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幼稚園教諭のキャリアアップの方法は?仕事の現状と将来性を解説!

2022年03月01日

はじめに

幼稚園教諭になるなら、自分自身のキャリアは将来的にどうなっていくのか、事前にプランを立てたいところです。そんなとき具体的にチェックしたいのは幼稚園教諭の将来性やキャリアアップの方法です。多くの業界において、少子化やIT化などの影響により、職場環境に様々な変化が起きています。そんな変化を受け止めて幼稚園教諭としてキャリアを積むにはどうすれば良いのか、幼稚園教諭の現状と将来性について解説していきます。

現状について

幼稚園教諭の現状について

幼稚園教諭の仕事はこれからも残っていくのでしょうか。現状、日本国内では少子化が大きな問題となっており、それに伴い幼稚園の数は減少、あわせて幼稚園教諭の需要は減少傾向にあるのは事実です。しかし、近年は仕事をしながら子育てをする共働き世帯が増えたことで、保育園と幼稚園双方の特徴を持った認定こども園の需要が高まり、認定こども園で活躍する幼稚園教諭の方が増えているのも事実です。このような幼稚園教諭に関する現状について詳しく説明していきます。

幼稚園教諭の業界が直面している課題について~認定こども園の需要増~

近年は、保育園と幼稚園の要素を併せ持った「認定こども園」に子どもを入園させたいと考える家庭が増えてきています。これには共働き世帯の増加が関係しているとみられます。少し前までは、片方の親のみが仕事に出て、もう一人は育児や家事に集中するといった家庭のあり方が一般的でしたが、平成、令和と時代を重ねるにつれてこういった家庭のあり方には変化が表れてきました。両親二人ともフルタイムで仕事をしたうえで育児・家事をこなしていくといったスタイルはここ十数年の間ですっかり浸透しつつあり、それに伴って幼稚園・保育園のあり方も変わっていきました。このため従来のような幼稚園に子どもを預ける選択肢を検討する親は減っていき、一方で保育園や認定こども園の需要は高まる結果となったのです。実際に、厚生労働省の調査によれば、「幼稚園型認定こども園等」と「幼保連携型認定こども園」の数は平成27年の時点では合計で2513か所だったのに対し、令和2年には6982か所に増加しています。そして、認定こども園は保育の要素も併せ持つ施設になるため、働く際には幼稚園教諭と保育士、両方の資格が求められます。このように昔と比べると幼稚園教諭が働く環境は大きく変化しており、安定して働くためには保育士資格等も必要になってきたのが現状のかたちといえます。

幼稚園教諭の将来性について

社会変化がもたらす幼稚園教諭需要の減少

幼稚園教諭の業界は、少子化による需要の先細りに悩まされています。文部科学省の調査によれば、平成30年度の公立幼稚園の採用者数は1284人となっており、平成21年度の1611人、24年度の1764人、27年度の1475人と比較すると、採用者数の減少は明らかです。このため保育士資格もあわせて取得し認定こども園で働くなど、新たな働き方を模索する幼稚園教諭が増加してきています。

幼稚園教諭の職場環境の変化について

幼稚園教諭の現場は決して心穏やかに働ける職場ばかりではなく、残業ありきで成り立っている多忙な職場もあります。そのため、働き方改革が叫ばれる近年では幼稚園教諭の職場環境にも変化が見られ、待遇改善を目指す園も増えています。安心して幼稚園教諭としてキャリアを積み上げていくためには、一人ひとりの待遇により気配りがなされた職場を見つけることが重要と考えられます。

女性の幼稚園教諭が活躍する場が増える?!

幼稚園教諭の業界はもともと女性比率の高い現場なので、今後も女性が活躍できる可能性は高いと考えられるでしょう。特に近年は共働き世帯の数が増えているため勤続年数の長い女性の幼稚園教諭も多くなってきており、女性がキャリアを積んで主任や園長などを目指せるように、積極的な環境整備はなされていくと予想されます。

幼稚園教諭のキャリアのスタート~就職先~

公立幼稚園

公立幼稚園は、県や市などの自治体が運営する幼稚園です。公立幼稚園の採用試験に合格すれば公立小学校や中学校と同じように公務員になるのが特徴です。ちなみに近年は公立幼稚園でも、預かり保育の制度を実施するところが増えてきています。

私立幼稚園

学校法人等が運営するのが私立幼稚園です。キリスト教系・仏教系など宗教法人が運営に関わっている幼稚園も多くみられ、園によって教育方針にはいろいろな特徴が見られます。同じように最近は私立幼稚園でも、休日や大型連休の間などに預かり保育の制度を実施する場合があります。

国立幼稚園

国立幼稚園は全国に50か所ほどしかないとても珍しい幼稚園です。国立大学とのかかわりが強くみられるため、学生が実習に来る場合が多いのも特徴です。幼稚園教育の発展を目指し、研究の場としても積極的に活用されています。

認定こども園

幼稚園と保育園の要素を持つ認定こども園は、近年需要が高まっている幼児教育の場です。認定こども園に就職するためには幼稚園教諭の資格にあわせて、保育士の資格も取得しておくとよいでしょう。

幼稚園教諭のキャリアアップの仕方

幼稚園教諭としての技術を高める

現在できる仕事をできるだけ増やし、積極的に業務にかかわっていくことでキャリアを形成するのが最も実践しやすいかたちといえます。経験とともにスキルも高まってくれば多くのスタッフや保護者から信頼されるようになるため、主任や園長先生といった管理職への道も開けてくるでしょう。園によってはより経験豊富で年長者の先生がいることでポストが空かないという悩みも増えますが、キャリアアップを目指してスキルを磨いておけば、主任や園長職の転職求人にも応募しやすくなります。

