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ドッグトレーナーに必要な資格とは?取得するメリットを解説!
2022年03月01日はじめに
飼っている犬が人を困らせる行動を取らないように、きちんとしつけをしてくれるドッグトレーナーは愛犬家の頼もしい味方です。この記事ではそんなドッグトレーナーについて、関連資格の概要、その取得方法、取得のメリット、おすすめの取得ルートなどを紹介します。
目次
ドッグトレーナーとは?
ドッグトレーナーの仕事内容
ドッグトレーナーの仕事は、犬と人間とがストレスなく快適に共生するためのマナーを飼い犬に教えると同時に、飼い主をサポートすることです。具体的には、犬が所かまわず排泄しないよう排泄や散歩のマナーを教えたり、人に嚙みつかないようにしつけをしたり、飼い主が外出してもおとなしく留守番ができるようにトレーニングしたりします。
ドッグトレーナーと犬の訓練士の違い
ドッグトレーナーと犬の訓練士は類似の職業ですが、区別されることもあります。ドッグトレーナーは一般家庭で飼われているペットが問題行動を取らないようにしつけをするのが仕事ですが、犬の訓練士は、主に素質のある犬に対して厳しい訓練を行って、警察犬や盲導犬など特別な場面で活躍できる犬に育て上げるのが仕事です。しかし実際には団体や企業によって呼び方や内容が異なるため、犬の訓練士もドッグトレーナーと呼ばれることがあります。
ドッグトレーナーの歴史
ドッグトレーナーの歴史は紀元前4300年頃まで遡り、牧羊犬のトレーニングが起源と言われています。日本においては、仁徳天皇の時代には鷹狩に使用する犬をトレーニングしていた記録が残されているようです。
明治時代になると、富裕層の間で犬をショーや展覧会などに出場させるようになりました。優勝させるためにはトレーニングが必要となり、これが近代におけるドッグトレーナーのはじまりといわれています。
警察犬が日本に登場するのは、1912年(大正元年)12月のことで、英国から警察犬を2頭購入し、警視庁で運用したのがはじまりです。それと同時警察犬を訓練するトレーナーの需要も高まりました。
現代では、富裕層だけでなく、一般家庭で飼われる犬にもトレーニングが行われるようになりました。同時に犯罪に直面する場面や災害現場などで活躍する警察犬や災害救助犬など、多くの犬の訓練にドッグトレーナーが必要とされるようになったのです。
ドッグトレーナーに関する資格の例
公認訓練士
犬の訓練士も含めて、ドッグトレーナーには国家資格はありません。犬の訓練士の場合には国の認可を受けている3つの団体、つまり公益社団法人日本警察犬協会、公益社団法人日本シェパード犬登録協会、一般社団法人ジャパンケネルクラブがあり、その各々に公認訓練士制度が整備されています。
日本ドッグトレーナー協会ドッグトレーナーライセンス
ドッグトレーナーライセンスは、日本ドッグトレーナー協会(JDTA)の認定資格で、一般の家庭で飼われている犬に対するしつけを行う職業で取得が望まれる民間資格です。高難易度のA級、中難易度のB級、低難易度のC級という3種類があります。
CPDT
CPDTは、プロのドッグトレーナーのために作られた国際資格で、米国系のペットドッグトレーナーズ資格認定協会(CCPDT)が認定するドッグトレーナー資格です。資格取得後は、3年に1度の更新が必要で、再度試験に合格するか、カンファレンスを受講して36単位取得するかのどちらかを選択しなければなりません。
その他の資格の例
その他の関連資格もいくつかあります。たとえば、一般社団法人国際家庭犬トレーニング協会の家庭犬トレーナーは、家庭で飼われている犬を対象に、基本的なマナーなどのトレーニングを行うための資格です。犬とのコニュニケーション方法やコーチング技法といったことまで学ぶことができます。
公益社団法人日本愛玩動物協会の愛玩動物飼養管理士は、社会認知度も高く、犬に限らず包括的な動物の知識が身につく資格です。動物の習性や飼い方だけでなく、動物関連の法律についても学びます。
ドッグトレーナーの資格を取るメリットは?
