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宅地建物取引士を目指せる進路は?進路別のメリット・デメリットを解説!

2022年12月20日

はじめに

この記事では近年需要が高まってきている宅地建物取引士(宅建士)の進路選択についてご紹介していきます。宅建士になるための進路に悩んでいる方はぜひご参照ください。

宅地建物取引士になるには

宅建士になるには、まず宅建試験に合格する必要があります。特に受験資格はなく、誰でも試験を受けることができます。試験は一般的に毎年10月の第三日曜日に試験が実施され、合格発表は11月の最終水曜日または12月の第1水曜日に行われます。そしてこの試験に合格した場合、宅建士になる道は見えてきます。では試験合格後にすべきことは何でしょうか?
宅建士になるには、試験合格後に資格登録をする必要があります。この時、不動産取引の実務経験が2年未満の人は実務講習を受ける必要があります。その後に、合格後1年以内の人は試験を受けた都道府県で資格登録をし、宅建士証を受け取ることで、宅建士としての業務に携わることができるようになります。しかし、合格後1年を過ぎている人は資格登録の後に法定講習を受ける必要があることに注意が必要です。
つまり宅建士になるためには、
STEP1宅建試験に合格
STEP2宅建士の資格登録
STEP3宅建士証の交付
という段階を踏む必要があります。

宅地建物取引士になる人たちの主な進路

上記で記したように、宅建士には受験資格が存在しません。では宅建士になる人たちはどのような進路を選択しているのでしょうか?
厚生労働省によると、住宅・不動産営業員として働いている人のうちの約55%が大学を卒業しています。また、約32.5%の人たちが高校を卒業し、約7.5%の人たちが専門学校を卒業しています。このように住宅・不動産営業員として働いている人のほとんどが大学を卒業しています。

専門学校、大学、独学、通信講座・スクールのそれぞれのメリット・デメリット

宅建士を目指すための進路の候補として、大学または専門学校があることが分かりました。また、大学を卒業した人たちは独学、または通信講座・スクールに通って宅建士の資格を取得します。それでは大学と専門学校、そして独学、通信講座・スクールにはそれぞれどのような違いがあるでしょうか。それぞれのメリットとデメリットを比較していきましょう。

専門学校のメリット・デメリット

専門学校に通うことによって、宅建士を目指すメリットは宅建士のみでなく、いろいろな資格が勉強できる点です。ほとんどの専門学校は2年制であり、宅建士のみの資格を扱っているわけではありません。2年間で、宅建士のみでなく、不動産関連のマンション管理士や建設業計理士、そして販売・営業において必要である販売士検定など多くの関連資格を目指すことができます。
一方でデメリットは2つあります。
1つ目は学費が高い点です。専門学校の学費総額は約200万円であり資格スクールの約10倍ほどかかります。そのため、宅建士になるためだけに専門学校に通う場合、上記で記した勉強法と比較してとても費用が掛かってしまうことが分かります。
2つ目は大学のように進路を簡単に変更することができない点があげられます。専門学校に通う場合、宅建士やその関連の資格を取得することが目的であるため、専門性の高い科目を学び、一般教養を広く学ぶことができません。そのため、万が一進路変更をすることになった際はお金や時間、労力が更にかかる可能性が高いです。
このように専門学校にはメリットとデメリットが二極化しているので、自分がやりたいことは何かを考えて進路選択をする必要があります。

大学のメリット・デメリット

大学に進学し、宅建士を目指すメリットは主に2つあります。
1つ目は選択肢を広げることができる点です。大学に進学した場合、学べる分野の幅は専門科目に加えて、一般教養科目を学ぶことができるためとても広いです。そのため、大学在学中に宅建士以外のことに興味がわいたら、ほかの科目を勉強したり、宅建士以外の進路を目指すことができるため、大学に進学をすることで多くの選択肢を持つことができます。
2つ目は宅建士としてのキャリアアップにつながる点です。宅建士に資格を保有しているだけでとても強力ですが、大手の不動産会社に入社したい場合、大学卒業の学歴は必要不可欠です。また学歴は会社での昇進・昇給にもつながる要素となるため、宅建士としてより一層キャリアアップをしたい人にとって大学卒業は大きな役割を果たすでしょう。
一方大学のデメリットとしては、卒業までに宅建と関連がない科目を多く勉強する必要がある点です。大学の授業の単位を取得しつつ、宅建試験の勉強も並行して行うことは多くの労力を必要とするため大学在学中に資格を目指す人は大学の勉強と資格の勉強の両立が可能か検討する必要があるでしょう。

