みんなの専門学校情報TOP 教育・スポーツ 保育士の年収

保育士の平均年収はいくら?具体的な金額や年収アップのポイントを解説!

2022年03月01日

はじめに

本記事では保育士の気になるお給料について、解説しています。保育士に興味があるけれど、お給料が安いのではないかという不安をもっている人は多いのではないでしょうか。そこで、本記事では、保育士の給料について徹底解剖!毎月のお給料・ボーナス・手取りはもちろんのこと、似ているお仕事の給料との比較、地域別の給料格差などについても詳しく説明しています。ぜひご覧ください。

保育士のお給料ってどれくらい?

お仕事を選ぶにあたってお金は非常に気になるところ。この章では様々なお仕事がある中で保育士の給料が高いのか・低いのか、また保育士のお給料の将来性について見ていきます。

保育士の年収・ボーナス・手取りってどれくらい?

早速、保育士のお金について見ていきます。ズバリ、保育士の平均年収は374.5万円です(令和2年度調査時)。ボーナスを除いた月収は24.9万円となっており、ここから諸費用が引かれ、手取りは20万円程度になります。ボーナスは、74.7万円となっています。

他業種のお給料と比べてみる

次に、保育士以外のお給料と比べてみましょう。以下は、全職種・保育士・保育士と似ている職種の月収を集めた表です。一般的に年齢が上がるごと・勤続年数が増えるごとに多くのお金を貰えるようになるので一概には言えませんが、保育士の給料は、その他の職種と比べて低いようです。しかし、幼稚園教諭や福祉施設介護員・ホームヘルパーなどの似たような職種の給料との差はほとんどなく、全体的に低賃金であることがわかります。

保育士のお給料はあがる?

今までのデータを見ていると、保育士はお金があまり貰えなくて厳しそう、と思われる方が多いと思います。しかし、保育士の低賃金問題は徐々に改善されてきています。その背景には、厚生労働省などの政府や地方自治体の政策の影響があります。昨今、よく話題にあがる待機児童問題解消のためには、今までよりも多くの保育士が必要になります。そのため、保育士になる人を増やすべく、保育士の魅力を上げる対策が取られています。その一環で、保育士の給料は徐々に増加しています。平成25年度に310万円だった年収が平成30年度には358万円まで上昇しています。この傾向は今後も続くと予想され、保育士のお給料は上昇していくでしょう。

お給料以外のサポートってある?

お仕事のお金について考えるとき、忘れてはいけないのが各種手当になります。お給料がそこまで高くない場合でも、家賃補助などの手当てがしっかりしている場合があります。手当の充実度は見逃されがちですが、非常に重要です。では、保育士の手当てにはどのようなものがあるのでしょうか。保育士が受け取れる手当は主に、国からの手当て、地方自治体からの手当て、勤務する保育園からの手当ての3点になります。地方自治体からの手当て・保育園からの手当ては地域や園によってまちまちなので、興味のある自治体・保育園についてぜひ調べてみてください。ここでは、国からの手当てについて説明します。
国からの保育士向け手当は処遇改善等加算Ⅰ・Ⅱの2つがあります。処遇改善等加算Ⅰは、主に施設職員の平均経験年数に応じて設定される割合分、従来施設に支給されている金額に加えて支給されるというものです。この手当ては最大19%にもなるため、かなりの給料アップが見込めます。ただし、保育士の給料への分配は施設次第なので、注意が必要です。処遇改善等加算Ⅱは、役職を新設することで役職手当として追加でお給料を貰える制度です。例えば、一般の保育士の次の役職である職務分野別リーダーという役職に就くことで、月額5000円、年間にすると12万円追加で給料を貰えます。

保育士の給料徹底解剖!

前章で保育士の給料について、全業界の平均や他業種との比較を行ってきました。本章では、保育士の中でのお給料の違いについて見ていきます。

雇用形態・役職別

以下の表をご覧ください。常勤・非常勤でおよそ10万円の差があります。非常勤の方は勤務時間も少ない代わりに給料もかなり低くなっています。また、役職別で給料を比較してみると、保育士から主任保育士に昇進することでかなりの昇給が見込めます。保育士資格の保持・非保持でも10万円以上の差があるため、保育士資格の取得も非常に重要だといえます。

勤務先・規模別

次に以下2つの表をご覧ください。規模別・勤務先別では大規模・公立の方が月当たり1万円程多い結果となりました。また、公立の保育園で働く人は公務員になるので、退職金ももらえるなど、私立保育園に比べてお金の面で充実しています。そのため、可能であれば大規模・公立の保育園が良いでしょう。

地域別

続いて、地域別の給料を上位・下位3件ずつ見てみます。物価の影響もあるので、実際の金額程の格差はないと考えられるものの、1位と最下位では130万円もの開きがあります。また、特に都市ではないものの、本調査時(令和元年賃金構造基本統計調査)では、ボーナス支給額の多さから滋賀県が2位にランクインしています。地域ごとに収入に大きな差があるので興味のある地域の平均年収はぜひチェックしてみて下さい。

保育士の年齢・性別の給与比較

最後に、年齢・性別ごとのお給料の違いを見てみます。女性はお給料が年齢に応じてほとんど変わっていないことがわかります。一方、男性は年をとるごとにお給料が上がっています。男性・女性で比べてみると、40歳を境に収入格差が出ていることがわかります。これは、役職による収入格差だと考えられます。また、20~24歳の所定内給与額が男女両方とも20万円強になっているため、初任給は大体20万円前後であることもわかります。

保育士の男女別の給料比較 保育士の男女別の給料比較

給料を上げるには?

