みんなの専門学校情報TOP 公務員・法律・ビジネス 税理士のキャリア

税理士のキャリアアップの方法は?仕事の現状と将来性を解説!

2022年05月31日

はじめに

将来の安定や独立を目指す人に人気のある税理士。
しかし、具体的な税理士のキャリアについて、理解している人は少ないのではないでしょうか。本記事では、税理士の現状や将来性、キャリアアップの仕方などを詳しく解説していきます。税理士のキャリアについて考えたい方は是非ご参照ください。

税理士の現状について

税理士の業界の現状について

税理士は、例年合格率が10~20%程度の難関資格として知られていますが、その難関さゆえ1度資格を取得することができれば、就職先に困ることはない資格です。
また、税理士の過半数が60歳を超えており、平均年齢も60歳前後となっている一方、若手税理士の割合はとても少なく、特に20~30代の開業税理士に関しては全体の1割にも満たないことから、若手税理士は貴重な存在として活躍の場が広がっているといえます。

税理士の業界が直面している課題について~人材不足~

近年、税理士は国家試験の受験者数が減ってきています。国税庁の統計調査によると、税理士国家試験の受験者数は、平成17年度が5万6314人でしたが、令和2年度はその半分以下の2万6673人と大幅に減少しています。
その理由として、税理士試験という難関試験に長期間を費やすことへの不安が影響し、特に現代において1つのスキルに頼ることに大きな不安を持つ人が増えているためだと考えられます。

税理士の将来性について

AIの発達がもたらす税理士の需要の減少

AI技術の発達により、税務業務が自動化されはじめており、数字が複雑な業務を短時間かつ正確に行うことができるようになってきています。
実際、AI先進国では、税理士の需要が低下し始めており、今後もこの流れはますます進んでいくと考えられます。
今後はAIに仕事を奪われるのではなく、AIを活用することでさらに成果を出すことができる税理士が求められているといえます。

税理士のキャリアのスタート~就職先~

税理士事務所

税理士事務所では、個人事業主や企業といったクライアントの税務申告・相談を中心に行います。
具体的には、クライアントの企業のお金の流れを把握して経営のアドバイスを行ったり、取引内容が記載された仕訳伝票が正しく起票されているかの確認を行います。
また、実際にクライアントの会社に出向き、直接クライアント会社の経営者と会って税務相談に乗る機会もあります。

税理士法人

税理士法人では、税理士の3つの独占業務よりも企業への経営アドバイスや節税対策などのコンサルティング業務を中心に行います。
具体的には、クライアント企業のお金の流れや経営課題を把握し、経営計画の立案や予算決定をサポートします。
税理士法人には多種多様な仕事が依頼されるため、税理士事務所では積むことのできないような経験を積むことができます。

一般企業

一般企業で働く税理士は経理部門に配属されて働きます。
経理部門では、企業の各種決算業務や有価証券報告書の作成を中心に行うことになります。
また、会計システムの見直しやM&Aなど、スポットで発生する案件にも対応します。

税理士のキャリアアップの仕方

税理士としての技術を高める

税理士がキャリアアップを目指すためには、技術を磨く必要があります。
具体的には、税務書類を素早く正確に処理する能力です。
近年はAIに取引情報を分析させ、その支払いに係る源泉税率を自動判定するツールが実用化されはじめており、税理士はAI技術を活用しながら、素早く処理する能力が求められています。

他の資格を取得する

税理士とは別に、人事や労務のスペシャリストである社会保険労務士の資格を取るのも1つの手です。
社会保険労務士には、算定基礎届や労働保険の年度更新、労働や社会保険に関する申請書作成及び手続き代行などの独占業務が与えられています。
そのため、税理士が社労士資格を取得することで、人事や社会保険に関する業務についてもまとめて受注することが可能になるというメリットがあります。