独学のメリット・デメリット

独学により宅建士を目指すメリットは主に2つあります。
1つ目は資格取得にコストがあまりかからない点です。独学で必要なコストは主に参考書のお金のみであるため、ほかの選択肢と比較して圧倒的にコストが低いです。その相場は約1万円前後と言われています。
2つ目は、自分の好きなように勉強ができる点です。いつでもどこでも自分が勉強したいときに好きなだけ勉強をすることが可能であり、何かに縛られず自由に勉強したい人におすすめです。
一方、デメリットは独学による宅建試験の合格がとても難しいことです。宅建士は顧客との間で行われる高額な不動産取引において問題が生じないように多くの不動産に関する専門知識が必要になります。特に宅建試験の科目のうち「宅建業法」・「権利関係」は法律科目であるため難易度が高く、独学による理解はとても難しいです。更に、独学では勉強のモチベーションの維持が大変であるため、独学による宅建士資格の取得を目指す人はメリット・デメリットを理解し自分に合った勉強法であるかを吟味したうえで検討する必要があるでしょう。

通信講座のメリット・デメリット

通信講座により宅建士を目指すメリットは、独学とは違って教材・カリキュラムがそろった状態で勉強できるため、独学よりも短時間で合格を目指すことが可能な点です。
一方で、デメリットは独学よりも費用が掛かってしまう点です。費用として教材費+学習サポート費が最低限かかり、講義ビデオが付いている場合さらにお金がかかるため、コストが独学時よりもかかってしまいます。その相場は2万円~15万円と通信講座によって費用が大きく変わるものの、独学と比較すると通信講座は少なくとも倍以上の値段がかかるため、コストがかかることが分かります。さらに、独学と同じようにモチベーションの維持が大変であるため自己管理能力も必要になります。

資格スクール(通学講座)のメリット・デメリット

スクールに通うことによって、宅建士を目指すメリットは合格のための最短の道をたどることができる点です。なぜ資格スクールに通うことが合格の近道になるのでしょうか?
スクールでは専門講師による講義をその場で直接聞けることができ、分からないことがあったらその場で質問もすることができます。そのため、独学や通信講座よりも深く理解することができます。更に、スクールに通って勉強をするため、勉強習慣が身につき、自分と同じように宅建士を目指している人も多くいるためモチベーションの維持も可能です。
一方でデメリットは主に2つあります。
1つ目は、独学・通信講座と比べて圧倒的にコストがかかる点です。その相場は10万円~25万円であり、独学・通信講座と比較してかなり費用が高いことが分かります。質の高い授業・サポートを提供するスクールでは、独学・通信講座に比べてとてもコストがかかります。
2つ目はスクールでの授業の時間が予め決まっている場合が多いため予定が組みにくい点です。特に社会人や大学生は仕事や大学の授業があるため、両立が難しいでしょう。

まとめ

いかがだったでしょうか。この記事では、宅建士になるための進路選択についてご紹介しました。宅建士の資格を取得するための受験資格は存在せず、誰でも受験することが可能です。しかし資格取得者の多くは大学を卒業しています。これは宅建士になるために大学に通うのではなく、大学を卒業して宅建士の資格を持つことで更に選択肢を広げようとしている人が多いことが原因であると考えられています。そのため、資格取得のために専門学校に通う人は少なく、ほとんどの人が独学や通信講座・資格スクールに通うことで宅建試験の合格を目指します。しかし、それぞれの勉強法には対照的なメリット・デメリットが存在するため、自分に合った・自分の目的に沿った勉強法は何かをよく考慮したうえで選択していただく必要があるでしょう。
当サイトでは、他にも宅建士について様々な記事がございます。より詳しく宅建士について知りたい方はぜひご覧ください。

当記事に記載の数値や事実等に関しては、下記サイトの情報を基に作成しております

不動産適正取引推進機構
https://www.retio.or.jp/exam/exam_detail.html
厚生労働省 職業提供サイトjobtag
https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/59
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