みんなの専門学校情報TOP 自動車・航空機・電子 自動車整備士になるための進路

自動車整備士を目指せる進路は?進路別のメリット・デメリットを解説!

2022年12月20日

はじめに

近年自動車業界で大いに活躍する自動車整備士を目指す人々はいったいどんな進路選択をしているのでしょうか?当記事では、自動車整備士の進路選択について詳しく説明します。自動車整備士を目指す方・興味がある方は是非ご参照ください。

自動車整備士になるには

自動車整備士は国家資格です。そのため自動車整備士になるには国が定めた試験を受け、合格する必要があります。一般的には国家試験ではなく、国に委託されている民間試験の「自動車整備技能登録試験」を受け自動車整備士資格を取得します。
また、自動車整備士の資格には「〇級△△自動車整備士」といった細かな区分があり、等級(1級、2級、3級)や扱う車の車種(ガソリン・ジーゼル・シャシ)などによって受ける試験も異なるため注意が必要です。
自動車整備士になる最も一般的なルートは次のようになります。
STEP1:自動車整備士専門学校入学
STEP2:自動車整備士専門学校卒業(2年間修学)
STEP3:民間試験の「自動車整備士技能登録試験」 合格 
STEP4:就職と同時に資格を取得

また専門学校に行くルート以外には
・大学で機械工学や精密機械学など機械学科を学び就職する方法
・大学や専門学校に行かず、就職をして実務経験を経てから資格を取る方法
このような方法でも自動車整備士の資格を取得することが可能です。

専門学校、大学で自動車整備士を目指すのは何が違う?

最も大きな違いとして初めに取ることができる資格の級と受験資格が異なります。
自動車整備系の専門学校に通い、2級自動車整備士養成課程2年以上を修了した場合「2級自動車整備士」の受験資格が与えられます。一方、大学で機械工学などの学科を卒業した場合、まず3級自動車整備士の受験資格が与えられ、その後1年以上の実務経験を経てから2級自動車整備士の資格を取得することができます。
3級自動車整備士の資格では自動車の「エンジン」「ブレーキ」などといった保守機能をもった部分の整備を行うことができないため、多くの自動車整備士は2級自動車整備士を目指します。
もし、ご自身がいち早く自動車整備士として多くの仕事をしたいと考えている場合は、専門学校を卒業することをお勧めいたします。

専門学校のメリット・デメリット

専門学校に進学するメリットは大きく2点あります。
1点目は2年間という短い時間で2級自動車整備士の資格を取得することができることです。専門学校以外ならばもう2~3年かかってしまうことからも、いち早く自動車整備士として働きたい人にとって大きなメリットになります。
2点目は「実技試験」を免除することができることです。自動車整備士の資格試験の項目には「学科試験」と「実技試験」がありますが、専門学校に通うことで学科試験に合格した科目に対応した実技試験が免除される仕組みがあります。よって学科試験のみを合格することで、自動車整備士の資格を取得することができるというメリットがあります。
反対にデメリットの部分では「進路の変更がしづらい」という点があります。専門学校に通うと自動車整備士に特化した勉強を行うため、ご自身が学んでいく中で他にやりたい職業が見つかった場合、急な進路変更を行うことが難しいことが考えられます。

大学のメリット・デメリット

大学に通うメリットとしては「幅広い職業選択」が可能になります。大学では幅広い分野を学ぶため、自動車整備士だけでなく他の職業を選択しやすくその勉強をすることもできます。したがって自動車整備士への興味が薄れたとしても違う職業を目指すことが専門学校に比べると簡単になります。
一方、デメリットとしては資格を取得するまでに時間がかかってしまうことです。ご説明いたしました通り、大学を卒業して取ることができる資格は3級自動車整備士の資格までです。自動車整備士は2級以上の資格を有していなければ、自動車の保守基準に関わる整備を行うことができません。こうした業務にいち早くかかわりたいという人はデメリットになってしまいます。
また、専門学校であれば免除をされる「実技試験」を受けなければ、資格を取得することができません。実技試験は受験人数も少なく、合格率も50%を切ってしまうことがあるため難関な試験と考えられます。例として、令和3年度1月に行われた「2級ガソリン自動車整備士」実技試験では受験者78人中合格者36人(46.2%)となっています。こういった試験を受けなくてはならないこともデメリットの一つになりそうです。

実務経験を経てから資格を得る際のメリット・デメリット

実務経験を経てから資格を得るメリットはいち早く現場の実情を知ることができる点です。現場に入り業務を行うことで、自動車整備士の仕事を近くで覚えることができ現場の流れや就業環境を知ることができます。
デメリットとしては、資格を取得するまでに大幅に時間がかかってしまうことです。大学で機械工学などを学んでいる人は卒業後半年の実務経験で3級を受けることができますが、大学等に通わない場合は1年以上の実務経験が必要になります。また3級資格取得後、2級自動車整備士のシャシは2年、それ以外のガソリン、ジーゼル、二輪自動車整備士の資格では3年以上の実務経験が必要となり、最前線で仕事をするまでに時間がかかります。
また、給料事情として厚生労働省が発表した令和2年度の賃金構造基本統計調査によると10代の平均年収が239.6万円となっていることから賃金の低さもデメリットになりそうです。

専門学校、大学どちらがおすすめ?

自動車整備士になると決めた!という人は専門学校へ

本気で自動車整備士を目指している方には専門学校への進学をおすすめいたします。専門学校は最前線で働く自動車整備士になるには最も早く、そのための知識もきちんと身に付きます。
自動車整備士の仕事を行うだけならば専門学校に行かない選択肢を取り高校卒業後働くことも可能ですが、給料をあげることやできる仕事内容などを増やすには、早めに資格を取っておくことをお勧めいたします。
ではどんな自動車整備士の専門学校に行けばよいのかということは別の記事でご紹介いたしますのでそちらをご参照ください。

まとめ

この記事では自動車整備士になるための進路についてご紹介いたしました。いずれの進路を選択してもメリットやデメリットは存在しています。その中でも皆さんが思い描いている道に少しでも当てはまるものを選択していただければ、ご自身の納得いく進路選択ができるのではないでしょうか。

当記事に記載の数値や事実等に関しては、下記サイトの情報を基に作成しております

一般社団法人日本自動車整備振興会連合会
https://www.jaspa.or.jp/member/data/whitepaper.html
国土交通省
https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha_tk9_000011.html
JAMCA(全国自動車大学校・整備専門学校協会)
https://www.jamca.jp/

自動車・航空機・電子業界の仕事について知る

自動車・航空機・電子業界の仕事について知る

自動車・航空機・電子業界の他の仕事について知る

ぴったり専門学校診断

みんなの専門学校情報TOP 自動車・航空機・電子 自動車整備士になるための進路