ここまで、保育士のお給料について様々な視点で見てきました。保育士のお金事情については分かってきたけれど、結局一番気になるのはどうやって収入を上げるかですよね?そこで、本章では実際にどのように行動すれば、お給料をアップさせられるのかを説明していきます。

キャリアアップ

1つ目の方法は、職場でのキャリアアップです。役職別給与の比較で見たとおり、役職が上がるにつれて多くのお金を貰えるようになります。ただ、園長・主任保育士は各施設に1人という狭き門です。そこで、先ほどもあげた新設役職へのキャリアアップが重要になってきます。職務分野別リーダー以外にも、副主任保育士・専門リーダーという役職が追加されています。この2つの職種では月額4万円の給料向上が見込めます。新しく設置されたこの役職に就くためには、経験年数とともにキャリアアップ研修の修了などが条件となっています。気になる方は是非調べてみてください。

資格の取得

2つ目の方法は、保育士以外の資格を追加で取得することです。保育以外にも専門的な能力を身に着けることでお給料アップが狙えます。例えば、子どもへのスポーツ指導の専門家としての資格になるジュニアスポーツ指導員や、社会福祉士(ソーシャルワーカー)を取得して福祉の専門家として働くことなどが考えられます。資格によってさまざまなキャリアが考えられるため、興味のある領域に関係のある資格がないか調べるとよいでしょう。

保育士資格をもって新しい挑戦!

最後の方法は、保育士資格を活かして新しい挑戦をすることです。保育士需要が高い中、様々なチャレンジが考えられます。例えば、外国にある日本人むけの保育園への勤務や自分の保育園をつくる、といったことが挙げられます。英語を活かして働いてみたい、自分の理想の保育園をつくりたい、のような気持ちを持っている方は考えてみてはどうでしょうか。必ずしもお給料アップには繋がらないかもしれませんが、大きなやりがいを得られるでしょう。

まとめ

本記事では、保育士の気になるお金事情について見てきました。低収入というイメージの強い保育士ですが、子どもの保育需要の増加に伴って保育士の収入も増加傾向です。このトレンドは今後も続くことが予想され、保育士に興味を持っている方にとって非常に良いことではないでしょうか。また、保育士のお金以外についてもいろいろ知りたいと思った方は、ぜひ他の記事もご覧ください。

当記事に記載の数値や事実等に関しては、下記サイトの情報を基に作成しております

令和2年賃金構造基本統計調査
https://www.e-stat.go.jp/
厚生労働省保育の現場・職業の魅力向上検討会「保育士の現状と主な取り組み」P38
https://www.mhlw.go.jp/content/11907000/000672997.pdf
厚生労働省「保育士のキャリアアップの仕組みの構築と処遇改善について」P10
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11900000-Koyoukintoujidoukateikyoku/0000155996.pdf
令和元年度幼稚園・保育所・認定こども園などの経営実態調査集計結果<速報値>【修正版】P.7
https://www8.cao.go.jp/shoushi/shinseido/data/pdf/chousa/kekka.pdf
令和元年賃金構造基本統計調査
https://www.e-stat.go.jp/

実際に働いている人の口コミをチェックしよう!

保育士として実際に働く方にアンケートをとり、 「年収」に対する満足度を5段階で評価してもらいました。
実際に働いている人の口コミを参考に、どんな仕事なのかイメージをつけましょう!
実際に働いている人の
保育士の「年収」の満足度
★★☆☆☆ 2.5 (195件)

保育士の 「年収」の 口コミ一覧

全195件

アイコン

鳥取県の30代前半女性

正社員 / 100万円未満 / 専門学校卒

就職先:保育園

年収の満足度 ★★★★☆ 4.0
  • 年収

    えらいことをしている割には少ないようにかんじる。残業もつかないからただ働きで困ります

アイコン

静岡県の30代前半女性

正社員 / 250万円以上~300万円未満 / 短期大学卒

就職先:保育園

年収の満足度 ★☆☆☆☆ 1.0
  • 年収

    大変な仕事のわりに給料が低い。 10年働いていても手取りで15万ないのはおかしすぎる。

アイコン

千葉県の40代女性

契約社員 / 200万円以上~250万円未満 / 短期大学卒

就職先:保育園

年収の満足度 ★☆☆☆☆ 1.0
  • 年収

    仕事量が増える一方。 命を預かる仕事。 やりづらくなる保護者への対応。 精神的にも体力的にも限界なのに、それに対して見合った報酬でない

アイコン

東京都の30代後半女性

正社員 / 550万円以上~600万円未満 / 専門学校卒

就職先:保育園

年収の満足度 ★★★☆☆ 3.0
  • 年収

    もっと高くても良いと思う。時間換算すると、業務内容から考えるととても低い。ボーカルがあるので、そこはありがたい。

アイコン

北海道の30代前半女性

正社員 / 250万円以上~300万円未満 / 短期大学卒

就職先:保育園

年収の満足度 ★★★☆☆ 3.0
  • 年収

    委託業者になり少しは賃金が上がったが、それにしても夜勤手当てがなく、日祝の手当てもなく、年末年始も手当てがなく、仕事量が増えたのに納得のいく月収ではない。

もっと見る(あと190件)
ぴったり専門学校診断

みんなの専門学校情報TOP 教育・スポーツ 保育士の年収