インテリアデザイナーの平均年収はいくら？具体的な金額や年収アップのポイントを解説！

インテリアデザイナーの平均年収は？

全業種・業種毎の平均年収との比較

厚生労働省の職業情報提供サイトによると、インテリアデザイナーの令和2年の平均年収は約460万円です。これを日本人全体の平均年収と比較してみましょう。
国税庁によって調査された令和2年の全業種の平均年収はおよそ433万円といわれています。以上のデータを踏まえると、インテリアデザイナーは日本人の平均年収よりも高めの給料をもらっていることが分かります。また月給平均は約30万円で、初任給は約18万円が相場です。図面を作成したり、空間設計をデザインしたりするインテリアデザイナーは芸術的なスキルが求められる仕事に見えますが、企業に所属して働くという面では一般的なサラリーマンと変わりません。しかし、業務内容が特殊であるため、企業に勤めた場合でも事務などの業種よりも高額になる傾向があります。なお、この数字にはフリーランスとして独立し、大型の案件を抱えているようなインテリアデザイナーも同じ括りで計算の中に入っているため、全体的に見ると給料の差は大きいと言えます。また、インテリアデザイナーとしての経験値や単価も人によって異なるため、平均年収こそ平均より高めですが、蓋を開けてみると勤務先の規模の大きさや個々人のスキルによって年収が低くなる場合もある点には注意が必要です。

インテリアデザイナーの平均年収が高い理由は？？

自分のデザインのクオリティーによって評価が決まるインテリアデザイナーは、実力が物を言う業界です。良い仕事をしたらそのぶん高い評価がもらえますし、給料も増えます。売れっ子デザイナーになると、年収が1000万円を越えることも少なくありません。これに対して、入社したてのうちは半人前と見なされることが多く、一般的に給料は少なめです。このように人によって給料事情が違いすぎるため、平均値を出した時に日本人全体の給料よりも高めの数値が出たと考えられます。

インテリアデザイナーの雇用形態別(正規・非正規・パート・アルバイト）の給与比較

正社員以外にも、パート・アルバイトや派遣社員など、別の雇用形態で働く道もあります。正社員の場合は基本的に月給制で、18万円〜50万円の範囲に収まります。年俸制の会社であれば、300〜2,500万円まで業務内容に応じて給料が高くなります。さらに、働きに応じたインセンティブがつく企業もあります。
パート・アルバイトや派遣社員は、時給換算されることが多く、時給850〜1,500円、派遣社員の場合は1,300〜2,000円が給料の相場となっています。正社員に比べると抑えめに見えますが、アルバイトでフルタイムと同じように働いた場合（週5日・1日8時間勤務）13万円〜24万円、派遣社員だと20万円〜32万円程度まで稼げます。給料の額とワークライフバランスに合わせて、雇用形態を考えることが大切です。

インテリアデザイナーの勤務先別（規模）の給与比較

インテリアデザイナーは企業規模が大きくなれば大きくなるほど、平均年収が高くなっていくのが分かります。月給だけではなくボーナスもこれに比例して増えていくので、結果的に平均年収も高くなっています。
企業が抱える案件のスケールの大きさは企業規模に応じて変化するため、たくさんの従業員が在籍し、資本金も豊富な企業はそれだけ単価が高い仕事が入ってくると考えるとわかりやすいでしょう。
※表のデータは「デザイナー」のものであり、ファッションデザイナーやグラフィックデザイナーなど他の専門職のデータも含まれています。

インテリアデザイナーの地域別（エリア別）の給与比較

東京の平均年収は562.4万円となっています。平均年収が一番低い地域は佐賀県で272万円で、一番高い地域は京都府で592.4万円でした。参考程度になりますが、北海道は396.8万円、神奈川県は481.3万円、静岡県411.6万円、大阪府406.5万円、広島県420.9万円、愛媛県341.8万円、熊本県314.5万円、鹿児島県340.6万円、沖縄県308.1万円となっています。全国平均以下の県が多いことから、高額報酬をもらえるインテリアデザイナーの仕事が東京や京都などの特定エリアに集まっていることが分かります。人口よりもインテリアデザイナーを雇用する会社が集中している地域に仕事が集中した結果、隣接している県でも平均年収に大きな差が生まれていると考えられます。

インテリアデザイナーの年齢・性別の給与比較

歳を重ねるにつれて、平均年収が高くなっていくのが読み取れます。1番高額なのは50〜54歳の年代です。インテリアデザイナーとしての経験や人脈、スキルが充実し、仕事の評価が最も高まる時期と一致します。
男女で比較した場合も数値に差が出てきます。女性の方が控えめな数字が出ているのは、結婚や出産によってキャリアが一時的に中断してしまうことが理由でしょう。

将来、給料を上げるには？！

フリーランスになる

独立すると仕事の単価を自分で決めることができるようになるので、収入アップを狙えます。ただし、企業に所属して地道に仕事を行い、実力を付けてからでないと独立は難しいでしょう。「●年後にはフリーランスになる」と具体的なキャリアプランを立てて、まずは自分のスキルを上げていく必要があります。

資格を取得する

請け負える業務が増えるような資格を取得すれば、評価が上がり昇給に繋がります。具体的に説明すると、建築士などが挙げられます。二級建築士の資格を所持しているインテリアデザイナーは多く、より上位の一級建築士に挑戦して自分に箔をつけるのも1つの方法です。自分の能力を資格という目に見えやすい形でアピールすることが大切です。

大手企業に転職する

インテリアデザイナーは企業規模が大きいほど年収が増えます。そのため、より厳しい環境に身を置いて自分を試すためにも、大手企業に転職して職場を一新する方法もおすすめです。地方よりは都市圏の方が単価も高いので、場合によっては上京等を考えてみてもいいかもしれません。チャレンジしてみて損はないでしょう。

まとめ

インテリアデザイナーは実力が物を言う専門職なので、給料事情は人によって変わります。入社したばかりの時期は十分な給料をもらうことはできませんが、将来的にかなり高水準まで年収を上げることは可能です。
例えば、安定して仕事を受注できる目処がついたら、フリーランスとして独立するのも給料を上げる選択肢もあります。大企業に所属していればしているほど給料も高くなるので、随時転職を考えるのもおすすめです。いずれにせよ、給料を決めるのは自分の能力であることは変わらないので、資格取得等でスキルを上げる努力が大切です。