ほかの資格を取得する

児童福祉法によって設けられている保育士資格は、幼稚園教諭からキャリアアップを目指すうえでぜひ取得しておきたい資格の一つです。保育士資格を持っておけば保育士にキャリアチェンジをすることもできますし、両方の資格を持っていれば近年需要増加がみられる認定こども園でも働くことができます。

独立

幼稚園教諭や保育士資格を持っていれば、フリーの保育士やベビーシッター、キッズシッターとして独立開業できる可能性もあります。園で積み上げた経験を基に自分なりの営業方法を確立する必要はありますが、自分にあった働き方が選べるという点ではメリットも大きいでしょう。

転職

転職することでキャリアアップにつなげる方法もあります。例えば園長などの管理職求人に応募して転職することなどは、経験を多く積んだ幼稚園教諭なら可能になってきます。また、管理職でなくとも、キャリア形成しやすい待遇の園や学校法人として規模が大きい園などに職場を移せば、以前よりは給料アップやスキルアップにつながる可能性は高まってくるでしょう。

まとめ

少子化や共働き世帯の増加などさまざまな社会の変化により、幼稚園教諭が働く現場も変化してきているのは確かです。保育士資格も必要になる認定こども園の増加などはその変化の一つとして大きいと考えられます。今後も少子化やその他IT化などの影響もあいまって幼稚園教諭の業界はいろいろな変化がみられるといえるため、時代に合わせたキャリア形成の方法を模索していくことが重要です。幼児教育や保育にかかわる仕事自体は広く需要があるものなので、さまざまな変化に適用しつつ自分自身の働き方を見つけていきましょう。

当記事に記載の数値や事実等に関しては、下記サイトの情報を基に作成しております

文部科学省調査研究協力者会議等(文教施設)
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shisetu/
厚生労働省保育所等関連状況取りまとめ
https://www.mhlw.go.jp/content/11922000/000678692.pdf
文部科学省令和元年度学校教員統計調査(確定値)の公表について
https://www.mext.go.jp/content/20210324-mxt_chousa01-000011646_1.pdf

実際に働いている人の口コミをチェックしよう!

幼稚園教諭として実際に働く方にアンケートをとり、 「キャリア・将来性」に対する満足度を5段階で評価してもらいました。
実際に働いている人の口コミを参考に、どんな仕事なのかイメージをつけましょう!
実際に働いている人の
幼稚園教諭の「キャリア・将来性」の満足度
★★★☆☆ 2.9 (27件)

幼稚園教諭の 「キャリア・将来性」の 口コミ一覧

全27件

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北海道の20代前半女性

正社員 / 300万円以上~350万円未満 / 大学卒

就職先:幼稚園

キャリア・将来性の満足度 ★☆☆☆☆ 1.0
  • 仕事の将来性

    全てにおいて、軍事的なものであり、保育・教育というものを履き違えている。 園長の固定概念があり、今の保育とは異なるものである

  • 女性の働きやすさ

    妊娠、出産をする場合は1年単位で働くこの職業は不向きである。 園の風習として難しさを感じる。産休は取れなくはないが、取るくらいならさっさとやめる

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大阪府の30代前半女性

正社員 / 350万円以上~400万円未満 / 短期大学卒

就職先:幼稚園

キャリア・将来性の満足度 ★★★★☆ 4.0
  • 仕事の将来性

    少子化にならないかぎり必須の施設なため。また現時点でも待機児童はたくさんいるため、国からも必要とされている職業だとおもう

  • 女性の働きやすさ

    ほとんど女性が多い仕事なため安心できる。また産休育休などのデリケートなことについても子どもに携わる仕事なため理解してもらいやすい

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福井県の20代前半女性

正社員 / 300万円以上~350万円未満 / 短期大学卒

就職先:幼稚園

キャリア・将来性の満足度 ★☆☆☆☆ 1.0
  • 仕事の将来性

    まだ年齢が若いからこの仕事量をこなせるが、歳にいくにつれ、この給料でこの労働はできないから

  • 女性の働きやすさ

    女だけの職場だと、ぎすぎすしたり、さっぱりした関係にはなれないから、働きにくく感じる

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愛知県の30代前半女性

正社員 / 250万円以上~300万円未満 / 短期大学卒

就職先:幼稚園

キャリア・将来性の満足度 ★★☆☆☆ 2.0
  • 仕事の将来性

    年度途中で辞める人や新任で入ってきてもすぐに退職する人も多く大変すぎて長続きしない職業です。離職率も高く結婚をして家事や育児をしながら正職員で働くことはまず難しいです。このことから将来性はないと思います。

  • 女性の働きやすさ

    結婚や出産してからは両立して働くことは難しいです。時間の融通や仕事の融通もきかず残業や家での仕事が多く家庭を持ちながら働くことは難しいです。

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千葉県の20代後半女性

正社員 / 250万円以上~300万円未満 / 短期大学卒

就職先:幼稚園

キャリア・将来性の満足度 ★★☆☆☆ 2.0
  • 仕事の将来性

    子どもが年々減っており、園でも入園希望が減っており、この先どうなっていくのかが暗く、不安があります。

  • 女性の働きやすさ

    女性ばかりの職場のはずですが、結婚してからや、産休育休制度がまだ明確になっておらず、働きやすさは感じません。

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