礼儀作法を重んじ、茶道と剣道を柱とした人間教育を展開
藤嶺学園藤沢中学校は、「勉強だけの偏った教育ではなく、大学進学を目指しながら豊かな人間性を兼ね備えた男子を育てたい」との思いから設立されました。そもそも当校は、時宗総本山の遊行寺僧侶の学舎を母体とし、社会で周囲の人から受け入れられる人格形成のため礼儀作法を重んじてきました。端的に言うと挨拶のできない人間が周りから好かれるでしょうか、ということです。茶道と剣道を柱とした人間教育を行っていますが、それぞれ隔週で高3を除いた全学年で授業を実施しています。陶芸も中2(美術)と高2(総合学習)にて行います。高2の「修了茶会」では、自分で作った茶器を使って保護者の方にお茶を振る舞います。この陶芸は集中力を身につけるためにとても役立っています。
生活ノートと放課後学習を通して中1~中2で日常学習を習慣化
しかし、中1から高3まで同じ指導をしても生徒は伸びません。中1~中2は「基礎期」として、学習の習慣化にも力を入れます。まず、開校以来「生活ノート」に取り組んでいます。日々の学習状況を生徒が記し、先生が返信し、保護者の方にも週1回コメントをいただきます。また、自学自習の学習習慣を身につけるための工夫としてTASL(Tohrei After School Learning)があります。TASLでは月曜日から土曜日の放課後、現役大学生が勉強などの面倒をみてくれ、宿題や復習・予習をやってから下校します。家に帰ってしまうと取り組めない生徒のため、最低限のことは学校で行い、自学自習の習慣づけを目的として行っています。
一部の生徒には不評もありますが「やって良かった」と思えるようになってほしいですね。ちなみに部活動は週3回で楽しく参加しやすい部活動を趣旨としています。
打たれ強く最後までがんばり通せる男子に育つ
男子校に入学する生徒には特徴があります。厳しいしつけが必要な生徒であっても、男女共学だと厳しくできないことがあります。生徒にも当然プライドがありますから、カッコ悪いと感じてその厳しさに向き合えないこともあるからです。厳しく接すべきとき、それができるのが男子校の良さでしょう。一方で、女子生徒の目を意識して好きなことができなかった生徒は、自分のやりたいことができて、のびのびしていますね。生徒を送り出すときには、6年も経つと立派になっていくなぁと感じています。生徒には、何事にも負けない、打たれ強く最後までがんばり通せる男子になって欲しいです。