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ドッグトレーナーの仕事内容とは?仕事の魅力・やりがいを解説!
2022年03月01日はじめに
通行人に吠える、飼い主に噛み付く、トイレを覚えないなど、飼い犬の困った行動を改善してくれる専門家がドッグトレーナーです。この記事では、ドッグトレーナーの仕事内容、必要な資質、仕事の魅力、やりがいなどについてわかりやすくご紹介します。
目次
ドッグトレーナーとは?
ドッグトレーナーの定義
ドッグトレーナーは、特別な国家資格を必要としないため、法律では業務範囲に関して明記されていません。ドッグトレーナーは、家庭でペットとして飼われている犬が問題行動によって近隣住民に迷惑をかけたりトラブルを引き起こしたりしないように、飼い主と連携して適切にしつけを行う者のことを示します。
ドッグトレーナーの仕事内容
ドッグトレーナーの仕事は、家庭でペットとして飼われている犬に散歩やトイレのルールを覚えさせたり、無駄吠えや噛みつきといった問題行動を改善したりしてしつけることです。飼い犬の個性を見極めて犬に応じたしつけの方法を判断し、飼い主にその方法を指導していきます。
なおドッグトレーナーと類似したものに犬訓練士があります。ペットのしつけではなく、犬に厳しい訓練を課して人間のために働く警察犬や盲導犬といった使役犬に育て上げる職業のことです。ただ、この2つは団体や企業によって呼び方や仕事内容がが変わるため、厳密に区別されているというわけではないようです。
ドッグトレーナーの役割
1-3-1. 問題行動の改善
ペットブームでペット可の賃貸物件が増えるのに伴いマンションで犬を飼う家庭が増加していますが、飼い犬が原因の近所トラブルを避けるためにはきちんとしつけを行う必要があります。ただし、犬の噛みつきや無駄吠えといった行為は、人間の言葉を話せないからの何らかのSOSの可能性もあり、単なる問題行動ではないケースもあります。ドッグトレーナーは、犬の行動パターンや生態から最適なしつけの方法を導き出し、犬と人が互いにストレスなく生活していけるようサポートする役割を担っています。
1-3-2. 飼育放棄の低減
犬の問題行動が原因で飼い主が飼育を止めてしまい、犬を外に離したりすると、野良犬が増え、保健所で殺処分される犬が増えるという社会問題につながります。問題行動による飼育放棄を防ぐためには家庭でのしつけが重要ですが、犬が問題行動を取ってしまう原因や正しいしつけの方法を飼い主自身が理解していなければ、一時的にドッグトレーナーがしつけても、後で問題行動が再発する恐れがあります。ドッグトレーナーは飼い主にしつけの大切さを理解してもらえるように指導することによって、飼育放棄や殺処分を減らしていく役割も担っているのです。
1-3-3. 使役犬の訓練
使役犬というのは、警察犬や盲導犬、聴導犬、介助犬、麻薬探知犬、災害救助犬など、人間のために働いてくれる犬を指します。これらの犬がそれぞれ現場で活躍できるように調教することは、広い意味でのドッグトレーナー、すなわち訓練士の仕事です。ただ、ペット犬をしつける専門家としてのドッグトレーナーには必ずしも資格は必要ありませんが、使役犬の訓練士になるためには独自の資格を取得しなければならない場合がほとんどです。
ドッグトレーナーの一日のスケジュール
ドッグトレーナーの一日のスケジュールは勤務先によってかなり変わってきます。ここでは犬のしつけ教室で働く場合のスケジュールを紹介します。
犬の世話やトレーニングはもちろんのこと、お客様へのヒアリングや問い合わせ対応など、事務仕事も同時にこなします。
ドッグトレーナーに必要な資質
犬が大好き
特定の犬だけでなくどのような犬に対しても平等に愛する気持ちを持ち、その個性を理解してあげることが重要です。生き物を相手にする以上、好きという気持ちに加えて「犬の命を救いたい」など使命感のある人に向いています。
対人関係能力