独立

税理士は経験を積むことで独立し、税理士事務所を開業することができます。
独立は、さらに収入を上げ自立して働きたいという人にとって、理想の働き方に近づくことができるのがメリットです。
国税庁が発表している「税理士登録者・税理士法人届出数(2016年3月末日現在)」によると、全国で税理士登録している7万5643名のうち、5万7683名が開業税理士であり、約76%の税理士が独立・開業しています。

税理士の海外進出

近年、税理士の海外出向ニーズが増えてきています
主にbIG4や大手監査法人では定期的に海外勤務の税理士を募集しており、海外出向を実施しています。
海外勤務地としては、中国上海、ベトナム、シンガポールといったアジア圏が多いですが、アメリカのニューヨークなどがあります。
海外で働く税理士の仕事内容は、日系企業の海外進出の支援業務がメインであり、具体的には、海外子会社の監査や税務上の対応、親会社にあたる日本の会社に資料やレポートを作成するなどの業務を行います。

まとめ

税理士の魅力は、将来のキャリアを安定して築いていくことができる点です。
また、AI技術の発達により、税務業務が自動化され始めている現状があり、今後税理士にはAIを活用し成果を出していくことが求められています。
税理士として成功するために、自分自身のキャリアをどのように築いていくのかを今一度考えてみることをおすすめします。

当記事に記載の数値や事実等に関しては、下記サイトの情報を基に作成しております

国税庁 日本税理士会連合会
https://www.nta.go.jp/taxes/zeirishi/zeirishiseido/rengokai/rengou.htm

実際に働いている人の口コミをチェックしよう!

税理士として実際に働く方にアンケートをとり、 「キャリア・将来性」に対する満足度を5段階で評価してもらいました。
実際に働いている人の口コミを参考に、どんな仕事なのかイメージをつけましょう!
実際に働いている人の
税理士の「キャリア・将来性」の満足度
★★★★☆ 3.7 (37件)

税理士の 「キャリア・将来性」の 口コミ一覧

全37件

アイコン

群馬県の40代男性

正社員 / 700万円以上~750万円未満 / 短期大学卒

就職先:税理士事務所

キャリア・将来性の満足度 ★★★★☆ 4.0
  • 仕事の将来性

    世の中はデジタル化が進み、AIが自分たちの仕事を取ってしまうかもしれないが、将来性がある仕事だと思っている

アイコン

奈良県の40代男性

専門職 / 800万円以上~850万円未満 / 大学卒

就職先:会計事務所

キャリア・将来性の満足度 ★★★★☆ 4.0
  • 仕事の将来性

    AIによって、仕事がなくなるランキングに顔を出す業界である点が心配ですが、それ以外に不安はないです。

アイコン

東京都の40代女性

正社員 / 550万円以上~600万円未満 / 専門学校卒

就職先:税理士事務所

キャリア・将来性の満足度 ★★★★☆ 4.0
  • 仕事の将来性

    AIにとって代わると言われている業界だけど、最終的には人が介入しないと出来ない事でもあり納税制度がある限り法人税や相続税など必ず必要な業種であるため。

  • 女性の働きやすさ

    きめ細かいサービスやが求められている業種で有り、会話の中から情報を掴むこともあり繊細で話し好きな女性には向いていると思うため。

アイコン

長野県の40代男性

業務委託契約の事業主 / 150万円以上~200万円未満 / 大学卒

就職先:税理士事務所

キャリア・将来性の満足度 ★★★★★ 5.0
  • 仕事の将来性

    将来性を心配することよりいまを大事に後悔なく精一杯仕事をしていけば不安になることや期待をもつことがなくなるでしょう

アイコン

愛知県の40代男性

業務委託契約の事業主 / 550万円以上~600万円未満 / 大学院卒

就職先:税理士事務所

キャリア・将来性の満足度 ★★★★☆ 4.0
  • 仕事の将来性

    税理士業界も高齢化が進んでおり、若年者が少ないため需要はある。ただ、法律等変化しているため時代に対応していく必要がある。

もっと見る(あと32件)
ぴったり専門学校診断

みんなの専門学校情報TOP 公務員・法律・ビジネス 税理士のキャリア