師範科に関する評価

• 総合評価

  将来和裁士として仕事をするにあたってこの専門学校で学ぶ場合、設備(道具や作業環境)は十分に揃っていますし、
  卒業後にこの学校で先生としてやっている方、外注さんも居るので、分からない事や学校生活の事など聞きやすい環境だと思います。
  和裁に特化しているので一つの事に対して４年間(５年間)を打ち込んで出来る人、卒業後も学校を利用して外注として和裁を続けたい人にとっては良い学校だと思います。
  反面、一つの物事を継続して作業することが出来ない人は向かないと思いますし、就職活動のサポートは他の学校に比べるとやや手薄だと思います。
  また他の和裁所と比べて、特徴としては椅子に座って実習する点です。畳に座って実習するわけでは無いので、身体への負担は少ない様に感じます。

• 就職

  卒業後に学校の研究室を使って和裁士(外注)として働くことも出来ます。その点では和裁士としての道は大いに開けていると思う。
  就活に関して言うと、この学校は他の大学や専門学校のように就職支援課があるわけではないので、
  基本的には学生自身が会社を探し出すところから始める感じです。勿論相談することも出来ますし、呉服関係への就職希望であれば紹介してくれます。
  

• 資格

  学生の間に和裁国家試験３級、２級まで取れます。試験前には先生方がしっかりと実技・学科共に指導や対策をしてくれます。
  ４年制の場合１級は年数的に学生時代には取れませんが、卒業後に取る場合でも学校がフォローしてくれます。自分が取りたい意志を伝えればその分、先生達も力を入れて見てくれます。

• 授業

  大きい教室に学生、先生含めて50人程が一緒に実習を行っています。
  1人1人の進捗状況に合わせて、おおよそのグループになっていて、そこに各々の先生が付いています。
  １年次は学ぶ事、聞かないと進められない事が多いため、先生の前に学生が列を作ってしまう事もありますが、
  学年が上がるにつれ学生もレベルアップするので、要所要所だけ聞けば作業を進められるようになるので、それも無くなってきます。
  初めて工程を教えてくれる時も先生がお手本を見せてくれますので、プロの隣で勉強している感じです。
  課題に期限が決められているため、終わらせるために放課後も縫っていることも多々あります。
  

• アクセス・立地

  学校は、JR静岡駅から南側にあり、徒歩１０～１５分程。学校の周りにはスーパーやコンビニ、ドラッグストアもありお昼ご飯など、すぐ買いに行けたりするのは便利でした。

• 施設・設備

  学生寮(女性専用)が、有料と無料の寮の二つあります。　設備などは和裁をやる上で必要な機材などは十分揃っていると思う。
  ただ、学校や寮の建物自体の年数は経っているため、所々古く感じる人は多いかなと思います。

• 学費

  学費は専門学校としては大分低く抑えられていると思う。専門学校であるような、毎日の教材(反物)を個人で買わなければいけないという事は辻村和服専門学校では無いので、金銭面は安心出来るかと思います。
  自分は使わなかったが、特待生などの授業料免除の制度もあります。
  

• 学生生活

  ４学年合わせて約５０～６０人が在籍していました。４～６月辺りは新入生歓迎会やバーベキュー大会などイベントがあったりしますが、年間を通していえばイベント自体は少ないので、実習に集中した日々を送る事になります。教室での席は一年生の時点では割とまとまって座っていますが、上級生になると各々の進捗状況によって席が決められるので、先輩後輩関係なく座っています。そういう環境なので先輩とも後輩とも話せる機会は多いです。あと共学ではありますが、圧倒的に女性が多いです。男性も稀に入ってきます。