みんなの専門学校情報TOP 建築・インテリア インテリアデザイナーの資格

インテリアデザイナーに必要な資格とは?取得するメリットを解説!

2022年03月01日

はじめに

インテリアデザイナーになるために必要な資格は存在しません。しかし、持っていれば就職に有利な資格は複数あります。この記事では、そんな資格の難易度や実際の受験内容などについて具体的に紹介します。インテリアデザイナーになりたい方は必見です。

インテリアデザイナーとは?

インテリアデザイナーの仕事内容

インテリアデザイナーは、クライアントから依頼されたコンセプトに沿って、室内の内装を設計する職業です。家具や雑貨だけではなく、照明器具や内装材など様々なアイテムを使って、室内空間をプロデュースしていきます。既製品だけではイメージに沿った内容を演出できないことも多いので、その場合は家具や雑貨を作家に個別で制作依頼したり、自分の手でアレンジしたりすることも仕事の1つです。

インテリアデザイナーとインテリアコーディネーターの違い

インテリアデザイナーは、照明や壁紙、雑貨などを含む室内の空間全体の構成を1から総合的に手掛ける職業です。建築の企画段階から関わるため、設計に関する知識が求められます。これに比べてインテリアコーディネーターは既に空間が出来上がっている状態から、既存品の家具や照明、雑貨などを上手く組み合わせて内装を作り上げていきます。

インテリアデザイナーの歴史

公益社団法人日本インテリアデザイナー協会(JID)は、その前身である日本室内設計家協会を1958年に結成。これをきっかけに、インテリアデザイナーは職業として認知され始めます。1960年代後半から70年代にかけては有名デザイナーの活躍も目立ち、ホテルやレストランなど幅広いジャンルの室内空間を扱うようになっていきました。

インテリアデザイナーに関する資格の例

インテリアデザイナー認定試験

日本デザインプランナー協会が執り行っている民間資格です。インテリアに関する商品(家具や照明器具など)の基礎知識について問われ、販売技術の理解度も関わってきます。特に必要な受験資格はなく、級数などもありません。合格基準は解答率70%以上です。

インテリアコーディネーター資格試験

インテリア産業協会が執行している民間資格です。インテリアに関する商品知識や歴史を問われるマークシートタイプの一次試験と、記述式の論文テストとプレゼンテーション(図面作成や着彩含む)がある二次試験に分かれています。級数分けはありません。一次試験免除制度があり、1度合格した人は3年以内なら二次試験のみの受験で済みます。

建築士資格

国土交通省が統括する国家資格です。級数は一級・二級・木造に分かれており、インテリアデザイナーを目指す人の多くは木造・鉄筋コンクリート等を扱えるようになる二級建築士の資格取得を目指します。試験内容は、五肢択一式の学科テストと、設計製図の実技テストです。受験資格があり、一定の学歴要件と実務経験要件が求められます。

その他の資格の例

他にも、建築技術教育普及センターが取り仕切るインテリアプランナー試験があります。インテリアプランナーは建築士寄りの仕事(建築設計に企画から携わる)なので、プラスαとして取得する場合が多いようです。

インテリアデザイナーの資格を取るメリットは?

実際の業務に役立つ

試験勉強の内容がそのまま実践的に有益な知識やスキルへと育っていくのが、インテリアデザイナーの資格です。商品等の基礎知識はもちろんのこと、製図方面の能力も備わるので、お客様の思い描くデザインを図面に起こしたり、希望を叶えるためにはどんなインテリアをそろえれば良いか具体的に提案できたりと、実践の場面で重宝することも少なくないでしょう。これは、インテリアデザイナーとして働き続けていくうえで大切な要素になります。お客様とのちょっとした会話で、勉強した知識が役立ち、話が弾むことがあるかもしれません。

待遇改善に繋がりやすい

資格を持っていないスタッフに比べると実施可能な業務が増えるため、上司から評価されやすくなるというメリットがあります。昇給や昇格にも関わってきますし、転職時により労働環境が良い職場に採用されやすくなる可能性も高いと言えるでしょう。
また資格によっては、取得していることで資格手当が支給される場合もあります。
有益なスキルや知識の取得だけでなく、待遇面でも差がでる可能性があるなそ、インテリアデザイナーの資格取得にはメリットがあるといえます。

おすすめの資格は?