ドッグトレーナーとしての業務に役立つ
ドッグトレーナーとして働くためには、犬をトレーニングする技術だけでなく、犬の行動や心理についての理解を深め、飼い主とうまくコミュニケーションを取れるようにならなければなりません。また、場合によってはトレーニングする犬の体調に気遣うこともあるでしょう。資格取得のために学ぶ内容はこのような実務に活かせるものが多く、スキルアップを図れるので取得する価値があります。
待遇改善につながりやすい
ドッグトレーナーや愛玩動物飼養管理士だけではなく、その他のペットや犬に関連する資格の保有者なども、求人募集の際に優遇される要素として書かれていることがあります。そのため、業務に関連する資格を積極的に取得しておけば、それだけ待遇改善にもつながりやすいと言えます。また、トレーニングだけでなく動物に対してさまざまな知識があると示すことができるので、買い主の信頼も得られやすくなります。
おすすめの資格は?
ドッグトレーナーの資格を比較
公認訓練士は主催している団体が3つあり、それぞれが独立しています。訓練士は階級が分かれており、まずは一番下の階級に挑戦することになります。団体によって受験のシステムは異なりますが、公認訓練士の受験資格を得るには犬の訓練実績が必要になるので、受験資格を得るまでに一苦労します。試験内容は学科試験や実技試験です。
ドッグトレーナーライセンスは、一番やさしいC級については、受験資格がスクーリング受講者であり、スクーリングの内容から出題されるので、取得は難しくないでしょう。
CPDTについてはプロ向けの資格ということもあって、300時間以上のドッグトレーニング経験と推薦状の提出が必要と受験資格のハードルが高くなっています。
どれがおすすめ?
これからドッグトレーナーを目指すという場合には、最も取得しやすいドッグトレーナーライセンスがおすすめです。11,000円でスクーリングを受講し、試験を受けてC級を取得できれば、日本ドッグトレーナー協会の会員になることで、1つ上のB級に挑戦できます。ちなみにB級取得者のレベルは、しつけ教室を開催できる程度です。
ドッグトレーナーの資格を取るには?
公認訓練士の取り方
日本警察犬協会の場合を例にとると、まず一番下の階級である三等訓練士の試験を受ける必要があり、その受験資格を得るためには自らが訓練した犬を所定の訓練試験に合格させなければなりません。そのため、通常は訓練所に入所して修行し、そこで受験資格を得るための訓練実績作りに励むことになります。
日本ドッグトレーナー協会ドッグトレーナーライセンスの取り方
B級とC級の取得については前述のとおりです。A級は日本ドッグトレーナー協会の会員で、B級に合格していれば受けられます。一次試験と二次試験があります。一次試験は愛犬とのトレーニングの様子を撮影した動画などの課題提出、二次試験は面談です。
CPDTの取り方
CPDTは、過去3年間で最低でも300時間は犬をトレーニングしていなければならず、その中の225時間は主任トレーナーかインストラクターとして実際に指導を行った実務経験であることが不可欠というとても厳しい受験資格です。受験するにはまずこの条件をなんとかクリアしなければなりません。
まとめ
ドッグトレーナーには国家資格がなく、民間の資格がいくつも存在します。ドッグトレーナーになるのに特に資格は必要ありませんが、犬に関する資格を取得していると就職先が見つかりやすかったり、待遇がよくなったりするので取得しておくとよいでしょう。
もちろん買い主にとっても、資格を取得しているトレーナーには安心感が抱けます。豊富な知識を持っているとわかれば、相談を受けるなど頼りにしてくれることもあるでしょう。犬と飼い主双方に信頼してもらい、よい関係を築くためにも、さまざまな知識を学び資格取得を目指すことをおすすめします。
当記事に記載の数値や事実等に関しては、下記サイトの情報を基に作成しております
- 警視庁警視庁警察犬の歩み
- https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/about_mpd/shokai/katsudo/dog/history.html
- 一般社団法人国際家庭犬トレーニング協会家庭犬トレーナー2級
- http://dogtraining.or.jp/trainer_level2/index.html
- 公益社団法人日本愛玩動物協会愛玩動物飼養管理士
- https://www.jpc.or.jp/kanrishi/lp/
- 公益社団法人日本警察犬協会
- https://www.policedog.or.jp/index2.htm
- 一般社団法人ジャパンケネルクラブ
- https://www.jkc.or.jp/
- 公益社団法人日本シェパード犬登録協会
- http://www.jsv.ne.jp/
- 一般社団法人日本ドッグトレーナー協会
- https://www.jdta.jp/
- ペットドッグトレーナーズ資格認定協会
- https://www.ccpdt.org/
- 日本ペットドッグトレーナーズ協会
- https://japdt.com/about-cpdt
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