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二輪自動車整備士のキャリアアップの方法は?仕事の現状と将来性を解説!
2022年03月01日はじめに
二輪自動車整備士のニーズは、オートバイの需要と供給が続く限り途絶えません。この記事では、バイク整備士の置かれている現状、将来性について詳しく解説します。キャリアアップの方法もまとめて紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
現状について
二輪自動車整備士の現状について
オートバイの修理に携わる二輪自動車整備士の数は、年々減少傾向にあるようです。少子高齢化により整備士を志願する若者の数が減り、整備業界全体の人手不足が深刻な課題となっています。たとえ人手不足であっても、街中をオートバイが走り続けている限りは、車検に必要な整備やメンテナンス、故障箇所を修理する整備士の存在は不可欠です。
娯楽が多様化した現代では、車と同様に若者のバイク離れも進んでいます。オートバイに興味を持つ機会が減ってしまったのも、志願者が減った原因の1つだといえるでしょう。
二輪自動車整備士の業界が直面している課題について~将来的な先細り~
整備士を目指す人の数が減っている一方で、整備振興会連合会が行った「自動車特定整備業実態調査」では、ここ数年で整備業界は拡大傾向にあると報告されています。このように、一見好調に見える整備業界ですが、二輪自動車整備士を取り巻く環境にはいくつもの課題が点在しているようです。
まず挙げられるのが、オートバイユーザーの高齢化です。急速な少子高齢化社会の進む日本では、二輪自動車整備士とオートバイユーザーの双方において高齢化が進んでいます。次世代の整備士やドライバーの数が年々減少していくため、このままの状況が続けば、将来的に二輪自動車整備士の仕事自体が少なくなると懸念されています。
また同調査によると、令和2年の二輪自動車整備士を含む自動車整備要員の平均年齢は 45.7 歳でした。前年度のデータと比較した場合、0.2 歳上昇する結果となっています。この2つの大きな課題は、少子高齢化が解消されない限り続くものと見られています。近年では、これまで不可能といわれてきたオートバイにも、自動運転技術が搭載されはじめました。
先細りの状態を少しでも解消するために、これからの整備業界には、新技術に対応できる知識の習得が求められるようになるでしょう。
二輪自動車整備士の将来性について
社会変化がもたらす二輪自動車整備士需要の増加
厚生労働省のデータによると、令和2年の二輪自動整備士を含む自動車整備士の有効求人倍率は4.65倍となっていて、全業種の1.18倍を大幅に超えています。これは、高齢化に伴う定年退職者数の増加、少子化による新入社員の減少によるものと推測されます。
整備業界全体の人手不足を解消するために、新しい人材の確保や離職防止に向けた取り組みを喫緊の課題としている企業も多いようです。売り手市場となっているうちに就職し、無資格から資格取得を目指すルートも選択肢に加えておくといいかもしれません。
二輪自動車整備士の職場環境の変化について
近年の働き方改革や離職防止の実現に向けて、二輪自動車整備士の職場環境も少しずつ良い方向へと変わりつつあります。作業中の油汚れをはじめ、重い車体や工具を運搬したり、時には危険を伴ったりする二輪自動車整備士の仕事ですが、ここ最近ではリフトの導入や冷暖房を完備するなど、職場環境を改善する動きが広まってきました。特に安全性を重視する企業が増え、怪我や事故を予防するためのルールづくりが積極的に行われているようです。
女性の二輪自動車整備士が活躍する場が増える?!
二輪自動車整備士の仕事には体力が必要です。そのため、男性の仕事というイメージを持っている人も少なくないでしょう。警察庁の発表したデータを見てみると、平成28年~令和2の間、大型二輪・普通二輪免許を新たに取得した女性の数は毎年4万人を上回っています。オートバイに愛着を持つ女性が一定数いるということは、今後、女性整備士が活躍する場も広がってくると考えられます。
二輪自動車整備士のキャリアのスタート~就職先~
整備工場
二輪自動車整備士の大きな使命は、オートバイの整備です。持ち込まれたオートバイの点検・修理はもちろん、持ち主であるお客様への説明やアドバイスなど、コミュニケーション能力も必要です。ディーラーが運営している大規模な整備工場もあれば、小規模な個人経営の整備工場もあります。
販売店
バイクショップも二輪自動車整備士の代表的な就職先です。店舗によっては、接客対応やカスタマイズがメインになるなど、より専門性が高く、自分に適した勤め先を選択できるのが魅力です。プロフェッショナルな目線からのアドバイスやお客様の要望に応える高い技術力、コミュニケーション能力が身に付きます。
バイク用品店
オートバイの点検や整備に携わるほか、販売業務を担当することもあるようです。バイク用品店に就職すると、二輪自動車整備士としてスキルアップできるほか、オートバイのカスタマイズやメンテナンスに使用するパーツの知識が深まります。
二輪自動車整備士のキャリアアップの仕方
二輪自動車整備士としての技術を高める
専門職である二輪自動車整備士は、経験の積み重ねによる技術の向上がキャリアアップへとつながっていく仕事です。バイクメーカーや新商品の研修、社内での勉強会など、従業員のスキルアップを積極的にサポートしてくれる企業も増えています。整備士としての経験を積みたいと考えるのであれば、より多く場数を踏み、日々情報収集を心がけると効果的でしょう。
独立