インテリアデザイナーの資格を比較

資格同士の明確な比較はできませんが(インテリアデザイナー認定資格については受験者数等が公表されていない)、建築士試験は国家資格ということもあり、この中でも難易度が飛び抜けています。合格率も23.6%と少なく、合格のためにはかなり長期間の準備が必要になるでしょう。
インテリアコーディネーター資格試験と建築士試験は年に1回のみの実施ですが、インテリアデザイナー認定資格は2ヶ月に1回ペースで受験でき、試験内容も在宅受験のため挑戦しやすい資格と言えます。

インテリアデザイナーの資格の基本情報の比較表 インテリアデザイナーの資格の基本情報の比較表

どれがおすすめ?

上記の中だと、日本デザインプランナー協会によるインテリアデザイナー認定資格がおすすめです。何より資格名にインテリアデザイナーという名称が入っているため求職の際にアピールしやすいことや、年に6回も受験可能な手軽さも理由の1つです。

インテリアデザイナーの資格を取るには?

インテリアデザイナー認定資格の取り方

公式の問題集が販売されているわけではなく、過去問も公での場では発表されていないので、独学での勉強は難しいでしょう。インテリアデザイナー認定資格用の通信講座で、学びながら試験勉強をするのが資格取得までの一般的なルートと言えます。

インテリアコーディネーター資格試験の取り方

独学で勉強するか、専門学校で勉強するかの選択肢があります。独学の場合は、通信講座の受講か公式問題集の購入がオーソドックスな勉強方法です。より実践的な知識をつけたい場合は、専門コースがある建築系・芸術系の分野に特化した学校を選び、通学します。

建築士資格の取り方

試験を受けるには、指定科目を修了した上で大学等を卒業しなければならない学歴要件、もしくは一定期間の実務経験要件が必要でした。しかし令和2年度に建築士の受験要件が変わり、試験を受ける前に実務経験は必要なくなりました。実務経験は免許登録の要件となったため、免許登録日までに必要な年数の実務経験を積めば良いことになっています。2級建築士の場合、大学・短大・高専を卒業した場合は実務経験が不要なので、建築学科がある該当の学校に通学して勉強を重ねるのがスタンダードでしょう。

まとめ

インテリアデザイナーになるための必須資格はありませんが、取得していると役立つ資格は複数存在します。受験資格不問なものも多いので、働きながら通信講座や独学で勉強して資格取得を目指すことも可能です。専門学校や該当学科がある大学等に通うと、受験できる資格の幅が広がることもあるので、余裕がある場合は進学もおすすめします。

当記事に記載の数値や事実等に関しては、下記サイトの情報を基に作成しております

公益社団法人日本インテリアデザイナー協会
https://www.jid.or.jp/
日本デザインプランナー協会
https://www.designshikaku.net/interia/interior01/
公益社団法人インテリア産業協会
https://www.interior.or.jp/examination/ic/overview/
インテリアコーディネーター資格試験試験の範囲と審査基準
https://www.interior.or.jp/assets-before/examination/ic/overview/pdf/judge.pdf
建築士試験パンフ
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/build/content/001314965.pdf
令和3年二級建築士試験受験要領木造建築士試験
https://www.jaeic.or.jp/shiken/2k/index.files/jyukenyoryo-2kmk-2021r.pdf
公益社団法人建築技術教育普及センター受験資格
https://www.jaeic.or.jp/shiken/2k/exam-qualifi-2kmk/index.html
日本デザインプランナー協会
https://www.designshikaku.net/
インテリア産業協会
https://www.interior.or.jp/
国土交通省
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk_000024.html

建築・インテリア業界の仕事について知る

建築・インテリア業界の仕事について知る

ぴったり専門学校診断

みんなの専門学校情報TOP 建築・インテリア インテリアデザイナーの資格