ドッグトレーナーは飼い主とコミュニケーションを取って適切なアドバイスを行い、正しいしつけの方法を理解してもらう必要があるため、犬に対してだけでなく人とも良い関係が築ける対人関係能力が不可欠です。
忍耐力
飼い主がしつけに困ってドッグトレーナーのところに預けてくる犬の中には、なかなか言うことを聞いてくれない犬もたくさんいます。そのような犬を担当する場合でも、根気強く前向きに頑張れる忍耐力が必要です。
体力
力の強い大型犬を相手にする場合や、犬と遊びながらコミュニケーションを取るときにはかなりの体力を消耗します。トレーニングではもちろん、犬の散歩や掃除など体を動かす作業が多いため、ある程度の体力は必要です。
ドッグトレーナーの魅力
犬との絆が喜びに
犬が本当に好きな人にとっては、たくさんの犬と触れ合うことができ、犬といつも一緒にいられる仕事が魅力的だと感じられるでしょう。なかなか言うことを聞いてくれなかった犬でもトレーニングを重ねることによって絆が生まれ、いろいろなことができるようになったときには、トレーナーをやっていてよかったと思えるに違いありません。
独立も可能
ドッグトレーナーは経営の才能があれば、経験を積んで独立するチャンスがあります。収入が減るリスクもありますが、フリーランスで訪問型のしつけ教室を実施するドッグトレーナーとして活躍することもできますし、ドッグホテルやドッグサロンに犬のしつけ教室を併設して開業するなど、さまざまな可能性があります。
ドッグトレーナーのやりがい
たくさんの犬と関わる中で犬の気持ちが理解できるようになり、それぞれの個性を見抜けるようになるでしょう。トレーニングを通して犬がいろいろなことを覚えていくように、ドッグトレーナー自身も犬からいろいろなことを学び、犬と共に成長しているという実感が湧いたときには大きなやりがいが感じられるに違いありません。また、犬のしつけがうまくいき、飼い主の悩みが解消され、感謝の言葉をかけられたときにも、人の役に立ったという嬉しさでやりがいを感じることができるでしょう。
ドッグトレーナーとして大変なこと
ハードワーク
犬と常時向き合ってトレーニングをするには、それだけでかなりの体力を使います。長い時間をかけて繰り返し訓練しても成果が出てこない犬もいるため、時には心が折れそうになることもあり、体力的にも精神的にもハードな仕事です。
収入面の不安
ドッグトレーナーの属する業界は、待遇の良い大手企業が数少ないことに加え、一般的に正社員の採用枠が少なく、ほとんどは非正規雇用です。もらえる賃金が低いため、収入面に不安を抱く人が多く、副業をしなければ暮らしていけない場合もあります。
忍耐が必要
預かる犬の中には、なかなか言うことを聞いてくれない犬もいます。吠えたり暴れたりするほか、逃げ出そうとする犬やトレーナーに噛みついてくる犬もいて、ときにはケガをする可能性があります。そのような犬であっても見捨てることなく愛情をもって接していく忍耐と覚悟が必要です。
まとめ
ドッグトレーナーは、体力的にも精神的にもハードな仕事です。仕事内容の割に給料が少ないというネガティブな印象もありますが、それ以上に犬好きな人にとってはやりがいの大きな仕事です。預かった犬を根気強くトレーニングすることによってできなかったことができるようになり、犬との絆を確認できたときや、飼い主から感謝されたときなど、これまでの苦労が報われたように感じる場面がたくさんあるでしょう。ペットブームで犬を飼う家庭が増える中、飼い犬のしつけに悩んでいる飼い主の救世主として、ドッグトレーナーは人と犬が共生していくためになくてはならない存在といえます。
当記事に記載の数値や事実等に関しては、下記サイトの情報を基に作成しております
- 東京ECO動物海洋専門学校
- https://www.tcaeco.ac.jp/contents/column/20200821_166/#1-2
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