独立開業すれば、定年退職を心配することなく仕事を続けられます。自分のペースで仕事に取り組めると同時に、がんばり次第では大幅な年収アップも望めるでしょう。なお、分解整備を行いたい場合には、国が定めた基準を満たしたうえで国土交通省から許可を得る必要があります。
転職
給与や労働条件の向上を求めて転職する二輪自動車整備士も多いようです。専門性の高い知識と経験を活かして、バイク業界の営業職に転職する人もいます。一般的に、整備士よりも営業職のほうが給与設定が高いため、収入の増加が見込めます。オートバイに精通している整備士は、営業職においても重宝される存在です。
二輪自動車整備士の海外進出
海外には多くの日本車が走っています。特に、日本から中古車を多く輸入している東南アジアや南米では、日本人整備士が現場の指導者として働くケースもあるようです。またオーストラリアでは、永住権取得を目指せる職業に整備士が含まれています。技術力が高いと評価される日本の二輪自動車整備士は、海外でも活躍できる職業です。
まとめ
二輪自動車整備士は需要がありますが、汚い、大変、危ないというイメージもあり人手不足が問題となっている職業です。しかしオートバイを愛するユーザーも多く需要は常にあり、職場環境を改善する動きも広がっていることから、今後は女性の活躍の場も増えることが期待されています。二輪自動車整備士としてキャリアアップするためには、単調な仕事をただ繰り返すのではなく、与えられた仕事と真摯に向き合い、技術を磨き上げていく向上心が何よりも大切です。就職先によっては専門性が異なるため、将来バイク整備士としてどのような道を進んでいきたいのか具体的にイメージしてみましょう。
当記事に記載の数値や事実等に関しては、下記サイトの情報を基に作成しております
- 日本自動車整備振興会連合会令和2年度自動車特定整備業実態調査結果の概要について
- https://www.jaspa.or.jp/Portals/0/resources/jaspahp/member/data/pdf/R02jittaityousa.pdf
- 職業情報提供サイト(日本版O-NET)
- https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/197
- 厚生労働省一般職業紹介状況(令和2年12月分及び令和2年分)について
- https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000192005_00010.html
- 運転免許統計令和2年版(6頁)
- https://www.npa.go.jp/publications/statistics/koutsuu/menkyo/r02/r02_main.pdf
- 国土交通省自動車整備工場には認証工場と指定工場があります。その違いは?
- https://www.mlit.go.jp/jidosha/ninshoutoshiteinochigai.html
実際に働いている人の口コミをチェックしよう!
実際に働いている人の口コミを参考に、どんな仕事なのかイメージをつけましょう!
二輪自動車整備士の 「キャリア・将来性」の 口コミ一覧
全7件
広島県の40代男性
正社員 / 550万円以上~600万円未満 / 短期大学卒
就職先:自動車整備工場
-
仕事の将来性
将来性はとくにはないとおもいます。周りの企業と比べても新しいものに挑戦するタイミングが遅く、いつも遅れている。完全に古いスタイルに固執しすぎており、将来性は無いと感じています。
北海道の40代男性
正社員 / 400万円以上~450万円未満 / 高卒
就職先:自動車メーカーの販売店
-
仕事の将来性
顧客も、人口もなにもかも減っていき将来黒字になるわけが無い。クルマが売れない
神奈川県の30代後半男性
正社員 / 450万円以上~500万円未満 / 大学卒
就職先:自動車整備工場
-
仕事の将来性
一応は仕事としてのニーズはそれなりにあるがその一方で搾取されている。将来性はなんとも言えない部分もある。
群馬県の30代後半男性
正社員 / 450万円以上~500万円未満 / 専門学校卒
就職先:自動車メーカーの販売店
-
仕事の将来性
整備業の将来性ははっきり言って分からない。車はどんどん進化して壊れなくなっているので。仕事も減っていく
宮城県の40代男性
正社員 / 300万円以上~350万円未満 / 専門学校卒
就職先:自動車メーカーの販売店
-
仕事の将来性
今の仕事をずっと続けることは現実的には難しいので転職を考えている。先延ばしにせず半年以内にはしたい。
福岡県の40代男性
正社員 / 500万円以上~550万円未満 / 中卒
就職先:ガソリンスタンド
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仕事の将来性
ガソリンスタンドは、社会的に無くてはならない生活の一部で、自動車があるかぎり、無くてはならないもの。
埼玉県の40代男性
正社員 / 350万円以上~400万円未満 / 専門学校卒
就職先:自動車メーカーの販売店
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仕事の将来性
車は無くなる事はないと思いますが、技術に進歩により古い整備士はいつまでも昔のままだと考えているとあっという間に置いていかれそうです。 時代についていければ、将来性はあると思います。
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