておもってます。女性が働きやすい

  • 女性の働きやすさ

    女性専用なので働きやすい。産休育休もあり戻ってきやすいところがいい。時短でも働ける

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